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春高2025

ITA20/21[第7節]低空飛行のトレンティーノ4敗目

  • 海外
  • 2020.10.29

 ボンジョールノ! 世界最高峰リーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』!! 今季はどこか例年とは様相が異なります。それもそのはず、トップ4の一角であるトレンティーノが…波に乗れない!!(Photo:Legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ

■アブデルアジズが 32得点も…、勝ち切れず。トレンティーノ4敗目で9位へ陥落

[MATCH OF THE ROUND]

トレンティーノ 3(25-21,21-25,19-25,25-16,15-13) モンツァ

〔10/25@モンツァ〕

 今オフは移籍市場への参戦こそ遅かったものの、終わってみれば大幅にメンバーを刷新したトレンティーノ。とはいえ、その補強は魅力的だった。昨季リーグ最多得点を叩き出したOPニミル・アブデルアジズ(オランダ)、ナショナルチームで長らく活躍するMBマルコ・ポドラスチャニン(セルビア)、そしてバレーボール王国のエース“ルカレリ”ことOHリカルド・ソウザ(ブラジル)が加わった。

トップ4の座にふさわしい、陣容を備えているが…

 だが、どこか歯車が噛み合わない戦いが続いている。もちろん第3節でルーベ、第5節でペルージャ、とシーズン序盤からリーグ屈指の強豪との対戦があったとはいえ、だ。理由は明確で、チーム全体としてサーブレシーブに安定性を欠いていること。エクセレントレセプション(Aパスに近い成功率)の数は全チーム中最下位となっている。そうであっては、イタリアバレーボール界が誇る頭脳、Sシモーネ・ジャネッリ(イタリア)の組み立ても限られてくる。大砲アブデルアジズに偏るのも当然だ。

 

 今節もモンツァを相手にフルセットの戦いを演じる中で、アブデルアジズはアタックで25得点。サービスエース6本も含め、チーム最多32得点と奮闘する。だが、サーブレシーブが集中するルカレリが毎試合平均7得点台とあっては苦しく、ようやく今節でシーズン初の2桁得点(10得点)。OHディック・コーイ(イタリア)もコンスタントに得点するが、チームの攻撃力が最大限に発揮されているとは言いがたい。もちろん、チームケミストリーが見事にはまれば、力はある。このままでは終われない。

ジャネッリ(写真右から2番目)もこれまでとは違う戦いを強いられている

************

ルーベ 3(25-20,26-24,25-22)0 ミラノ

〔10/25@チヴィタノーヴァ・マルケ〕

 今節を前に全勝のルーベと、1敗だけのミラノによる注目の一戦は、ルーベが持ち味を発揮。強烈なサーブでミラノを圧倒し、攻めてはOHオスマニー・ユアントレーナ(イタリア)がアタック決定率67%でチーム最多16得点をマークする。第2セットこそジュースにもつれこんだが、終わってみればルーベがストレート勝ちを収めた。対するミラノはSリッカルド・スベルトーリ(イタリア)が負けられない第3セットで、3連続サービスエースと一矢報いた。

ルーベのエースOHイオアンディ・レアル(ブラジル/写真コート奥左から2番目)のアタック

ペルージャ 3(25-18,25-20,26-24)0 ラヴェンナ

〔10/25@ ペルージャ〕

 盤石の強さを誇るペルージャはこの日もOHウィルフレド・レオン(ポーランド)がアタック決定率68%、両チーム通じて最多22得点をあげて、無傷の7連勝とした。対するラヴェンナは、若きエースOHフランチェスコ・レチネ(イタリア)がチーム最多15得点。3連敗でも、そこに希望はある。

今季からペルージャに加入したSドラガン・トラビカ(イタリア/写真右から2番目)のトスも冴える

モデナ 3(25-17,25-23,21-25,25-18)1 パドヴァ

〔10/25@パドヴァ〕

 敵地に乗り込んだモデナは今節、OPルカ・ベットーリ(イタリア)が両チーム通じて最多22得点、OHネマニャ・ペトリッチ(セルビア)が4本のサービスエースを含む16得点をあげる。彼ら“復帰組”の活躍で2連勝。次節のルーベ戦に向けて、弾みをつけた。

5連敗のパドヴァだが、OHマッティア・ボットロ(イタリア/写真コート奥)がブレイクの気配

ヴェローナ 3(25-19,26-28,25-23,24-26,15-112 チステルナ

〔10/25@ヴェローナ〕

 両チームとも12本のブロックポイントを繰り出す、見応え十分だった一戦。ホームのヴェローナがOHトーマス・ジェスキー(アメリカ)が21得点、OHマテイ・カジースキ(ブルガリア)が17得点、OPステファン・ボワイエ(フランス)が14得点、MBエドアルド・カネースキ(イタリア)が12得点とアタッカー陣の厚さでシーソーゲームを制した。前節で今季初勝利をあげたチステルナは惜しくも連勝とはならず。

ゲームのMVPに輝いた、ヴェローナのジェスキー

ピアチェンツァ 3(25-19,25-20,23-25,25-191 ヴァレンティア

〔10/24@ビーボ・ヴァレンティア〕

 各国リーグを渡り歩くジャーニーマンがいる。それだけ、そのパフォーマンスを乞われている証しだ。今季ピアチェンツァに加入したOPジェルジ・グロゼル(ドイツ)は今節で、7本のサービスエースを含む30得点をマーク。新天地でも必ず結果を出すこの男、恐るべし…!

ピアチェンツァ躍進の鍵を握る、OHアーロン・ラッセル(アメリカ/写真左端)とグロゼル(同左右から2番目)

セリエA男子 レギュラーシーズン順位(round7終了時)》

1 ペルージャ 7勝0敗(勝ち点21)-

2 ルーベ 7勝0敗(勝ち点20)-

3 ミラノ 5勝2敗(勝ち点14)-

4 モデナ 4勝2敗(勝ち点12)▲

5 ヴァレンティア 4勝3敗(勝ち点10)▼

6 ヴェローナ 3勝4敗(勝ち点9)-

7 ピアチェンツァ 3勝4敗(勝ち点9)▲

8 モンツァ 3勝4敗(勝ち点7)▲

9 トレンティーノ 2勝4敗(勝ち点7)▼

10 ラヴェンナ 1勝6(勝ち点6)▼

11 パドヴァ 1勝6敗(勝ち点4)-

12 チステルナ 1勝6敗(勝ち点4)-

※勝敗(勝ち点)。記号は前節からの順位推移

 

(責任編集:GUCII<坂口功将>)

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