RUS20/21[第26節]ケメロヴォが8連勝で逆転2位通過
- 海外
- 2021.03.17
世界三大リーグと称される、イタリア、ロシア、ポーランドから、ロシア・スーパーリーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE from RUSSIA with LOVE』。レギュラーシーズン最終節が実施され、最後に最も多い連勝でフィニッシュしたのはケメロヴォ!! 2位通過を決めました。さぁ、戦いはプレーオフへ!!(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■ザイツェフがチーム最多得点で牽引。8連勝でケメロヴォが逆転の2位通過
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第9節》クズバス・ケメロヴォ 3–1 エニセイ・クラスノヤルスク
(25-14,22-25,25-12,27-25)
(現地3/10)
◆《第22節》クズバス・ケメロヴォ 3–2 エニセイ・クラスノヤルスク
(26-24,25-17,21-25,19-25,20-18)
(現地3/11)
◆《第26節》クズバス・ケメロヴォ 3–0 ASKニジニ・ノヴゴロド
(25-13,25-19,25-23)
(現地3/14)
コロナ禍のため消化試合数が少なかったケメロヴォ。残り3試合を残した時点で、先にレギュラーシーズンを終えていたカザンに勝ち点1と迫っており、3試合の成績次第では順位の逆転も可能だった。そうして臨んだクラスノヤルスクとの2連戦の初戦(第9節)を3-1で勝利し、2位に浮上。2戦目(第22節)でフルセットの激闘を制すると、最終第26節もしっかりと勝利し、これでレギュラーシーズンを8連勝でフィニッシュ。堂々の2位通過で、シードとしてのプレーオフ(ファイナル6)進出を決めた。
今季のケメロヴォは、バレーボール界が誇るスーパースター、イバン・ザイツェフ(イタリア)を獲得。レギュラーシーズンを終えて、ザイツェフはチーム最多となる430得点(アタック:371、ブロックポイント:30、サービスエース:29得点)のパフォーマンスで牽引した。2018-19シーズン以来の優勝へ向けて、ここからさらにギアを上げていく。
豪快なアタックでファンを魅了するザイツェフ(写真コート奥/第25節)
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◆《第14節》ディナモ・モスクワ 3-2 ASKニジニ・ノヴゴロド
(24-26,27-25,25-13,24-26,15-12)
(現地3/10)
◆《第26節》ディナモ・モスクワ 3-0 ディナモ-ロ・レニングラード・オーブラスチ
(25-20,21-25,22-25,25-22,15-10)
(現地3/13)
すでにレギュラーシーズン1位通過を決めていたモスクワは、主砲OPツベタン・ソコロフ(ブルガリア)を温存。最後の2試合はいずれもフルセットにもつれ込んだが、きっちりと勝ち切り7連勝でフィニッシュ。第14節のノヴゴロド戦ではOHサム・デルー(ベルギー)が22得点、続く最終第26節のオーブラスチ戦ではOPロマナス・スクレビチャフ(ロシア)が21得点、とそれぞれチーム最多得点をあげた。
最後に“ディナモ対決”を制したモスクワ(写真コート左)
◆《第13節》ロコモティブ・ノヴォシビルスク 3-0 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク
(25-22,25-22,25-22)
(現地3/12)
◆《第26節》ロコモティブ・ノヴォシビルスク 3-0 ウグラ-サモトロル・ニジネヴァルトフスク
(25-19,25-17,25-16)
(現地3/14)
