A全勝の岡山が上位のJT,久光と激突 B全勝のNECは東レと対峙【V Cup2週目】
- SV女子
- 2021.03.04
■東レがV Cup初登場。中田柴乃らアウトサイドヒッターの活躍に期待
宇都宮大会と砺波大会では、主にBグループのチームが熱戦を展開。宇都宮大会では、東レがV Cupの初戦を迎える。
今季のリーグでは、優勝こそ逃したものの、V・レギュラーラウンド全勝と圧倒的な強さを誇った東レ。今大会は、日本代表に名を連ねた黒後愛や石川真佑、セッターの関菜々巳、リベロの水杉玲奈らを欠いての出場となる。
メンバーに大きく動きがある東レだが、新進気鋭の若手や中堅選手ら戦力は豊富。リーグではその影を潜めた逸材たちの活躍に注目だ。とはいえ、攻撃力の低下は免れない状況。セッターとして先発起用が予想される白井美沙紀がいかに状況判断を下して攻撃陣を操るか、そして、中田紫乃らパンチ力のあるスパイカーたちがその思いに応えていけるか。気負うことなく、実力を発揮してほしい。
東レと対峙するのは、NECレッドロケッツと日立リヴァーレ。NECレッドロケッツは、先週の日立戦とKUROBE戦に勝利し、ここまで全勝で駆け抜けている。
そのNECは、セッターに安田美南を起用。日立戦では塚田しおりが力を添える形となったが、19歳のルーキーが健闘を見せた。その他、野嶋華澄や吉田あゆみら、若手の精鋭たちを多くコートに送り込み、戦力の底上げを目指す。変わらぬ“オフェンス力”を見せつけ、リーグでは叶わなかった「優勝」を見据えるNECの、中堅選手やフレッシュな面々が見せるパフォーマンスに注目だ。
リーグからメンバーにほぼ動きがない日立は、初週で連敗を喫し、悔しいスタートとなった。今週は日立との一試合のみ。この一戦に注力し、勝利をつかみ取りたいところ。セッター小野寺友香を軸に、多彩なコンビバレーで相手の隙をついていけるか。長内美和子の決定力を上げていけるかも、勝敗のカギを握るだろう。
■砺波大会では、埼玉上尾が今週も力を見せるか。Aグループ・デンソー×姫路の一戦も
BグループとAグループの試合が行われる砺波大会では、ホームのKUROBEアクアフェアリーズが、ここまで全勝の埼玉上尾メディックスと、今週がV Cup初戦となるPFUブルーキャッツを迎え撃つ。
ホームでの一戦となるKUROBEは、先週、NECに惜敗。勝利にこそ手が届かなかったものの、実力派の内定選手、山城愛心(筑波大)や島田美紅(順天堂大)、菊池杏菜(東海大)らに実戦経験を積ませることができたことは、チームにとって収穫となった。今週は好調の埼玉上尾との一戦も控える中、V・チャレンジマッチも見据えて、勝ち切れる強さを身に着けていきたいところ。
対する埼玉上尾は、外国籍選手もそのままに高いチーム力を発揮。先週は日立との一戦でストレート勝利を飾った。日立戦では内瀬戸真実の対角に佐藤優花を起用したが、有力なアウトサイドヒッターが揃う中、今週はどの選手がコートで躍動するか楽しみだ。リーグとほぼ変わらぬメンバーで挑む埼玉上尾の躍進から目が離せない。
また、緊急事態宣言の延長を受けて、先週(上尾大会)の出場を辞退したPFUは、今週がV Cupの初戦となる。日本代表に選出されているメンバーはおらず、リーグと変わらぬ戦力で今大会に挑むPFU。リーグの9位~12位決定戦では勝利したKUROBEとの対決となるが、新鮮な気持ちで臨む相手に対し、押し負けることなく試合を展開できるか。
すでにVリーグデビューを飾っている内定選手の志摩美古都(順天堂大)や、高い身体能力が光る高相みな実らが、その得点力でチームを勝利へと導く。リーグでは常に下位での戦いとなったが、今大会では上位に食い込み高みを目指せるか、注目だ。
砺波大会の初日には、Aグループのデンソエアリービーズとヴィクトリーナ姫路の一戦も実施される。
先週、JTに敗れるもトヨタ車体に勝利したデンソーは、セッターに松井珠己を据えて初戦に挑んだ。攻撃では、東谷玲衣奈や工藤嶺、大竹里歩や兵頭由希、中元南ら能力の高いスパイカーが見せ場を作り、高いチーム力を発揮。今週の姫路戦でもその総合力を見せつけるだろう。
対する姫路は、先週は岡山や久光ら上位チームと対戦。ストレートで敗れたものの、苦しい戦いの中で今週につながる手応えも感じられたはず。田中咲希らの決定力も強みに、巧みなバレーを展開するデンソーの隙をつき、勝機を見出すことができるか。V1参戦後、着実に成長を続けるチームの力をV Cupでも示していきたいところ。
Bグループでここまで、全勝のNEC。先輩に支えられながら、19歳の若手セッター安田美南もコートで躍動【写真:月刊バレーボール】