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パナソニックファン感謝祭[黒豹フェス]レポ

 1019日(土)、枚方市を拠点とするパナソニックパンサーズのファン感謝祭『黒豹フェス』が、ひらかたパーク(枚方市)にて実施された。今年の8月から、ひらかたパークとコラボイベントを開催しているパンサーズ。今回の黒豹フェスは、コラボイベント第2弾として行われたものだ。雨も懸念された中、ステージには約1300人のファンが集い盛り上がりを見せた。

ステージには約1300人のファンが集まった

 午前の部、午後の部①、午後の部②と、第3部に分けて実施されたイベント。まず10時から行われた午前の部では、選手たちがグループに分かれて園内に散らばり、それぞれの場所で写真撮影(サインOK)ができるというもの。

     

 特に、メインゲートを入ってすぐの場所に撮影場所を設けた清水邦広選手、福澤達哉選手、クビアク・ミハウ・ヤロスワフ選手、永野健選手、白澤健児選手のブースには、開始早々大行列が! ザッと数えただけでも400500人程のファンが列を作り、2時間の設定時間を超えて対応する程の盛況ぶりだった。

多くのファンが行列を作った

 1320分からは午後の部、野外ステージでのイベントを実施。開演に先立ち、来場者にはチームロゴ入りのハリセンとスポーツタオルが配布された。

 

 そして午後の部が開演すると、選手とスタッフがステージに登場し、挨拶やフォトセッションを実施。冒頭の挨拶では、選手たちが自由にコメントし、トップを飾った清水選手は、「最近、心霊動画を見るのにハマっています。YouTubeの動画は全部見たんじゃないかというくらい。これは嘘やろ、いやこれはホントっぽいな、と検証しながら見ています」と近況について話した。また、雨が予想されながらも晴れ間に恵まれたことについて、「最近は、てるてる坊主作りにハマっていました。晴れてよかったです!」と白澤選手。これにはファンや選手たちから歓声が上がり、開始早々会場は笑顔に包まれた。

 

 そんな中、登場からファンを沸かせたのが、チームNo.1のムードメーカー兒玉康成選手。パナソニック野球部のユニフォームを見にまとい素振りを披露すると、「パンサーズのイチローこと兒玉康成です」とコメントし、会場の笑いを誘った。

パナソニック野球部のユニフォームで登場した兒玉

 その後、大竹壱青選手による開会宣言。あえてマイクは使用せず地声で実施するも、大竹選手のどこか頼りない動作について、後のトークショーで「そもそも上にあげている腕が曲がっていた。もう少しシャンとしてほしい(笑)」と福澤選手が指摘。再び会場は笑いに包まれた。

 

 そのトークショーでは、まずワールドカップバレーに出場した日本代表メンバー(清水、福澤、山内晶大、久原翼、大竹)が登壇。「皆さんの応援のおかげで奇跡的なプレーが生まれた」(清水)、「連日満員でたくさんの応援が力になった」(山内)、「夢の舞台に立つことができてよかった。地上波の力はすごいと思った」(大竹)など、各選手からワールドカップバレーの感想やファンへの感謝などが述べられた。

       

 続いて、外国人選手のクビアク選手、劉鴻敏選手の2名が登壇。それぞれ近況報告や今季の意気込みなどを語る中、話はクビアク選手の好きな日本食について。「日本に住んで1年目は大トロが好きだった。でも、もう4年住んでいると、最近は焼肉とラーメンが好き」(クビアク)と、嗜好の変化について話すと、「コストコのピザも好きだよ!」と笑顔で締めくくり、再び会場が沸いた。

       

 最後は、残りの選手たちが登場し大人数でのトークショーに。キャプテンの深津英臣選手は、「皆さんの前で勝利して恩返しをすることが使命。チームが勝てるように、結果を残せるように頑張ります」と意気込んだ。また、白澤選手が「パンサーズの魅力は何だろうとずっと考えていましたが、こんなに魅力的なファンの皆さんがいることです」とドヤ顔(?)で話すと、「それはずるくないですか!?(笑)」とすかさずツッコむ深津主将。続いて今村貴彦選手も「今シーズンは白澤さんに注目してほしい。こんなにおもしろい白澤さんは見たことがない…。いや嘘です、毎日見ています(笑) 温かい目で見てあげてください」とコメント。選手たちの軽快なトークに会場は笑いにつつまれ、和やかなトークショーとなった。

