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野瀬将平インタビュー【後編】アスリートはSNSを使うべき

  • 海外
  • 2021.02.12

 中編(イスラエルで「試合がうまくなっていく」)では、野瀬選手が試合で積んでいる経験やそれを生かす練習について語ってもらった。最終回の今回はファンの声援や、普段から活用しているSNSについての話をお送りする。

 

海外で気づく日本のレベル

 

――もし日本で他の選手から海外に行きたいと相談されたらどう答えますか?

 

 僕はまだイスラエルしか見ていないですけど、試合に出られなくて、僕と同じ悩みを抱えているんだったら海外へ出たほうがいいなと思います。Vリーガーはレベルがしっかりしていますから、探せば絶対出られるチームはあるので。でも日本で試合に出ることができていて、その上で海外へ行く時にはかなり慎重になったほうがいいのかなって思います。日本自体、かなりレベルが高いので。

 

 イスラエルでポーランドのテレビを見ることができるんですよ。プラスリーガ(ポーランドのリーグ)も見ています。ポーランドのチームも、Vリーグのチームと戦ったら、いい勝負するだろうなと思います。今日本に来ている外国人選手ってすごいじゃないですか。その経験っていうのはイスラエルではできないので、うらやましかったりもします。なので、ケースバイケースとしか言えないですけど、試合に出られていなくて悩んでいるんだったら、出たほうがいいと思いますね。

 

 日本のVリーグの環境を見ていたら、やっぱいいなって思いますよ。オレンジコートで試合してぇとか、トレーナーさんいていいなとか。改めてすごくいい環境だと思うんですよ。こっちに来るまでは当たり前だと思っていましたけど。正直うらやましいと思うときもあります。ですが、こっちで試合出られているのはメリットだし、自分で正解にして、限られた期間で学ぶこと学んで、成長して帰ればいいかなって思っています。でも、海外に行くんだったらこのメンタルがないと結構辛いかもしれないです。

 

VリーグではFC東京でプレーした野瀬選手(写真:月刊バレーボール)

 

SNSのおかげで孤独を感じない

 

 あ、でも大変なことはありますけど、ファンの人がSNSを通じて応援してくれることは結構大きな支えだと思います。日本でももちろん応援されていると感じますが、日本ではとても身近に感じるじゃないですか。試合を見に来てくれて、声をかけてくださって。軽く見ていたわけではないけど、Vリーグではその環境に慣れていた自分がいます。

 

 イスラエルにいてSNSで発信すると、少なからず反応いただいて、ありがたいなって思います。実際には僕がやっていることをファンの方は見えないわけじゃないですか。情報も見つけづらいし。それでも応援してくださる人がいて、サポートしてくれるスポンサーの方がいて、応援してもらっているなって感じます。

 

チームメートと移動のバス内にて(写真:本人提供)

 

 それに、SNSもすごくいいなと思いますね。1人じゃないって感じられます。僕がここまでSNSを使っていなかったらしんどかったと思います。ヘブライ語は分からないし、ロックダウンしているし、寒いし、となって孤独だったかもしれません。今のところはSNSとファンのおかげで、寂しいとか日本がめちゃくちゃ恋しいとは思わないです。アスリートはやっぱりSNSを使うべきだと思っています。

 

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