昨年末に開催された『JOCジュニアオリンピックカップ第32回全国都道府県対抗中学大会』(JOC杯)。発売中の「月刊バレーボール2月号」では総力特集をお届けしているが、本誌に載せきれなかったトピックスを月バレ.comにて公開!
■前嶋悠仁(静岡)&坪谷悠翔(新潟)『優秀選手たちの人間力』
静岡県選抜のエース前嶋悠仁(中央)
12月28日(金)、JOC杯は閉会式が行われ、選手個人に特別表彰が贈られた。式が終わり、表彰を受けた選手が退場したのちに、会場はすぐさま撤収作業へと移られた。
運営を手伝う学校の生徒や関係者たちがテーブルなどの物品を片付ける中、その中に各県のチームジャージを着た選手の姿があった。静岡県選抜の前嶋悠仁(袋井中3年)と、新潟県選抜の坪谷悠翔(中之口中3年)。ともに選抜チームのエースを務め、この大会でも優秀選手に選ばれた2人が、率先してイスを運んでいたのである。
その様子に気づいた日笠智之先生(渕江中)が理由を聞くと、こう答えたという。
「先生や家族や仲間に支えられて、ここに立つことができました。感謝しなければならない、と。人のために何かをしたい、と思ったんです」
日笠先生は長年、中学生世代の指導にあたり、強化委員として携わる全日本中学生選抜合宿では海外遠征に向けて“礼儀やマナーも世界一になるんだ”と伝えている。めったに褒めることはないと自認する日笠先生だが、この行動と気持ちには「立派だ!」とたたえた。
新潟県選抜のエース坪谷悠翔
全国の晴れ舞台で表彰を受け、喜びもあり、鼻が高くなっても何ら不思議ではない。それでも、この2人は真っ先に気持ちを行動に移した。結果を出した後の、その人のアクション。そこに日笠先生が説く『人間力』が現れるという。
今年度の全日本中学生選抜には前嶋、坪谷の名前がある。将来性の高さを感じさせるプレーはもちろん、JOC杯で垣間見せた『人間力』を、オーストラリアの地でも発揮してくれることを願うばかりだ。
JOC杯の総力特集は
『月刊バレーボール』2月号に掲載!!
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