ボンジョールノ! 世界最高峰リーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』! 今季はスーペルリーガのプレーオフとは別に、セミファイナリストを除いた8チームで、5位決定プレーオフが実施されています。レギュラーシーズンとは異なる陣容で臨んだチームも見られ、思わぬ展開も…?! 7節にわたって行われた予選ラウンドの結果を総まとめ(Photo:Legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ
■決勝ラウンド進出はピアチェンツァ、ミラノ、ヴェローナ、モデナの4チーム
《5位決定プレーオフ/予選ラウンド》
【第1節】
◆ピアチェンツァ ○3-2● ヴェローナ
〔3/27@ピアチェンツァ〕(29-27,25-21,22-25,15-25,8-15)
◆ラヴェンナ ○3-2● モデナ
〔3/28@モデナ〕(25-23,23-25,14-25,25-20,19-17)
◆ミラノ ○3-2● パドヴァ
〔3/28@ミラノ〕(16-25,25-20,22-25,25-17,15-9)
◆チステルナ ○3-0● ヴァレンティア
〔3/28@ラティーナ〕(25-12,25-18,25-18)
今季はレギュラーシーズンで2勝のみと苦しんだチステルナだったが、このコンペでは白星発進。それもストレート勝ちだった。試合ではリーグ得点王の実績を持つOPジュリオ・サッビ(イタリア)が3本のサービスエースを含むチーム最多13得点。OHケバン・ティリ(フランス)が11得点と続いた。対するヴァレンティアはチームトータルのアタック決定率が36%とあっては厳しかった。
<今季はケガで出遅れたOPサッビ(写真中央)は名誉挽回>
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【第2節】
◆ヴァレンティア ○3-1● ヴェローナ
〔3/31@ビーボ・ヴァレンティア〕(25-23,25-23,16-25,25-18)
◆ピアチェンツァ ○3-0● モデナ
〔3/31@ピアチェンツァ〕(25-18,25-20,25-19)
◆ミラノ ○3-2● チステルナ
〔3/31@ミラノ〕(25-22,25-22,18-25,35-37,15-13)
◆ラヴェンナ ○3-1● パドヴァ
〔3/31@チェゼーナ〕(25-19,21-25,25-23,25-17)
2セットを連取しながら、第3セットを落としたことでホームのミラノは第4セット開始時にOHスティーブン・マー(カナダ)をOHティネ・ウルナウト(スロベニア)にスイッチ。その第4セットは30点台を超える大接戦の末に奪われたが、最終第5セットを制して開幕2連勝とした。ミラノはMBヤン・コザメルニク(スロベニア)が3本のサービスエース、Sリッカルド・スベルトーリ(イタリア)が4本のブロックポイントをあげた。
<多彩な攻撃を組み立てたSスベルトーリ(写真中央)>
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【第3節】
◆ミラノ ○3-1● モデナ
〔4/3@モデナ〕(25-22,25-20,25-27,26-24)
◆ヴェローナ ○3-2● ラヴェンナ
〔4/4@ヴェローナ〕(20-25,25-23,22-25,25-21,15-12)
◆パドヴァ ○3-0● ヴァレンティア
〔4/3@パドヴァ〕(25-22,27-25,25-19)
◆ピアチェンツァ ○3-2● チステルナ
〔4/4@ラティーナ〕(25-13,20-25,25-22,25-27,15-9)
この男、健在につき。ヴェローナのOHマテイ・カジースキ(ブルガリア)はフルセットの試合を通じて、チーム最多35本のサービスエース受数ながら成功率66%の安定感に加え、3本のブロックポイントを含むチーム最多24得点の活躍。また今年2月27日付けで登録され、2016/17シーズン以来にチームに復帰したMBエイダン・ジンゲル(オーストラリア)が驚異の8本のブロックポイントを叩き出し、ヴェローナは初白星。
<リーグを代表するレジェンド、OHカジースキ(写真中央)>
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【第4節】
◆モデナ ○3-0● ヴァレンティア
〔4/8@ビーボ・ヴァレンティア〕(25-17,25-20,27-25)
◆ミラノ ○3-1● ピアチェンツァ
〔4/8@ピアチェンツァ〕(25-17,25-27,25-14,25-15)
◆ヴェローナ ○3-0● パドヴァ
〔4/7@ヴェローナ〕(25-19,25-20,25-22)
◆チステルナ ○3-2● ラヴェンナ
〔4/8@チェゼーナ〕(25-23,23-25,23-25,30-28,18-16)