日本代表組
外国人選手
最後は大人数でのトークショー
福澤の目についた大竹の開会宣言の様子(笑)

  次に実施されたのは、◯✕ゲーム。出題に対して、ファンがハリセンの表裏で〇か✕か回答を示し、ファンが選ばなかった方の回答がパンサーズの回答として扱われるというルールで実施された。

    

 その第1問は、『山内選手は30秒間、指の上でボールを回し続けられるか?』という質問。ファンは〇を選んだものの、実演の結果、正解は23秒で✕。パンサーズに軍配が上がった。第2問は、『久原選手と今村選手はヘディングパスで30回パスできるか?』という問題。両選手がステージで挑戦するも、パスできたのは13回。30回成功ならず、✕を選んだファンが正解した。

 

 最終問題となった第3問は、毎年恒例『兒玉選手は一発芸で5人笑わせることができるかどうか』という問題。笑わせる対象として選ばれたのは、清水選手、福澤選手、白澤選手、劉選手、伊賀亮平選手の5名。口に水を含み、それを吹き出したらアウトというルールで行われた。とはいえ、毎年失敗しているため、兒玉選手が笑わせるための助っ人として1名選んでいいという特別ルールが設けられると、指名されたのは久原選手。事前に何も知らされていなかったという久原選手は、肩を落としつつも兒玉選手の隣へスタンバイした。そんな中、兒玉選手を信じたファンが選んだ回答は〇! 今年こそ笑わせることができるか、ファンからは大きな期待が寄せられた。

 

 そしていよいよ、一発芸のスタート! と思いきや…。開始前、すでに笑いが止まらない清水選手。耐え切れず口に含んだ水を吹き出すと、一発芸の開始前にアウトとなった(笑) そしていよいよ一発芸がスタート! 「涙腺、コルクでキュッ! これで泣けませ~ん」と兒玉選手がリズムネタで勝負するも、あと一歩押しきれない。すると、久原選手が「運動は~だいじ、白澤は~けんじ」とお笑い芸人のネタに乗せて本領を発揮し、選手やファンはそろって爆笑。しかし、標的の4選手(清水選手はすでにアウト)は、笑いをこらえギリギリセーフ。その後、久原選手に乗っかる形で「白澤は~けんじ、おいしいソーセージ」と兒玉選手。すると、ネタにされた白澤選手が水を吹き出しアウトとなった。その後も、何とか最後まで粘ったものの、最後は制限時間以内に5人全員を笑わせることはできず、ファンの予想は外れパンサーズが勝利する結果に。「本当にすみませんでした」と、最後は兒玉選手の謝罪で締めくくられた。

指で器用にボールを回す山内
久原と今村によるヘディングパス。写真は失敗の瞬間…(笑)
左にスタンバイする兒玉、右には笑わせられる対象となった5名が並ぶ

 そして〇✕ゲームのあとには、『パンサーズをもっと知ろう早押しクイズ』を実施。選手によって選ばれたファン6名がステージに上がり、パンサーズに関する出題について早押しで選手と対戦した。クイズの回答がわかった人は「パンサーズ!」と大きな声で叫びながら挙手し回答。パンサーズチームとファンチームに分かれ、6名が先に答え終えた方が勝ちというルールで行われた。中には、『清水選手は何市在住?』などプライベートな問題も。しかし、ファンがすかさず回答すると、さすがの知識量を披露した。

   

