世界三大リーグと称される、イタリア、ロシア、ポーランドから、ロシア・スーパーリーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE from RUSSIA with LOVE』。クリスマスから2日間にかけて実施された『ロシアカップ2020』で栄冠を手にしたのは…、モスクワ!!(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ
■奇跡の逆転勝利から、翌日の決勝は完勝。モスクワがタイトルに輝く
[MATCH OF THE ROUND](現地12/26)
◆《決勝》ディナモ・モスクワ 3(25-20,25-21,25-19)0 ゼニト・サンクトペテルブルク
今季はコロナ禍によるカレンダー変更に見舞われながらも、ロシア・スーパーリーグはカップ戦のファイナル4を実施。サンクトペテルブルクを舞台に、12月25日に準決勝、翌26日に決勝が行われた。
決勝に進んだのはホームのサンクトペテルブルクとモスクワ。ともに準決勝で壮絶なフルセットを繰り広げたチームどうしの対戦となった。980人の観客が見守る中、ゲームは第1、第2セットともモスクワがセット終盤で突き放し獲得に成功する。第3セットはサンクトペテルブルクが19−15とリードしたが、モスクワはそこから逆転。ストレートで勝利し、現在8勝1敗と好成績を残しているレギュラーシーズンの勢いそのままに、今季初タイトルを手にした。
MVPに輝いたのは、Sパベル・パンコフ(ロシア)。要所で勝利に結びつくサービスエースを2本決めたほか、OPツベタン・ソコロフ(ブルガリア)の最多18得点、OHヤロスラフ・ポドレスニ(ロシア)の12得点を演出したトスワークが光った。それでもパンコフは「しっかりと準備し、チームはよく戦いました。MVPですか? 何よりもチームがタイトルを手にしたこと、それが重要です」と試合後にコメントした。
決勝戦を振り返り、モスクワのコンスタンティノフ・ブライヤンスキ監督は「前日にフルセットを戦い、決勝が始まってから相手(サンクトペテルブルク)の方が私たちよりも準備が整っていないように感じました。とはいえ、こちらは持てる力を最大限に発揮しました」と選手たちをたたえた。
一方、敗れたサンクトペテルブルクのトーマス・サムエルボ監督は「前日の疲労を言い訳にすることはできません。アタックの決定率が相手の55%に対し、こちらは47%でした。この数字が結果につながったといえるでしょう」と語った。両チームの対戦はまだレギュラーシーズンで実現しておらず、2月6日と7日に連戦が行われる予定だ。
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◆《準決勝》ディナモ・モスクワ 3(19-25,14-25,25-23,25-19,15-8)2 ロコモティブ・ノヴォシビルスク
モスクワは2セットダウンから逆転勝利し、決勝戦に弾みをつけた。この試合ではOPソコロフが両チーム通じて最多20得点の活躍、Sパンコフもサービスエース4本を決めるなど、チームのスタイルを存分に発揮した。
◆《準決勝》ゼニト・サンクトペテルブルク 3(20-25,25-22,25-22,21-25,17-15)2 ゼニト・カザン
一進一退の攻防が繰り広げられた“ゼニト・ダービー”はサンクトペテルブルクに軍配。OHイゴール・クリュカ(ロシア)がチーム最多25得点、MBイバン・ヤコブレフ(ロシア)が4本のブロックポイントをマークした。対するカザンはOPマキシム・ミハイロフ(ロシア)が26得点をあげたほか、サービスエースもチーム合計11本で相手の計3本を圧倒したが…、スーパーカップに続くタイトル獲得とはならず。
《ロシアスーパーリーグ男子 レギュラーシーズン順位(round14終了時)》
1 ゼニト・カザン 12勝2敗(勝ち点34)-
2 クズバス・ケメロヴォ 10勝2敗(勝ち点28)-
3 ゼニト・サンクトペテルブルク 9勝4敗(勝ち点27)▲
4 ディナモ・モスクワ 8勝1敗(勝ち点24)▼
5 ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 7勝5敗(勝ち点24)-
6 ロコモティブ・ノヴォシビルスク 7勝3敗(勝ち点21)-
7 エニセイ・クラスノヤルスク 6勝5敗(勝ち点17)-
8 ウラル・ウファ 6勝8敗(勝ち点17)-
9 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク 5勝8敗(勝ち点17)-
10 ベロゴリエ・ベルゴロド 4勝7敗(勝ち点12)-
11 ディナモ-ロ・レニングラード・オーブラスチ 2勝8敗(勝ち点7)-
12 ASKニジニ・ノヴゴロド 2勝7敗(勝ち点6)-
13 オイルマン・オレンブルク 2勝9敗(勝ち点6)-
14 ガスプロム-ウグラ・スルグト 0勝11敗(勝ち点0)-
※勝敗(勝ち点)。記号は第10からの順位推移
(責任編集:GUCII<坂口功将>)