■いいイメージでファイナルを迎えたいサントリーにジェイテクトが一矢報いるか
いよいよ、V・レギュラーラウンド最終戦を迎えるバレーボールのV.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)。
今季は、V・レギュラーラウンドの上位3チームがV・ファイナルステージに進出できるが、先週レギュラーラウンドでの優勝を決めたサントリーサンバーズが「ファイナル」進出を決め、パナソニックパンサーズとウルフドッグス名古屋が「ファイナル3」への出場権を獲得した。
ジェイテクトSTINGSのサブホームタウンでの開催となる徳島大会では、V・レギュラーラウンド優勝が決定し、すでにファイナル進出を確定させているサントリーに、ジェイテクトが牙を向く。そのジェイテクトは、今季22連勝と勢いに乗るサントリーに黒星をつけた、たった2チームのうちの1つ(もう1チームは堺)。白熱の試合展開が予想される。
先週、10位の大分三好ヴァイセアドラーとの初戦に勝利し、V・レギュラーラウンド優勝が確定したサントリー。同時にファイナル(決勝)進出も決定したが、翌日の試合後、「今日はモチベーションの維持が難しかった」と、大宅真樹主将はその心境を語った。
「まだまだやることがある」と、先発メンバーの変更は考えていないという山村宏太監督だが、その言葉通り、この一戦は、来週に控えるファイナルへの前哨戦として負けられない重要な試合となる。今週は気持ちを整理し直し、高い組織力を示すジェイテクトを制することができるか。いいイメージのままファイナルを迎えたいところ。
対するジェイテクトは、先週JTサンダーズ広島に敗れ、惜しくもファイナル3進出を逃した。悔しさがあふれた先週から気持ちを切り替え、V・レギュラーラウンドの王者、サントリーとの連戦に挑む。
ジェイテクトにとっては、これがリーグ最終戦。攻守ともに隙のないサントリーを相手に持てる力を出し切り、連勝記録にストップをかけることができるか。今季のラストマッチを、笑顔で締めくくるかに注目だ。
■フルセット負けのリベンジを果たすか 堺がパナソニックに挑む
堺大会では、堺市金岡公園体育館にて各日2試合が開催される。両日ともに第1試合は、5位の堺ブレイザーズと2位を走るパナソニックパンサーズが対峙。前回対決では、フルセットの末にパナソニックが勝利。堺は今回、その雪辱を果たすべく、最終戦に挑む。
堺は、今週で5週連続のホームゲームを迎える。地元・堺で、多くのファンの応援を力に、未だ勝利をあげられていないパナソニックから勝ち星を奪うことができるか。
大ベテラン、40歳の松本慶彦や出耒田敬らミドルブロッカーを軸に展開する堅実なブロックやクイック、持ち前のパイプ攻撃を有効に仕掛け、序盤から勢いづいていきたいところ。今季磨き上げてきた、スピードを意識したレフト攻撃を絡めた多彩な攻撃に注目だ。
対するパナソニックは、ファイナル3進出こそ決まったものの、ウルフドッグス名古屋とのV・レギュラーラウンド2位、3位争いは継続中。堺に勝ち切り、2位通過を決めることができるか。
先週のWD名古屋戦、第1戦では清水邦広らのブロックも冴え勝利を飾ると、第2戦では、兒玉康成や大竹壱青、仲本賢優らが先発起用され、若手選手が躍動した。実力十分な若手選手たちの活躍も刺激に、今週は主力メンバーがもう一段ギアを上げて最後の順位争いに臨む。ファイナル3も来週に控える中、油断ならない一戦となる。
第2試合には、6位の東レアローズと10位の大分三好ヴァイセアドラーが激突。もう1つ順位を上げたい東レは、連勝で今シーズンを締めくくることができるか。
また、初日に敗れた時点で、V2リーグとの入替戦「V・チャレンジマッチ」出場が決まる大分三好は、どうにか粘りを見せたいところ。先週のサントリー戦ではサーブで崩され思うような攻撃を展開できなかったが、今週はよりサーブレシーブの意識を高め、そこから数的優位な攻撃を仕掛けていけるか。そして外国人選手が決定力を発揮し、崩れたところから決め切る強さを見せていけるか。大分三好の運命やいかに。
■2位を目指すウルフドッグス名古屋は8位のFC東京と対峙
