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春高2025

RUS20/21[第18節]ポレタエフ砲炸裂! サンクトペテルブルク快勝

  • 海外
  • 2021.01.21

世界三大リーグと称される、イタリア、ロシア、ポーランドから、ロシア・スーパーリーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE from RUSSIA with LOVE』。コロナ禍によるカレンダー変更もあり、一部のカードは延期されていた前半戦と今節をくっつける“2連戦”も見られます。そこで連敗を喫したチームも出たことで…、上位勢も順位に変動が!(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ

 

 

脅威のアタック決定率83%! エースのポレタエフの活躍でサンクトペテルブルク7連勝

[MATCH OF THE ROUND](現地1/17)

◆《第18節》ゼニト・サンクトペテルブルク 3(25-20,25-12,25-15)0 ロコモティブ・ノヴォシビルスク

 現・男子ロシア代表トーマス・サムエルボ監督が指揮を執るサンクトペテルブルク。チームの成長が、代表の強化につながる側面も持つチームだ。さて、レギュラーシーズンも後半戦に突入し、サンクトペテルブルクにとっては、上位チームとの連戦が続く。今節では昨季最終成績1位のノヴォシビルスクとの対戦、次節はスーパーカップ王者の名門カザン、その次にOPイバン・ザイツェフ(イタリア)を擁するケメロヴォ、その後はロシアカップ王者のモスクワとの2連戦、といった具合だ。これを乗り切れば、レギュラーシーズン1位通過へ大きく前進するであろう“龍の道”。その初戦に臨むべく、敵地に乗り込んだ。

熱く檄を飛ばすサムエルボ監督(写真左上)

 

 サンクトペテルブルクはMBイバン・ヤコブレフ(ロシア)やOHキリル・ウルソフ(ロシア)がサーブで攻め立てリズムを掴み、OHイゴール・クリュカ(ロシア)を中心にブロックでノヴォシビルスクの攻撃を封じ込める。第2セット以降はノヴォシビルスクのサーブレシーブが崩れ、一方的な展開に。終わってみれば、ストレートでの勝利を収めた。

 

 クリュカは両チーム通じて最多6本のブロックポイントをマーク。そして圧巻だったのは、エースOPビクトル・ポレタエフ(ロシア)で、こちらもこの試合最多の19得点、しかもアタック決定率は83%(15/19)と、きっちりと役目を果たしてみせた。試合を振り返り、ヤコブレフは「サーブとサーブレシーブが素晴らしかった」と手応えを口にし、サムエルボ監督も「ゲームをうまくコントロールし、こちらのミスも少なかった」と話した。それでも、「カザンが待っています」と指揮官。戦いは、ここからだ。

シニア代表でも主役争いに名乗りを上げているポレタエフ(写真左端)

************

◆《第6節》クズバス・ケメロヴォ 3(23-25,25-20,25-21,25-20)1 オイルマン・オレンブルク

(現地1/14)

◆《第18節》クズバス・ケメロヴォ 3(23-25,25-20,25-21,25-20)1 オイルマン・オレンブルク

(現地1/17)

 ケメロヴォは延期されていた第6節の振替もあって、オレンブルクとの連戦に。ホームの初戦はMBイナル・タバシェフ(ロシア)が両チーム通じて最多4本のブロックポイントをあげて、オレンブルクの攻撃をはね返す。続く2戦目は、Sイゴール・コブザル(ロシア)のトスワークが冴え、OPザイツェフの16得点を筆頭に4選手が2桁得点をマークするなど自在に攻撃を展開し、2戦2勝。これで4連勝としたケメロヴォは、今節を終えて首位に立った。

ケメロヴォも次節はモスクワとの大一番だ

 

◆《第6節》ディナモ・モスクワ 3(25-22,25-22,23-25,25-19)1 ゼニト・カザン

(現地1/15)

◆《第18節》ディナモ・モスクワ 3(25-22,26-24,25-18)0 ゼニト・カザン

(現地1/17)

 スーパーリーグ女子では、『ディナモ・モスクワ』と『ディナモ・カザン』で冠名が一緒ですが、男子はカザンが“ゼニト”なので、お間違いなく。さて、OPツベタン・ソコロフ(ブルガリア)がヨーロッパ選手権予選ラウンド出場のため、大砲不在のモスクワでしたが、カップ戦王者の強さが揺らぐことはありません。カザンを相手に初戦はチーム合計16本のブロックポイントで勝ち切ると、2戦目はストレート勝ち。これでモスクワは6連勝、一方のカザンは首位陥落…!

