予選R最終週 全勝の久光とJT、埼玉上尾とNECがファイナルR進出へ優勢か【V Cup見どころ】
- SV女子
- 2021.03.19
■Bグループでは埼玉上尾とNECが全勝と健闘。隙のない攻守で魅せる両チームの対戦の行方は
Bグループでは、現在、3勝0敗9ptで埼玉上尾メディックスが1位、同じく3勝0敗8ptのNECレッドロケッツが2位につけ、3位には1勝2敗4ptの東レアローズ、4位には1勝2敗3ptの日立リヴァーレ、5位には1勝2敗2ptでKUROBEアクアフェアリーズが続く。そして、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令により、緊急事態宣言発令地域での試合出場を見合わせているPFUブルーキャッツは、棄権試合も含めて0勝。なお、PFUは今週のリーグも参加辞退を発表している。
Bグループを全勝で勝ち進む埼玉上尾は、ケガで戦線を離れた吉野優理に代わり、佐藤優花を先発で起用。その他、リーグから主力メンバーに大きな動きはなく、外国籍選手の高さを生かした攻撃や、内瀬戸真実、青柳京古ら主軸選手の活躍も力に総合力で勝利を重ねている。今週は、初日に全勝対決となるNEC戦、2日目に東レ戦を控えるが、まずは初日の全勝対決を制し勢いに乗りたいところ。
同じく全勝のNECは、多くの若手選手がコートに立つ中、上野香織や柳田光綺、山内美咲ら中堅選手もガッツあるプレーでチームを鼓舞する。セッターに内定選手の安田美南を起用しながらも、持ち味であるオフェンス力を継続し、全員がハードワークに努めるNEC。攻撃力はもちろん、守備でもしつこくボールを繋ぐ粘り強さにも注目だ。今週対戦予定だったPFUが参加辞退を発表したことで必然的に4勝目を獲得するわけだが、予選ラウンド最終戦となる埼玉上尾との対決を制し、全勝の1位でファイナルラウンドに駒を進めることができるか。
■「V Cup」での底上げを図る東レ、日立やKUROBEも連勝で上位への希望繋ぐか
3位の東レアローズは、中田紫乃や大﨑琴未らを場面によってアウトサイドヒッター、ミドルブロッカーのそれぞれに起用。また、セッター対角には、普段はミドルブロッカーをこなす小川愛里奈を起用しバックアタックをこなすなど、ポジションをまたいでの若手選手の活躍も光る。得点源の黒後愛や石川真佑を欠く中、中田や大﨑、野呂加奈子らアウトサイドヒッターの技量向上にもさらに務めていきたいところ。若手選手たちの成長度合い、そして、気迫のこもったプレーで見せ場を作る井上奈々朱のスパイクにも注目だ。
また、日立は、リーグと大きく変わらぬメンバーで戦う中、長内美和子や上坂瑠子、野中瑠衣らが軸となり先週は東レにフルセット勝利。リーグでは出場機会が少なかった中村安里らもミドルブロッカーとして経験を積んだ。若手選手が多く波もあるものの、勝負どころでの強さは試合を重ねるごとに身についている。NEC同様、PFUの参加辞退により2勝目を手にする日立。KUROBEとの一戦に勝ち切り3勝とし、上位争いに絡んでいけるか。
KUROBEは、東レ、日立との試合を残しているが、V・チャレンジマッチへ弾みをつけるためにも勝利で最終週を終えたいところ。内定選手の菊池杏菜らがセッターを務め、オポジットのシモーン・リーやアウトサイドヒッターの梅津憂理、舛田紗淑らを軸に巧みに攻撃を展開するKUROBE。他チームに劣らない実力をコートで発揮できるか、チームの戦略や戦術がある中でいかにチームとしてまとまりを意識しながら戦っていけるかが勝負のカギを握るだろう。
スパイクを放つ内瀬戸真実(埼玉上尾)。攻守でチームをけん引【写真:月刊バレーボール】