3月17日(火)、公益財団法人日本バレーボール協会が新型コロナウイルスによる影響により有明アリーナテストマッチの中止を判断した経緯や、男女日本代表の現状についてコメントがあった。
国際大会について、現状予定されていた4月のテストイベント(2020バレーボール有明アリーナテストマッチ~TOKYO CHALLENGE CUP~)は参加国の一部に出場辞退の申し出もあって開催中止となり、ネーションズリーグは五輪後に延期となることが発表されている。
テストイベントについては、3月12日に行われた業務執行理事会により中止を決定。嶋岡健治会長は「多くの皆様に日本代表の姿をお見せできなかったこと、またチーム強化についても海外の強豪との手合わせができなくなったことは断腸の思いです」と、語った。大会の日程調整ができるか、環境衛生を保てるかどうかなど実施に向けての検討を重ねてきたが、東京2020オリンピック本番へ向けての設営の合間を縫って調整したスケジュールだったため、変更が難しかったこと、海外の一部のチームについての来日がキャンセルになり、さらに、参加を表明したチームについても安全性が担保できない点、さらに、観戦の高リスク三条件①喚起の悪い密閉空間②多くの人が密集していること③近距離での会話や発声があることの重なりを考慮し、中止を決定した。ネーションズリーグについては国際バレーボール連盟(FIVB)から延期の第一報が入ったものの、詳細については連絡を待っている状況だ。
現在、代表チームは7月に開幕予定のオリンピックを見据えて味の素ナショナルトレーニングセンター(東京)で練習を行っている。男女とも予定されていた海外遠征が中止となるなど、強化スケジュールについても見直しが必要となった。男子代表に選出されているうち、4名の選手がヨーロッパのリーグでプレーしてきたが、4月初旬からリーグの再開が予定されている石川祐希選手(イタリア)以外は、すでに帰国準備中。代表チームの中垣内祐一監督を中心に選手と連絡を取りながら、調整を進めていく予定となっている。
嶋岡会長は「東京2020オリンピックに向け、準備・強化をしてきた。ぜひ開催してほしいという思いしかありません」無事に大会が開催されることを待ち望みながら、足踏みすることなく準備を進めていきたいと話した。
なお購入済みのチケットの払い戻しなどの詳細については、JVA公式HPまで。