V・レギュラーラウンドも残り3週となったバレーボールのV.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)。今週は、12日(金)のナイトゲームからスタート。日本代表選手はもちろん、世界トップレベルの外国籍選手も多く在籍するV1男子の、今週の見どころをご紹介。
■ナイトゲームで幕を開ける大分大会。VC長野が大分三好にリベンジ誓う
大分大会では、30戦3勝で9位のVC長野トライデンツと、30戦2勝で10位(最下位)の大分三好ヴァイセアドラーが激突。両チーム同士の対戦成績は、ここまで2戦を戦い大分三好が全勝。その大分三好が、今回の連戦でもVC長野を攻略し、勝利を手にするか。ホームゲームでの躍進を誓う。
ここ3週に渡り、上位チームとの対戦が続いた大分三好。全試合ストレート負けと勝ち星にはつながらなかったものの、ある程度の余裕を持って向かってくる相手に対して状況判断をしながら厳しい試合を戦い抜いたことで、チームとして得られたものはあったはず。
今週の結果次第では、VC長野との順位の入れ替えも考えられる。リーグも終盤となり主力メンバーにも疲れがたまってきている中、いかにミスを減らして集中力を保てるかが重要だ。外国籍選手に続いて得点源として活躍を見せる山田滉太の、サーブの安定にも期待したい。
対するVC長野は、直近の試合で東レアローズやパナソニックパンサーズと競り合うなど、後半戦でも底力を見せている。リベンジに燃える大分三好戦では、チームの主砲、ヌルムルキ・リヴァンをはじめ、ブロックでの貢献も目立つ中村竜輔、攻守で魅せる戸嵜嵩大らの活躍も力に、序盤から勢い付けるか。先手必勝で相手の隙をついていきたいところ。
■ファイナル3進出へ望みを繋ぐジェイテクトに、堺が牙をむく
今週も堺ブレイザーズのホームゲームが開催される堺大会では、4位のジェイテクトSTINGSと5位の堺が対戦する。V・レギュラーラウンドの上位3チームのみが『ファイナル3』に出場し、その勝敗でファイナル進出を争う今シーズン。4位につけるジェイテクトSTINGSは、まだファイナル3進出に手が届く状況だ。
残る全6試合を制してファイナル3への出場権を獲得したいジェイテクトは、来週はJT広島、最終週はサントリーとの対戦が続く中、まずは今週の堺戦が正念場となる。順位が拮抗している堺に勝ち切り、残り試合へ弾みをつけることができるか。ブラジル代表としてさまざまな国際大会でのメダル獲得に貢献したフォンテレス・フェリペや西田有志の決定力に加え、ブロックが冴える福山汰一らの活躍にも注目したい。
5位の堺は、すでにファイナル3への道こそ経たれているものの、まだ今シーズンが終わったわけではない。勝利への方法を模索しつつ戦力の底上げも見据える中、首位のサントリーと対峙した先週の2日目には、これまで途中出場の機会が多かった選手たちを先発メンバーで起用。相手のリズムを狂わせ奮闘した。
第3セットこそサントリーの流れで試合が進む展開となったが、セッターの佐川翔やオポジットの宮原貴人、ミドルブロッカーの竹元裕太郎や山崎貴矢らが主力として苦しい状況下で力を発揮。チームとしての経験値も上がり、今後を見据える中でのプラスの要素となっただろう。今季、未だ勝利をあげられていないジェイテクトに、今季のチームスローガンにもある「We are ONE!」の精神で挑む。
※山崎選手の「崎」は本来、「立」の崎
抜群の反応力から繰り出す守備で勝利に貢献するリベロ、山本智大(堺ブレイザーズ)【写真:月刊バレーボール】
■ギアを上げる東レと順位を保ちたいパナソニックの一戦は白熱必至
三島大会では、先週のWD名古屋戦での健闘など終盤戦でさらなる団結力を見せている東レアローズと、2位のパナソニックパンサーズが対峙する。
ホームでの一戦を迎える東レは、パダル・クリスティアンの力強い攻撃や、セッター藤井直伸を軸に繰り広げるミドルブロッカーとの息の合った速攻も強みに、先週のWD名古屋でも健闘を見せた。リーグ終盤は特に、ベテラン選手たちの意地がチームに刺激を与えている東レ。この勢いでパナソニックを討ち破り、さらに上位に食い込めるか。
強靭な主力メンバーがそろうパナソニックだが、東レとの戦績は、これまで2戦を戦い1勝1敗。ミドルブロッカーを生かし、高い攻撃力を誇るチーム同士の一戦は、今回も混戦が予想される。その中で、清水邦広やクビアク・ミハウらの技ありのサーブや、今季主力での起用が目立つ小宮雄一郎らが見せる要所でのブロックで、いかに相手の脳内に“負のイメージ”を蓄積させることができるか。そうして、着実に試合の流れをものにしていきたいところ。