 その中で、『福澤選手が得点を取った時に叫ぶ言葉は?』という問題にはパンサーズチームもファンチームも大苦戦。何度か福澤選手からヒントが与えられた後、見事正解したのは兒玉選手! 福澤選手の真似をしながら「VAMOS‼」と回答し会場を盛り上げた。その後も、さまざまな質問に対して白熱したバトルが繰り広げられたが、最後はパンサーズチームが勝利。パンサーズについての知識も増えて楽しい時間も過ごせるという、一石二鳥の企画となった。

 

深津の髪の毛についての問題で盛り上がった会場
自身に関する出題に関して、ファンとの会話中。深津はこの笑顔
回答者を選ぶ際、女の子を指名すると抱っこでステージに向かう福澤。客席からは歓声が

 そして、午後の部①を締めくくったのは、ジェスチャーゲーム。清水選手と山添信也選手が表現するジェスチャーに対し、パンサーズチームとファンチームに分かれて回答。6名が先に回答し終えたチームの勝利、というルールで実施された。「ゴリラ」や「北野武(ビートたけし)」、「福澤選手」や「マイケルジャクソン」など、両選手が多くのジェスチャーを高いクオリティで披露して見せた結果、こちらも最後はパンサーズチームが勝利! チーム力を発揮し、勝利で締めくくった。

 そして15時30分からはいよいよ最終節、午後の部②へ! まず最初に、兒玉選手による『2019-20シーズン応援練習』が行われた。ステージには兒玉選手と、元応援団長の中村さんが登壇。今シーズンの応援を披露し、会場が一体となって応援練習が実施された。中でも、兒玉選手が「いちばんのお気に入り」と話す、軽快なリズムに乗せた応援は何度も披露され、ノリノリでダンスを踊る兒玉選手に会場は大盛り上がり(ぜひホームゲームで応援に参加してみてください♪)。休憩がてら客席にまざり応援練習を見ていた選手たちも、「さすが兒玉!」と大笑いし、賑わいを見せた。

応援練習を盛り上げた兒玉

 そして応援練習を終えると、選手によるステージに移行。会場に音楽が流れ始めると、某有名歌手の変装をした兒玉選手が登場。「リハーサルよりも長い!」と驚きながらも、曲が終了するまでダンスを披露し笑いを誘った。また、「今日はボクのライブに来てくれてありがとう!」と、自作の『ひらかたパークの歌』をアカペラで披露した兒玉選手。会場には美声が響き渡り、客席からは笑いとともに賞賛の拍手が送られた。その後再び、兒玉選手により最後の一曲が披露されると、曲の途中で、同じく某有名歌手に変装した久原選手と伊賀選手、大竹選手が登場。客席を走り回りながらアメを投げるなど、ファンサービスも行われた。また、大竹選手のアメを投げる際の独特な動きについて、チームメイトたちは「ゴリラやん!」と大爆笑。とはいえ、若手選手たちの頑張りに会場は沸き、大成功のネタ披露となった。 

 

 続くステージは、日本体大出身の小宮雄一郎選手による「エッサッサ」。ステージで小宮選手がエッサッサを披露する中、ステージ後方には、ハチマキを巻き、木製バットを持って小宮選手を応援(?)する劉選手の姿が。その謎の光景に、客席からは「劉選手は何をしているの?(笑)」と多くの疑問の声が上がりつつも、力強いエッサッサを披露した小宮選手へ、最後は拍手が送られステージは終了した。

 

某大物歌手の変装をし、会場を盛り上げた(右から伊賀、兒玉、久原)
エッサッサを披露した小宮(後ろが謎の役を務めた劉)
写真中央、白い服を着て口ヒゲをつけた左側が大竹、右側が久原

 選手によるステージが終わると、最後はファン感のビッグイベント『激レアプレゼントをゲット!大抽選会』へ。ビンゴ形式で実施された抽選会では、選手のサイン入りユニフォームやタオル、チームグッズなど、さまざまな豪華景品が用意された。見事ビンゴを達成したファンは、ステージでお気に入りのグッズを選べる仕組み。最後はステージ上の選手とハイタッチもできるというシステムに、ファンたちは喜びの表情を見せイベントを楽しんだ。

 

