世界三大リーグと称される、イタリア、ロシア、ポーランドから、ロシア・スーパーリーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE from RUSSIA with LOVE』。コロナ禍を受けてシーズンのカレンダーの変更を余儀なくされる中、過密日程となるチームも。強豪カザン、連戦続きがたたったか、今季初黒星です(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ
■ベルゴロドとの連戦2戦目はフルセットの末に敗れ、カザンは今季初黒星
[MATCH OF THE ROUND](現地11/16)
◆〔第22節〕ベロゴリエ・ベルゴロド 3(25-20,17-25,25-21,21-25,15-13)2 ゼニト・カザン
コロナ禍のため、10月下旬から11月上旬にかけて大幅にカレンダーの変更を余儀なくされたロシア・スーパーリーグ。開催が延期された試合も日程の調整が施された。今季のレギュラーシーズンは14チームによる2回戦総当りで実施されるが、調整後のスケジュールを見ると一部の対戦カードについては、後半に予定されていた2戦目を前半の1戦目の翌日に移動したり、また、その逆で延期された前半の1戦目を後半2戦目の前後に回す、といったかたちがとられている。
そんな中、開幕から無敗街道を突き進んでいたカザンは11月6日に第26節のウファ戦、翌7日に第10節のスルグト戦を前倒しで消化。11月15日に当初の予定どおり、第9節のベルゴロド戦をクリアし、その翌16日に同じくベルゴロドとの第22節に臨む、という毎週2連戦、まるで日本のVリーグのようなスケジュールとなった。
それでも15日の第9節ベルゴドロ戦まできっちりと勝利を重ね、開幕10連勝としたのはさすがの一言。ただし、連戦で同じ対戦カードとなれば、相手も前日の修正を施してくる。16日の第22節はフルセットの戦いに(前日は3−1)。お互いにセットを奪い合ったシーソーゲームは、アウェーのベルゴロドに軍配が上がった。
ベルゴロドは途中出場のOPイゴール・シデンコ(ロシア)がチーム最多16得点、MBセルゲイ・セルブヤコフ(ロシア)が4本のブロックポイント、OHパベル・テチューヒン(ロシア)が4本のサービスエースをあげて、格上相手に金星を挙げた。
対するカザンは、OHバルトシュ・ベドノシュ(ポーランド)の23得点を筆頭に、セッター以外のアタッカー全員が2桁得点をマークするなど分厚い攻撃を仕掛けるも、あえなく敗北。今季初黒星を喫した。
◆〔第26節:現地11/6〕ゼニト・カザン 3(25-22,27-29,25-18,25-19)1 ウラル・ウファ
◆〔第10節:現地11/7〕ゼニト・カザン 3(25-18,25-17,25-22)0 ガスプロム-ウグラ・スルグト
◆〔第9節:11/15〕ゼニト・カザン 3(25-22,25-19,19-25,25-22)1 ベロゴリエ・ベルゴロド
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◆〔第9節:11/14〕ロコモティブ・ノヴォシビルスク 3(25-13,25-21,25-15)0 ガスプロム-ウグラ・スルグト
10月11日の第4節ケメロヴォ戦以来のゲームとなったノヴォシビルスクは今節でスルグトと対戦。OHマルコ・イボビッチ(セルビア)が4本のサービスエースを含む13得点をあげてチームを牽引し、ストレートで勝利を収める。“機関車(=ロコモティブ)”、ここに再出発!!
◆〔第9節:11/14〕ウラル・ウファ 3(25-18,25-18,25-16)0 ASKニジニ・ノヴゴロド
アウェーのウファはOPマチェイ・ムザイ(ポーランド)がチーム最多14得点。守っては、ノヴゴロドの合計7本に対し、チーム合計12本のブロックポイントをあげるなど、攻守で上回ったウファがストレート勝ちを収めた。
◆〔第13節:11/18〕クズバス・ケメロヴォ 3(25-13,25-21,25-18)0 ASKニジニ・ノヴゴロド
前倒しで実施された第13節は、ホームのケメロヴォがベンチ入り14名中13名を起用するなど、チームのバランスをとりながらもノヴゴロドを一蹴した。ノヴゴロドは5連敗中、抜け出したい。
◆〔第9節:11/14〕ディナモ-ロ・レニングラード・オーブラスチ 3(25-22,25-20,26-24)0 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク
ホームのオーブラスチはOPニキータ・アレクセーフ(ロシア)がチーム最多20得点、アタック決定率68%と力強いプレーでストレート勝ちに導き、連敗を3でストップさせた。
◆〔第9節:11/15〕ゼニト・サンクトペテルブルク 3(25-20,25-18,25-17)0 オイルマン・オレンブルク
およそ3週間ぶりの公式戦となったサンクトペテルブルクは、今季昇格組のオレンブルクをホームに迎えての一戦。MBイバン・ヤコブレフ(ロシア)が3本のブロックポイント、OPビクトル・ポレタエフ(ロシア)がチーム最多14得点をマークし、ストレート勝ちを収めた。
◆第4節のウレンゴイvs.ノヴゴロドは12月24日に実施
現地10月14日に実施予定だったが、コロナ禍のため試合が中止となっていた第4節のウレンゴイvs.ノヴゴロドのカード。ノヴゴロドの不戦敗となっていたが、再調整の結果、12月24日に実施が決定。不戦勝となっていたウレンゴイは勝ち星・勝ち点が取り消されている。
《ロシアスーパーリーグ男子 レギュラーシーズン順位(round9終了時)》
1 ゼニト・カザン 10勝1敗(勝ち点29)-
2 クズバス・ケメロヴォ 6勝2敗(勝ち点17)▲
3 ディナモ・モスクワ 5勝0敗(勝ち点15)▼
4 ゼニト・サンクトペテルブルク 5勝2敗(勝ち点15)▲
5 ウラル・ウファ 4勝5敗(勝ち点12)▲
6 ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 3勝3敗(勝ち点11)▼
7 ロコモティブ・ノヴォシビルスク 3勝2敗(勝ち点10)▲
8 エニセイ・クラスノヤルスク 3勝4敗(勝ち点9)▼
9 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク 3勝6敗(勝ち点9)▼
10 ディナモ-ロ・レニングラード・オーブラスチ 2勝4敗(勝ち点7)▲
11 ベロゴリエ・ベルゴロド 2勝4敗(勝ち点6)▲
12 オイルマン・オレンブルク 2勝4敗(勝ち点5)▼
13 ASKニジニ・ノヴゴロド 1勝4敗(勝ち点2)-
14 ガスプロム-ウグラ・スルグト 0勝8敗(勝ち点0)-
※勝敗(勝ち点)。記号は第5節一部終了時からの順位推移
(責任編集:GUCII<坂口功将>)