小牧大会では、2位通過を目指すウルフドッグス名古屋と8位を走るFC東京が対峙。順位で見ればWD名古屋に分がある対戦だが、FC東京が底力を見せるか。
愛知でリーグ最終戦に挑むFC東京は、前回はフルセットに持ち込むも敗れたWD名古屋に、“3度目の正直”といきたいところ。先週は、堺に両日ストレート負けを喫したが、迫田郭志や長友優磨らが存在感を発揮。最終戦でもその決定力で突破口を切り拓けるか。
ホームのWD名古屋は、先週のパナソニック戦でもその強さを誇示。出場機会を得たルーキーの山崎彰都も、高さを生かした攻撃などで見せ場を作った。今週の選手起用も見どころだが、「ファイナル3」を翌週に控える中、やはり主力メンバーで臨むことが予想されるか。シーズンの締めくくりへ向けて、パワーを増すバルトシュ・クレクのパフォーマンスや、より精密さが磨かれていく攻撃のコンビネーションは必見だ。
また、28日(日)の試合後には、古賀幸一郎選手の引退セレモニーが実施される。リベロとして、そして一人の人格者として、チーム内外のVリーガーに影響を与えた古賀選手。WD名古屋のユニフォームをまとう最後の姿を、ぜひ会場や配信で、その目に焼きつけていただきたい。
■勢いづくJT広島にVC長野が最終戦で意地見せるか
松本大会では、VC長野トライデンツのホームゲームが開催され、9位のVC長野と7位のJTサンダーズ広島が相まみえる。
VC長野は、今季最後のホームゲームで白星をあげ、「V・チャレンジマッチ」進出を確実に回避したいところ。JT広島との対戦では、セットこそ奪うものの未だ勝利はない。得点源のヌルムルキ・リヴァンらを軸に的を絞らせない攻撃を組み立て、相手にブレイクを許さず1点1点を確実にものにしていけるか。
対するJT広島は、終盤戦から先発起用が続くセッター金子聖輝とスパイカー陣の息が合ってきたことも影響しているのか、リーグが佳境を迎える中での健闘が目立つ。
内定選手も存在感を示すアウトサイドヒッターの起用では、先週は山本将平と陳建禎が先発でコートへ。ベテラン勢がチームをけん引した。リーグラストマッチでの選手起用も見どころの1つだ。リーグの順位こそ揮わなかったが、4月30日(金)からの開催が予定されている黒鷲旗へとつなげるためにも、最後まで集中力を保ち、連勝で締めくくりたいところ。
《ホームゲーム情報》 ※各項目をクリックしてリンク先へ
■小牧市スポーツ公園総合体育館(愛知県小牧市)
試合開始時刻 13:00
ウルフドッグス名古屋 vs. FC東京
【ホームゲーム情報】(ウルフドッグス名古屋公式HP)
■堺市金岡公園体育館(大阪府堺市)
第1試合 13:00
堺ブレイザーズ vs. パナソニックパンサーズ
第2試合 16:00
東レアローズ vs. 大分三好ヴァイセアドラー
【ホームゲーム情報】(堺ブレイザーズ公式HP)
■松本市総合体育館(長野県松本市)
試合開始時刻 14:00
VC長野トライデンツ vs. JTサンダーズ広島
【ホームゲーム情報】(VC長野トライデンツ公式HP)
■徳島県立産業観光交流センター(アスティとくしま)(徳島県徳島市)
試合開始時刻 14:00
ジェイテクトSTINGS vs. サントリーサンバーズ
【ホームゲーム情報】(ジェイテクトSTINGS公式HP)
■小牧市スポーツ公園総合体育館(愛知県小牧市)
試合開始時刻 12:00
ウルフドッグス名古屋 vs. FC東京
【ホームゲーム情報】(ウルフドッグス名古屋公式HP)
■堺市金岡公園体育館(大阪府堺市)
第1試合 12:00
堺ブレイザーズ vs. パナソニックパンサーズ
第2試合 15:00
東レアローズ vs. 大分三好ヴァイセアドラー
【ホームゲーム情報】(堺ブレイザーズ公式HP)
■松本市総合体育館(長野県松本市)
試合開始時刻 14:00
VC長野トライデンツ vs. JTサンダーズ広島
【ホームゲーム情報】(VC長野トライデンツ公式HP)
■徳島県立産業観光交流センター(アスティとくしま)(徳島県徳島市)
試合開始時刻 13:00
ジェイテクトSTINGS vs. サントリーサンバーズ
【ホームゲーム情報】(ジェイテクトSTINGS公式HP)