カザンのOHバルトシュ・ベドノシュ(ポーランド/写真右端)も、初戦は3得点と振るわず

 

◆《第18節》ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 3(25-16,25-22,23-25,22-25,15-12)2 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク

(現地1/17)

 前節で連勝が4で止まったウレンゴイだったが、アウェーの今節は相手の粘りもあってフルセットに持ち込まれるも何とか勝利。「最初の2セットはよかったが、第3セットからはサーブなどのミスが多く目立った。それでは戦うことはできない。幸い、最後のセットは初心に帰り、相手のミスもあって勝てました」とウレンゴイのロマン・ヤコブレフ監督は胸をなでおろした。一方、敗れたニジネヴァルトフスクは3連敗と、2021年はいまだ勝利なし。

ウレンゴイのエースOHドミトリー・ボルコフ(ロシア/写真中央)は23得点の活躍

 

◆《第18節》ウラル・ウファ 3(27-25,22-25,25-23,25-18)1 エニセイ・クラスノヤルスク

(現地1/17)

 ホームのウファはエースOHジョン-ゴードン・ペリン(カナダ)が両チーム通じて最多24得点の活躍。21得点をあげたクラスノヤルスクのOPキリル・クレツ(ロシア)との打ち合いを制し、2連勝とした。Lロマン・ブラギン(ロシア)は「苦しい状況でも、全員が集まって、立ち上がった。勝利への願望が、勝敗を決めた」と試合を振り返った。

連敗もあれば連勝もあり。大波小波のウファ、それでも6位と奮闘中

 

◆《第18節》ASKニジニ・ノヴゴロド 3(25-20,25-20,25-22)0 ベロゴリエ・ベルゴロド

(現地1/17)

 クラスノヤルスクとの2連戦を制したノヴゴロドは勢いそのままに今節ではベルゴロドにストレート勝ち。OPディミトリ・ヴィエトスキ(ウクライナ)が4本のサービスエースを含む18得点の活躍で、年明けから無敗の3連勝とした。対するベルゴロドは連敗癖が再発しないことを願うばかりだが…。

得点源としてチームをリードするノヴゴロドのOPヴィエトスキ(写真中央)

 

◆《第6節》ガスプロム-ウグラ・スルグト 3(25-19,19-25,25-17,25-22)1 ディナモロ・レニングラード・オーブラスチ

(現地1/16)

◆《第18節》ガスプロム-ウグラ・スルグト 3(23-25,25-23,22-25,25-21,17-15)2 ディナモロ・レニングラード・オーブラスチ

(現地1/17)

 開幕11連敗は過去の記憶。スルグトはオーブラスチとの連戦で、粘り強さを発揮した。中でも2戦目は取りつ取られつつのゲーム展開を制してのもの。この試合ではOHマキシム・シプレフ(ロシア)が3本のサービスエースを含むチーム最多22得点、OHニキータ・アレクセーフ(ロシア)が15得点と続いたほか、MBアルチョム・メリニコフ(ロシア)のチーム最多4本を筆頭に合計16本のブロックポイントを炸裂させた。これでスルグトは最下位を脱出。この勢いは本物か…?

 

ロシアスーパーリーグ男子 レギュラーシーズン順位round18終了時)》

1 クズバス・ケメロヴォ 14勝3敗(勝ち点40)▲

2 ゼニト・サンクトペテルブルク 13勝4敗(勝ち点39)-

3 ディナモ・モスクワ 13勝1敗(勝ち点38)▲

4 ゼニト・カザン 13勝6敗(勝ち点37)▼

5 ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 11勝6敗(勝ち点33)-

6 ウラル・ウファ 9勝10敗(勝ち点26)▲

7 ロコモティブ・ノヴォシビルスク 8勝6敗(勝ち点24)▼

8 エニセイ・クラスノヤルスク 7勝9敗(勝ち点21)-

9 ウグラサモトロル・ニジネヴァルトフスク 6勝11敗(勝ち点22)-

10 ベロゴリエ・ベルゴロド 5勝12敗(勝ち点16)-

11 ASKニジニ・ノヴゴロド 5勝10敗(勝ち点15)-

12 ガスプロムウグラ・スルグト 5勝12敗(勝ち点16)▲

13 オイルマン・オレンブルク 4勝13敗(勝ち点10)▼

14 ディナモロ・レニングラード・オーブラスチ 3勝13敗(勝ち点12)▼

※勝敗(勝ち点)。記号は前節からの順位推移

 

(責任編集:GUCII<坂口功将>)

 

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