■順位争いに燃えるWD名古屋vs.新風が吹くJT広島。FC東京が首位サントリーに挑む
JTサンダーズ広島のホームゲームとなる岩国大会では、6位のJT広島と、ファイナル3出場を争うWD名古屋の一戦が行われる。2月の初週に対戦した際は、初日はフルセットの末にJTが勝利、2日目はストレートでWD名古屋に軍配が上がった。ほぼチーム状況も変わらない中での戦いとなる今週、勝敗の行方やいかに。
勝ってホームを元気づけたいJT広島は、チームを率いるベテランセッター深津旭弘か、終盤に先発出場を重ねる若手セッター金子聖輝か、その起用も見どころの一つ。小野寺太志ら主軸として活躍を続けるメンバーたちの傍らで、伸び伸びとプレーし経験を積む、新井雄大や坂下純也ら内定選手も注目の存在だ。ファイナル3を懸けてさらに闘志を燃やす相手に、いかに食らいつけるか。
3位を走るWD名古屋は、順位争いが熾烈を極める中、確実に勝ち星を重ねていきたいところ。そのプレーで存在感を示すクレク・バルトシュや高梨健太はもちろん、その裏で勝利へのキーとなるのが、両ミドルブロッカーや山田脩造の活躍。苦しいローテーションでいかに決定力を発揮できるか、組織的なバレーを展開するための重要な戦力となれるかに期待がかかる。
町田大会ではFC東京のホームゲームが行われ、8位のFC東京と首位のサントリーサンバーズが激突。今季、サントリーに全敗のFC東京が、最後のリベンジマッチに挑む。
FC東京は、直近の大会で堺やジェイテクトに勝利。先週はJT広島を相手に、敗れたもののフルセットの熱戦を繰り広げた。サントリーに対しても、前回の連戦では2戦目はフルセットに持ち込み惜敗しており、決して勝ち目がない相手ではない。攻撃を司るセッター手原紳の組み立てや、リーグトップの高い決定率で貢献する栗山英之らを中心に、総力戦で勝利をつかみに行きたいところ。
対するサントリーは、すでにファイナル3進出を決定させており、多少の余裕を持って試合に臨むことができる。その中で、決勝を見据えて主力メンバーを起用し続けるか、それとも中堅や若手に経験を積ませながらV・レギュラーラウンドの残り試合を戦うか。秦耕介や小川猛ら、ポテンシャルの高い控えメンバーたちの活躍にも注目だ。
《ホームゲーム情報》 ※各項目をクリックしてリンク先へ
■サイクルショップコダマ大洲アリーナ(大分市大洲総合体育館/大分県大分市)
試合開始時刻 19:00
大分三好ヴァイセアドラー vs. VC長野トライデンツ
【ホームゲーム情報】(大分三好ヴァイセアドラー公式Twitter)
■サイクルショップコダマ大洲アリーナ(大分市大洲総合体育館/大分県大分市)
試合開始時刻 15:00
大分三好ヴァイセアドラー vs. VC長野トライデンツ
【ホームゲーム情報】(大分三好ヴァイセアドラー公式Twitter)
■堺市金岡公園体育館(大阪府堺市)
試合開始時刻 13:00
堺ブレイザーズ vs. ジェイテクトSTINGS
【ホームゲーム情報】(堺ブレイザーズ公式HP)
■三島市民体育館(静岡県三島市)
試合開始時刻 13:00
東レアローズ vs. パナソニックパンサーズ
【ホームゲーム情報】(東レアローズ公式Twitter)
■岩国市総合体育館(山口県岩国市)
試合開始時刻 14:00
JTサンダーズ広島 vs. ウルフドッグス名古屋
【ホームゲーム情報】(JTサンダーズ広島公式HP)
■町田市立総合体育館(東京都町田市)
試合開始時刻 14:00
FC東京 vs. サントリーサンバーズ
【ホームゲーム情報】(FC東京公式HP)
■堺市金岡公園体育館(大阪府堺市)
試合開始時刻 13:00
堺ブレイザーズ vs. ジェイテクトSTINGS
【ホームゲーム情報】(堺ブレイザーズ公式HP)
■三島市民体育館(静岡県三島市)
試合開始時刻 13:00
東レアローズ vs. パナソニックパンサーズ
【ホームゲーム情報】(東レアローズ公式Twitter)
■岩国市総合体育館(山口県岩国市)
試合開始時刻 13:00
JTサンダーズ広島 vs. ウルフドッグス名古屋
【ホームゲーム情報】(JTサンダーズ広島公式HP)
■町田市立総合体育館(東京都町田市)
試合開始時刻 14:00
FC東京 vs. サントリーサンバーズ
【ホームゲーム情報】(FC東京公式HP)