■3日にファイナル3、4日にファイナルが開催
いよいよ、V・ファイナルステージに突入するバレーボールのV.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)。3日(土)には、パナソニックパンサーズとウルフドッグス名古屋によるファイナル3が行われ、4日(日)には、ファイナルが実施される。そのファイナルには、V・レギュラーラウンドで首位通過を果たしたサントリーサンバーズが、すでに出場を決めている。
ファイナル3では、2位通過のパナソニックと、3位通過のWD名古屋が火花を散らす。今季の直接対決では、パナソニックが4戦3勝と分がある状況。とはいえ、負けたら終わりの一発勝負。試合当日のマッチアップや出だしの調子次第で、ゲームに動きが出てくるだろう。その中で力を発揮できるかが、チーム力の見せ所だ。
サントリーとの決勝に臨むのは、パナソニックかWD名古屋か。負けられない最終決戦が、いよいよ幕を開けるーー。
■昨季の雪辱を果たしたいパナソニックと5季ぶりの頂点を狙うWD名古屋
昨季、決勝でジェイテクトSTINGSに敗れて優勝を逃した悔しさも糧に、2季ぶりの優勝を誓うパナソニックは、清水邦広やミハウ・クビアクらを軸にサーブやスパイクで着実に得点を重ねていきたいところ。セッターの深津英臣を中心に、多彩な攻撃展開でWD名古屋にプレッシャーをかけていけるか。また、攻撃面での健闘はもちろん、守護神として熟練の守りで見せ場を作る永野健が、その声や威勢でチームを鼓舞する姿にも注目だ。
対するWD名古屋は、2015-16シーズンぶりの頂点を目指す。今季は、リーグ得点王にも輝いたバルトシュ・クレクを加えて、攻撃力を強化。また、ミドルブロッカーとして貢献する近裕崇主将らベテラン選手の奮闘をはじめ、アウトサイドヒッターの高梨健太やセッターの前田一誠、リベロでは、73.2%のサーブレシーブ成功率でVリーグ日本記録賞を受賞した小川智大が存在感を発揮するなど、若手選手の活躍も目立った。
気鋭の若手選手らのエネルギー、そしてベテラン勢の経験と自信も強みに、WD名古屋が改名後(2019年に豊田合成トレフェルサから現チーム名に改名)初のリーグ制覇へと邁進するか。それとも、フランスの名将ティリ・ロラン監督体制となって初のシーズンを戦うパナソニックが、意地と実力でファイナルへ駒を進めるか。
また、この両チームの対戦で気になるのはやはり、ポーランド代表(世界ランキング2位)の主軸として活躍し、「よき友であり、ライバル」であるミハウ・クビアクとバルトシュ・クレクの存在。今季、Vリーグをさらに盛り上げてくれた両外国籍選手の、コートを挟んだにらみ合いは必見だ。
■決勝で待つサントリー。2006/07シーズンぶりの優勝目指す
一足先にファイナル進出を決めたサントリーは、ファイナル3を戦わずして大一番を迎える。前日に勝利し勢い付く相手にのまれない精神力も必要かと思われるが、V・レギュラーラウンドでは34戦中31勝とその強さは群を抜いており、その心配も杞憂に終わりそうだ。パナソニックには4レグすべてで勝利をおさめ、WD名古屋とはコロナ禍での試合中止の影響もあり2戦のみの対戦となったものの全勝している。
サントリーは、昨季もチームの柱として貢献した身長218センチのドミトリー・ムセルスキーや、攻守の要として健闘を見せた藤中謙也らの得点力に加え、今季は、柳田将洋が移籍加入。サーブレシーブやサーブ、スパイク、技術面以外での意識付けなどすべてにおいて、古巣で大車輪の活躍を見せている。また、小野遥輝や今季での勇退を発表している塩田達也ら、波のないプレーで貢献するミドルブロッカーの存在も勝利には欠かせない。セッター大宅真樹との華麗な連係を、ファイナルでも発揮してくれることだろう。
スパイカー陣に加え、リベロ鶴田大樹の俊敏さを生かした守備力。そして、力のあるベンチメンバーたちが与える主力メンバーへの安心感も強みに、強固な組織力でファイナルに挑むサントリー。2006/07シーズンぶりのリーグ制覇を目指して臨む、ファイナルでの戦いぶりに注目だ。
2006/07シーズンぶりのリーグ優勝を目指すサントリー【写真:月刊バレーボール】
《組み合わせ》 ※各項目をクリックしてリンク先へ
■船橋アリーナ(千葉県船橋市)
試合開始時刻 16:08
ウルフドッグス名古屋 vs. FC東京
※11:00からは同会場にてV・チャレンジマッチが実施される
■船橋アリーナ(千葉県船橋市)
試合開始時刻 16:11
サントリーサンバーズ vs. ファイナル3の勝者
※11:00からは同会場にてV・チャレンジマッチが実施される