石川祐希(日本)がプレーするミラノが戦ったCEVチャレンジカップ2021。決勝の第2戦が実施され、ミラノが優勝に輝きました。2018シーズンにプロ転向した石川にとって初のタイトル獲得に!!(写真:CEV)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■CEVチャレンジカップ2021/ファイナル
◆ミラノ(イタリア)○○2勝 / SKアンカラ(トルコ)●●2敗
第1戦〔3/17@ミラノ〕:3-2(22-25,25-19,18-25,25-18,15-9)
第2戦〔3/24@アンカラ〕:3-2(25-23,23-25,16-25,25-18,15-8)
<ミラノ>
第1戦に続いて、第2戦も両者一歩も譲らぬ好ゲームが繰り広げられた。第1セットは終盤までサイドアウトの応酬となり、最後はミラノがOPジャン・パトリ(フランス)の得点で先取する。続く第2セットはミラノがMBヤン・コザメルニク(スロベニア)の連続サービスエースをあげる一方、ホームのSKアンカラも多彩な攻撃を繰り出し拮抗する。SKアンカラが17-14とリードした場面から、ミラノはOHティネ・ウルナウト(スロベニア)が連続得点で接近したが、リードを保ったSKアンカラがセットを奪い返す。
第3セットは序盤こそサイドアウトの応酬となったが、SKアンカラがじわりじわりとブレイクを重ねリードを広げていく。14-11から3連続得点で流れを掌握すると、このセットは4本のブロックポイントをあげるなど、ミラノの反撃をはね返し、最後は22-16から3連続得点で勝利に王手をかける。
<ミラノのMBコザメルニク(写真中央)>
第1戦で勝利しているとはいえ、負けるわけにはいかないミラノは第4セットの出だしこそ相手に先行されるも、OPパトリ、OH石川祐希(日本)のアタックなど3連続得点で6-6の同点に。6-7からチャレンジ成功も含めて4連続得点で一気に逆転に成功すると、その後もブレイクを重ねて最大8点のリードを奪い、セットカウントをタイに戻す。
最終第5セットはミラノがOHウルナウトのアタック、OPパトリのブロックポイントなど3連続得点で5-3とリードする。続いて5-4からは相手のミスもあり4連続得点で最大5点差をつけると、その後も相手の追撃を許さない。14-8から最後はOH石川がサーブレシーブからそのまま攻撃に移るとチャンピオンシップポイントを決め切り、ミラノが優勝に輝いた。
<ミラノのOH石川(写真左端)>
ミラノはOPパトリが最多5本、MBコザメルニクが4本と続き、チームとして合計13本のブロックポイントをマーク。OPパトリは両チーム通じて最多となる26得点を叩き出し、決勝のMVPに選出された。攻撃面ではOHウルナウトが17得点と続き、OH石川は試合の前半こそ得点も少なく、第3セットはいったんベンチに下がったが、ふたたびコートに戻ると闘志全開。13得点でチームの優勝に貢献した。
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■CEVカップ2021/ファイナル
◆モスクワ(ロシア)○○2勝 / サンクトペテルブルク(ロシア)●●2敗
第1戦〔3/17@モスクワ〕:3-2(26-28,25-18,20-25,26-24,15-9)
第2戦〔3/23@サンクトペテルブルク〕:3-1(25-21,23-25,28-26,26-24)
<モスクワのSパンコフ>
ロシア・スーパーリーグどうしの対決となった、CEVカップ2021決勝。その第2戦は初戦に続き、ロシアカップ王者に軍配が上がった。アウェーのモスクワはOHヤロスラフ・ポドレスニク(ロシア)とOHアントン・セミシェフ(ロシア)の両サイドアタッカーが躍動。並んでマークした24得点のうち、OHポドレスニクは4本のブロックポイント、OHセミシェフが4本のサービスエース、とお互いの強みを発揮する。そこにエースOPツベタン・ソコロフ(ブルガリア)が15得点、MBイリヤ・ウラソフ(ロシア)が4本のブロックポイントと加わり、ロシアカップに続いて今季2つ目のタイトルを手にした。MVPはチームを操ったSパベル・パンコフ(ロシア)が受賞した。
敗れたサンクトペテルブルクは第3セットからOHキリル・ウルソフ(ロシア)をOHハロ・カメジョ(ロシア)にスイッチしたが、各セット終盤の競り合いをものにすることができず。それでもOPイバン・ポドレビンキン(ロシア)がチーム最多21得点と奮闘した。両者はロシア・スーパーリーグのファイナル6で激突する可能性もあり、今後もタイトル争いを演じていくだろう。
<サンクトペテルブルクのOPポドレビンキン(写真右奥)>
(責任編集:GUCII<坂口功将>)