サイトアイコン 月バレ.com【月刊バレーボール】

ITA20/21[PO]ペルージャの牙城を崩せずミラノ準々決勝敗退

Sir Safety Conad Perugia vs Allianz Milano, Gara 3, Quarti di finale Play Off Scudetto, Superlega Credem Banca, Campionato Italiano di Pallavolo Maschile Serie A1 2020-21. presso PalaBarton Perugia IT, 21 marzo 2021. Foto: BENDA [riferimento file: 2021-03-21/MB5_0570]

 ボンジョールノ! 世界最高峰リーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』!! プレーオフは2勝勝ち抜けのクオーターファイナルラウンド(準々決勝)が決着。第1戦で金星をあげた、石川祐希(日本)がプレーするミラノは敵地で最終第3戦へ。結果は…?!(Photo:Legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ

■大一番はペルージャが3-0で圧倒。ミラノは悔しい終戦

[MATCH OF THE ROUND]

《プレーオフ/クオーターファイナルラウンド》

※カッコ内はレギュラーシーズン最終順位

◆ミラノ[8位]○●●1勝2敗 / ペルージャ[1位]●○○2勝1敗

第1戦〔3/10@ペルージャ〕3-2(18-25,21-25,27-25,33-31,19-17)

第2戦〔3/14@ミラノ〕1-3(25-23,23-25,23-25,20-25)

第3戦〔3/21@ペルージャ〕0-3(14-25,23-25,22-25)

 このラウンド最大の衝撃となった第1戦。ミラノがペルージャをフルセットの末に、それも2セットダウンからの逆転勝利にファンの期待は高まった。続く第2戦も第1セットをミラノが獲得。だが、引き下がれないペルージャも攻勢に打って出て、今度は逆転勝利を収める。雌雄を決する最終第3戦、舞台はペルージャ。先手を打ったのは、ホームの“ブロックデビルズ”だった。

 

 第1セット序盤から先行したペルージャは、じわりじわりとリードを広げていき、大差で先取する。続く第2セットは終盤まで拮抗した展開になるもペルージャが獲得。第3セット、ミラノはローテーションをぐるりと回すなど手を打ったが、相手に5本のサービスエースを許すなど中盤以降で引き離され、戦いはここまで。終わってみれば、ペルージャが3-0で勝利し、逆転でセミファイナル進出を決めた。

 

<ここぞの試合で、最大限のパフォーマンスを発揮するのがペルージャの強さ>

 

 “完璧なゲーム”と称したペルージャは、OPテイス・テルホルスト(オランダ)が4本のサービスエースと2本のブロックポイントを含む、両チーム通じて最多19得点の活躍を見せて、試合のMVPに選出された。

 

 一方、敗れたミラノはOHティネ・ウルナウト(スロベニア)がチーム最多14得点。OH石川は8得点と続いたが、サーブレシーブでエラー5本と精彩を欠いた。ミラノはクオーターファイナルラウンド敗退となったが、今季はトップ4のうち3つから勝ち星を挙げるなど、総合力の高さを感じさせた。スクデット(リーグタイトル)獲得の道は途絶えたが、CEVチャレンジカップ2021の決勝第2戦が残っている。目標を変えることなく、前進し続ける。

 

<奮闘を見せた、ミラノのOHウルナウト(写真右端)>

 

************

 1勝1敗で迎えた第3戦は両者一歩も譲らぬシーソーゲームに。ともに試合開始時からメンバーを変えることなく、がっぷり四つでセットを重ねていく。激闘を制したのは、ホームのモンツァ。エースのOHドノバン・ジャボロノク(チェコ)が3本のサービスエースを含むチーム最多22得点をあげると、今季途中加入ながら攻守でチームを支えたOHフィリッポ・ランザ(イタリア)が19得点、OPアディス・ラグンジラ(トルコ)が14得点と続き、セミファイナル進出の切符を手にした。

 

<試合のMVPに選ばれたOHランザ(写真コート奥)>

 

 敗れたヴァレンティアは4選手が2桁得点をあげるなど、バランスよく全員が攻撃に参加するバレーは今季を象徴する戦いぶり。OPアボウバカル・ドラメ(ブラジル)が5本のサービスエースを含む19得点、OHトリー・デファルコ(アメリカ)も19得点と並び、OHチボー・ロサール(フランス)が4本のサービスエースを含む17得点で続いた。昨季の12位(13チーム中)からの大幅ジャンプアップは今後に期待が持てるものだった。

 

<台風の目となった、今季のヴァレンティア>

 

◆ルーべ[2位]○○2勝 / モデナ[7位]●●2敗

第1戦〔3/14@チヴィタノーヴァ・マルケ〕3-0(25-17,33-31,25-20)

第2戦〔3/14@モデナ〕3-1(23-25,25-21,25-20,25-22)

 初戦で敗れたモデナはホームでの第2戦。第1セットはルーベのMBロベルランディ・シモン(キューバ)のブロックに苦しめられるも、MBダニエレ・マッツォーネ(イタリア)、MBドラガン・スタンコビッチ(セルビア)が要所でクイックを決めてリズムを作り先取する。第2セットは終盤まで競り合う展開となったが、18-19からルーベがOPカミル・リキリチ(ルクセンブルク)の連続サービスエースなど一気5連続得点で逆転し、セットカウントをタイに戻す。続く第3セットは開始早々からモデナにミスが目立ち、ルーベが5-1とリード。MBシモンの連続サービスエースも飛び出し、最大7点のリードをつけたルーベがこのセットも獲得する。

 

<安定したプレーでチームを牽引した、ルーベのOHユアントレーナ>

 

 いよいよあとがなくなったモデナは第4セットで3選手を交代する大胆な策に打って出る。序盤で5連続得点を許すも、5-8からMBエリア・ボッシ(イタリア)がクイックにブロックポイントと3連続得点をあげて逆転に成功。リードした状態でセット終盤に持ち込んだが、17-18とされてからはブレイクを奪うことができず、逆転負けとなった。勝利したルーベはOPリキリチが両チーム通じて最多19得点、MBシモンが5本のブロックポイントと3本のサービスエースを含む18得点と続き、OHジリ・コバル(イタリア)も4本のブロックポイントで勝利に貢献した。

 

<第4セットでインパクトを残した、モデナのMBボッシ>

 

セリエA男子 プレーオフ対戦カード/準決勝…日程(3勝勝ち抜け)》

◆ペルージャ[1位] vs. モンツァ[4位]…3/27,3/31,4/4,4/7,4/11

◆ルーベ[2位] vs. トレンティーノ[3位]…3/28,4/1,4/4,4/7,4/11

 

(責任編集:GUCII<坂口功将>)

モバイルバージョンを終了