福澤のユニフォームを手に取ったファンに、すかさず握手を求めた福澤
最後は一気にビンゴ達成者が出たため、兒玉とのじゃんけんで当選者を決めることに

 そして、イベントを締めくくったのは、今季、フランスリーグの『パリバレー』へと活動拠点を移す福澤選手の挨拶。「フランスに行く前に、こうしてパンサーズのユニフォームを着て、最高のメンバーと一緒に最高のファンの皆さんの前で楽しい時間を過ごせてよかったです。ほんとうにチームにも理解をいただき、ファンの皆さんにもたくさん声をかけていただき、大きな挑戦ができるということは幸せに思います。僕自身、厳しい環境の中に身を置いて自分の限界がどこにあるのか、それをフランスで知りたいと思います。パンサーズと併せて、僕のパリでの挑戦の方も後押ししていただけたらなと思います。今季はパナソニックパンサーズとパリバレーの応援をよろしくお願いします。ありがとうございました」と決意表明、そしてファンへの感謝の気持ちを述べた。

  

 また、川村慎二監督は「本日はほんとうにありがとうございました。ここにいるメンバーで一戦一戦、戦っていきます。ただ、福澤選手がパリバレーの方に行ってしまいますが、福澤選手はパリでオリンピックを見据えてしっかり頑張ってくれると思います。こちらも福澤選手に負けないように強いチームを作って、優勝報告できるように頑張っていきます。今シーズンもよろしくお願いします」と、福澤へのエールとともに意気込みを語った。

  

 そして、最後にチームを代表して清水選手から福澤選手へとプレゼントが送られた。すると、「パリは物価が高いと聞いたので、リーグの優勝賞金の1500万円をプレゼント!」と、清水選手。会場からは「え~!」という声が上がったが、これはもちろんジョーク(笑) チームからのプレゼントは、「道」というプリントが入ったインナーウェア(DESCENTE製)だった。「これを着て練習を頑張ってください」と、11年間共にパンサーズでプレーしてきた清水からプレゼントを手渡されると、最後は2人で抱擁を交わし、会場からは拍手が送られた。

  

ファンへのメッセージを述べる川村監督(中央)
プレゼントのインナーを制作したDESCENTEのプラカードとともに集合写真
最後は福澤を胴上げ。「まだ辞めへんけどな!」と福澤がコメントすると会場の笑いを誘った

 そしていよいよ黒豹フェスは閉幕。最後は、参加者全員がステージを通過し、選手とハイタッチしながらのお別れとなった。スタッフや選手、そしてファンやひらかたパークの関係者らが一体となり作り上げた「黒豹フェス」は、大盛況で幕を閉じた。

 

 今回の黒豹フェス開催について、主体となって企画に携わったひらかたパークの広報・津田さんは、「今年の2月くらいに、パンサーズさんの選手特集で園内を使わせてほしいという打診があり撮影を行った際に、”枚方市を盛り上げるようなイベントをやりませんか”というお話を初めてさせていただきました。それからコラボイベントをやってみようか、という流れになり、本日にいたります。天気が雨予報という中でこれだけの方々に来ていただけて、ありがたいですね。今後もコラボイベントなどを実施するので、バレーの試合を見るだけではなく、一日中、枚方市で遊んで帰ってもらえたら嬉しいなと思います」と、語った。

 

 10月26日(土)からはいよいよ男子大会が開幕するV.LEAGUE。各チームが工夫を凝らしたホームゲームイベントを行うなど、より「観客を楽しませよう」という意識が見られる今シーズン。ぜひ会場に足を運び、バレーボールはもちろん会場でのイベントや飲食などもお楽しみいただきたい。そして、各ホームゲーム会場に足を運ぶ前や試合後には、周辺の観光地にふらりと訪れてみるのもいいだろう。自分なりの楽しみ方を見つけて、楽しいVリーグ観戦を!

 

スタッフ陣もさまざまな役回りを担当し、一体となってイベントを盛り上げた
中心となり開催に携わったひらかたパーク広報の津田さん(左)と事業部の高山さん(右)
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