今季、チームのトップスコアラーとして活躍してきたノヴォシビルスクのOPドラジェン・ルブリッチ(セルビア)は最終第26節でニジネヴァルトフスクに対し、両チーム通じて最多4本のサービスエースをマーク。シーズン通してサービスエース68本の数字は、今季リーグトップの成績となった。一方、ニジネヴァルトフスクのOPビタリー・パパゾフ(ロシア)は451得点(アタック:398、ブロックポイント:39、サービスエース:14)で今季の得点王に輝いた。
VリーグのJTでもプレーしたルブリッチ
◆《第26節》ゼニト・サンクトペテルブルク 3–1 ガスプロム-ウグラ・スルグト
(25-15,25-20,23-25,25-19)
(現地3/12)
サンクトペテルブルクは現・男子ロシア代表監督のトーマス・サムエルボの元、ブロックに磨きをかけ、最終第26節でもOHイゴール・クリュカ(ロシア)が最多5本、MBイバン・ヤコブレフ(ロシア)が4本と続くなど合計17本のブロックポイントをマーク。OPビクトル・ポレタエフ(ロシア)の離脱はプレーオフに向けて、最大の痛手だが、強力なブロック力を武器に“ゼニト=頂点”をにらむ。
ロシアといえばブロック。サンクトペテルブルクも然りだ(写真コート右/第25節)
◆《第26節》ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 3–0 ベロゴリエ・ベルゴロド
(25-14,25-17,25-16)
(現地3/14)
最終第26節でも、“燃える闘魂”OHドミトリー・ボルコフ(ロシア)は3本のサービスエースを含むチーム最多13得点をマークし、ストレート勝ちに貢献。ボルコフは今季自己最高となる個人成績を残しており、トータル441得点(アタック:353、ブロックポイント:49、サービスエース:39)はリーグ2位だった。一方、ベルゴロドは11連敗でレギュラーシーズンを終了。下位プレーオフでは立て直したいところだ。
感情むき出しにチームを盛り上げるボルコフ(写真右端)
◆《第26節》オイルマン・オレンブルク 3–0 エニセイ・クラスノヤルスク
(25-23,25-19,25-20)
(現地3/14)
今季トップリーグ昇格組のオレンブルクは最終節を前に6連敗としていたが、最後はホームでストレート勝ち。OPマキシム・シェミャチキン(ロシア)が3本のサービスエースを含むチーム最多15得点、OHマキシム・プディン(ロシア)が13得点と続き、今季の戦い方で白星をあげた。勝敗数から見ても分かるとおり、力関係が拮抗している下位プレーオフで、サバイバルに挑む。
オレンブルクはOPシェミャチキン(写真右端)が力強いパフォーマンスで牽引する
《ロシアスーパーリーグ男子 レギュラーシーズン最終成績》
1 ディナモ・モスクワ 24勝2敗(勝ち点67)-
2 クズバス・ケメロヴォ 22勝4敗(勝ち点61)▲
3 ゼニト・カザン 19勝7敗(勝ち点54)▼
4 ゼニト・サンクトペテルブルク 18勝8敗(勝ち点55)-
5 ファッケル・ノヴィ・ウレンゴイ 18勝8敗(勝ち点54)-
6 ロコモティブ・ノヴォシビルスク 17勝9敗(勝ち点53)-
7 ウラル・ウファ 14勝12敗(勝ち点40)-
8 ASKニジニ・ノヴゴロド 11勝15敗(勝ち点31)-
9 ウグラ–サモトロル・ニジネヴァルトフスク 9勝17敗(勝ち点32)-
10 エニセイ・クラスノヤルスク 8勝18敗(勝ち点25)-
11 ガスプロム–ウグラ・スルグト 6勝20敗(勝ち点21)-
12 オイルマン・オレンブルク 6勝20敗(勝ち点16)▲
13 ディナモ–ロ・レニングラード・オーブラスチ 5勝21敗(勝ち点20)▼
14 ベロゴリエ・ベルゴロド 5勝21敗(勝ち点17)▼
※勝敗(勝ち点)。記号は第25節からの順位推移
【今後のスーパーリーグ】
1位〜2位…プレーオフ(ファイナル6)に進出決定
3位〜10位…プレーオフ予選ラウンドへ(3/20-28 ※2試合制)
・カザン[3位]vs.クラスノヤルスク[10位]
・サンクトペテルブルク[4位]vs.ニジネヴァルトフスク[9位]
・ウレンゴイ[5位]vs.ノヴゴロド[8位]
・ノヴォシビルスク[6位]vs.ウファ[7位]
11位〜14位…下位プレーオフへ(4/2-11 ※一回戦総当たり)
(責任編集:GUCII<坂口功将>)