チステルナとラヴェンナの一戦は壮絶なフルセットに。OPジュリオ・サッビ(イタリア)が24得点、OHオレステ・カブート(イタリア)が17得点と続いたチステルナに軍配が上がったが、対するラヴェンナも大健闘。有望株のOHフランチェスコ・レチネ(イタリア)が21得点をあげたほか、MBステファノ・メンゴッチ(イタリア)、MBアレックス・グロズダノフ(ブルガリア)がともに7本のブロックポイントをマークした。
<敗れたものの、合計20本のブロックポイントでラヴェンナは激闘を演出>
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【第5節】
◆ピアチェンツァ ○3-0● ヴァレンティア
〔4/11@ビーボ・ヴァレンティア〕(25-20,25-20,25-20)
◆モデナ ○3-1● ヴェローナ
〔4/11@モデナ〕(19-25,25-23,25-23,25-21)
◆ミラノ ○3-0● ラヴェンナ
〔4/12@ミラノ〕(25-19,25-23,25-18)
◆パドヴァ ○3-2● チステルナ
〔4/10@パドヴァ〕(25-17,25-19,25-15)
前節でミラノに敗れたピアチェンツァはホームで仕切り直しの一戦。OHトレボール・クレブノ(フランス)が4本のブロックポイントを含むチーム最多16得点、OHオレグ・アントノフ(イタリア)が5本のサービスエースをあげてストレート勝利を収める。シーズンを通してチームを牽引したOPジェルジ・グロゼル(ドイツ)やOHアーロン・ラッセル(アメリカ)はすでにチームを離れているが、地力は着実にアップした様子だ。
<ピアチェンツァのMBダビデ・カンデラーロ(イタリア/写真左端)のクイック>
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【第6節】
◆ヴェローナ ○3-0● ミラノ
〔4/15@ミラノ〕(25-19,25-17,25-11)
◆ラヴェンナ ○3-0● ヴァレンティア
〔4/14@チェゼーナ〕(25-23,25-22,25-18)
◆ピアチェンツァ ○3-1● パドヴァ
〔4/15@パドヴァ〕(23-25,25-18,25-19,25-19)
◆モデナ ○3-2● チステルナ
〔4/14@ラティーナ〕(27-29,26-24,21-25,25-23,17-15)
このコンペでは開幕3連敗と苦しい状況が続いていたモデナ。2セットを奪われ、第4セットからはOPポール・バチガー(オーストラリア)をOPルカ・ベットーリ(イタリア)に交代し、反撃の口火を切る。敵地での一戦をフルセットの末に制し、これで3勝3敗のタイに。決勝ラウンド進出へ望みをつないだ。なお、新鋭OHトマッソ・リナルディ(イタリア)がチーム最多18得点と奮闘した。
<サーブレシーブに入るOHリナルディ(写真左端)。成長に期待がかかる>
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【第7節】
◆ミラノ ○3-0● ヴァレンティア
〔4/18@ビーボ・ヴァレンティア〕(30-28,25-18,25-20)
◆ピアチェンツァ ○3-1● ラヴェンナ
〔4/18@ピアチェンツア〕(27-29,25-19,25-20,26-24)
◆モデナ ○3-1● パドヴァ
〔4/18@モデナ〕(25-19,25-21,22-25,25-21)
◆ヴェローナ ○3-1● チステルナ
〔4/18@ヴェローナ〕(25-23,19-25,28-26,32-30)
今季はシーズンを通して歯車が噛み合わなかったパドヴァ。そんな中でも、OHマッティア・ボットロ(イタリア)がOPトンチェク・シュテルン(スロベニア)に次ぐポイントゲッターへと成長した点はうれしいニュースとなった。このコンペ最終戦もOHニコラ・カサーロ(イタリア)やOHボイチェフ・ブウォルダルチク(ポーランド)と並んでチーム最多12得点をマーク。今後への希望の光となったか。
<2019/20シーズンは無得点のOHボットロは今季、レギュラーシーズンで274得点のジャンプアップ>
《セリエA男子 5位決定プレーオフ/予選ラウンド 最終順位》
1 ピアチェンツァ 6勝1敗(勝ち点16)※19-9
2 ミラノ 6勝1敗(勝ち点16)※18-9
3 ヴェローナ 4勝3敗(勝ち点12)※16-12
4 モデナ 4勝3敗(勝ち点12)※15-13
5 ラヴェンナ 3勝4敗(勝ち点10)-
6 チステルナ 2勝5敗(勝ち点8)※13-17
7 パドヴァ 2勝5敗(勝ち点7)※11-15
8 ヴァレンティア 1勝6敗(勝ち点3)-
※…数字は、獲得セット数-失セット数
<ミラノのOH石川祐希(日本/写真右端)は予選ラウンドで2度のMVPに選出>
《セリエA男子 5位決定プレーオフ/決勝ラウンド セミファイナル組み合わせ》
ピアチェンツァvs.モデナ / ミラノvs.ヴェローナ …4/22
→勝利チームは4/25のファイナルへ進出
(責任編集:GUCII<坂口功将>)