東北高と古川学園高、宮城勢が東北の頂点に
- 高校生
- 2019.06.23
6月21日(金)~23日(日)の日程で、CNAアリーナ★あきた(秋田県秋田市)で行われた『東北高等学校選手権大会兼NHK杯大会』。果たして、熱戦の末、東北の頂点に輝いたのはどのチーム!?
■男子決勝は東北高(宮城)×山形南高(山形)
男子決勝戦は、前年に続き2連覇を狙う東北高(宮城)と、決勝進出は13年ぶりとなった山形南高(山形)のカードに。このうち山形南高は総体予選決勝で山形城北高と対戦し、第1セット終盤で流れをつかみリードしたものの、23点目を取ったところから「受け身になってしまいました」(佐藤優大キャプテン)と、25‐27と逆転されてしまう。その後、接戦となった第2セットも22‐25と振り切られ敗退。インターハイ出場権を逃していた。
「その悔しい思いを東北大会で優勝して取り返そうと思っていました」(佐藤)という意気込みで臨んだ今大会は、1回戦で五所川原工高(青森)、準決勝で雄物川高(秋田)とインターハイ出場校を撃破。「相手のブロックが高いのは分かっていたので、かわしたりブロックに当てて誰もいないところに飛ばすということを、県総体後の練習で必死に重ねてきました」(佐藤)と言う通り、佐藤、伊藤駿希、髙橋督拓が効果的にスパイクを決めたことが決勝進出の原動力となった。また、見逃せないのがリベロ橘 正人のディグ。この橘が相手エースのアタックを次々と拾いチャンスにつなげたのも大きかった。
決勝でもその得意の攻撃を見せ、13‐13と中盤までは高さのある東北高に食らいついていたが、この決勝前に戦った雄物川高とのフルセットに渡る準決勝の疲れが見え始めた後半に引き離され、第1セットを20‐25で落とすと、第2セットは東北高に終始主導権を奪われるかたちとなり、19‐25で敗退。それでも最後まで集中力を切らさない見ごたえあるプレーを展開した。
優勝した東北高は、これで今大会2連覇。192㎝の佐藤隆哉、191㎝のサウスポー西野多聞、183㎝のサウスポー阿部晃也、186㎝のセッター小野寺瑛輝をはじめタレントぞろいのチームなので、インターハイでも躍進が期待される。
■女子、古川学園高(宮城)と郡山女大附高(福島)が頂点を争う
一方の女子は、古川学園高(宮城)×郡山女大附高(福島)の決勝戦に。
試合は郡山女大附高のスーパー1年生、本田凛(178㎝)が、前衛でのアタックだけでなく、バックアタック、ジャンプサーブ、ブロード攻撃などで力強く加点。またキャプテン朝倉未来のキレのあるスパイク、佐藤朝美の力強いアタックなどで郡山女大附高が17‐13とリードを奪うが、ここから急に失速。古川学園高の183㎝バルデス・メリーサが高い打点から打ち下ろすスパイク、同じく183㎝の上沢沙織が繰り出す速攻など古川学園高の組織的な攻撃に対抗できず、最後は、古川学園高が25‐22、25‐16と、ストレートで勝利した。
優勝した古川学園高は、高身長の選手がいるものの岡崎典生監督によると「昨年までと違い、今年のチームは経験値がありません」というメンバー。しかし、だからこそ、この東北大会でも試合を経るごとに経験値が上がり一戦ごとに強くなった印象だった。インターハイでも、勢いに乗れば怖い存在になりそうだ。
<男子決勝戦結果>
東北(宮城) 2(25‐20、25‐19)0 山形南(山形)
<男子準決勝戦結果>
東北(宮城) 2(25‐20、25‐21)0 仙台商(宮城)
山形南(山形) 2(25‐21、24‐26、25‐23)1 雄物川(秋田)
<女子決勝戦結果>
古川学園(宮城) 2(25‐22、25‐16)0 郡山女大附(福島)
<女子準決勝戦結果>
古川学園(宮城) 2(22‐25、25‐17、25‐20)1 聖和学園(宮城)
郡山女大附(福島) 2(24‐26、25‐23、25‐22)1 秋田北(秋田)