石川祐希のミラノへ逆襲期す、ペルージャの選択は?【セリエA 準々決勝第2戦-見どころ】
- コラム
- 2021.03.14
必勝を期する第2戦、コートに立つのは?
OPに関していえば、多くの選択肢を有しているのが今季のペルージャの特徴でもあるが、反対の見方をすれば、唯一のウィークポイントともいえるかもしれない。これまではテルホルストとアタナシエビッチを主としてきたが、ミラノ戦ではムザイを抜擢。実は2月の入団後、CEVチャンピオンズリーグ2021を含めると、これが初の先発起用でもあり、そこにはリスクもあったはずだ。
実際、リードを最大6点までつけながらミラノの追撃に見舞われた第4セットで、ムザイは鳴りを潜め、最終的にアタナシエビッチと交代している。
レオン、プロトニスキの両サイドアタッカーが軸となり、センターエリアからソレが加わることで攻撃にリズムをもたらすが、やはり決定機で役目を果たすOPの存在は不可欠。継続してムザイを使うか、従来のテルホルストか、花道を飾るアタナシエビッチか、それとも隠し球のエバンズか? ヘイネン監督の選択や、いかに。
対するミラノも、それだけにとらわれはしないだろう。ペルージャの強力なサーブに崩されることなく、ゲームを作ることがまずは必要だ。その点、石川やOHティネ・ウルナウト(スロベニア)のサーブレシーブにおける安定感は折り紙つき。攻撃枚数はそろっており、勝機は十分にある。昨季の5位(コロナ禍により打ち切り時点の最終成績)を超える、セミファイナル進出は目の前。第2戦の舞台がホーム、ミラノであることもアドバンテージになりうる。
歴史が動くか、それとも決着は最終第3戦に持ち込まれるか、注目だ。(文/坂口功将〔編集部〕)
<ヘイネン監督(写真左端)の手腕の見せどころだ>