ネーションズリーグ2021男子大会は現地6月5日に第6戦が行われる。ここまで5戦を終えて、4勝1敗が6チーム(16チーム中)と上位勢は拮抗。そのうちの一つであるフランスと、日本は5日に対戦する。
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フランスを率いるは、ロラン・ティリ監督。2017年のワールドリーグで優勝、2018年ネーションズリーグで準優勝に母国を導いてきた。
“旬の選手”の見極めが秀逸で、2017年に次のサイクルが始まってからは、新たに戦力を増強。オポジットのステファン・ボワイエやジャン・パトリ、ミドルブロッカーのバルテレミ・シネニエズらが抜擢され、今や堂々とレギュラーに名前を連ねている。また、試合に応じた選手起用はお手のもの。エースのイアルバン・ヌガペトやセッターのバンジャマン・トニウッティ、リベロのジェニア・グルベニコフら世界トップレベルと称される面々を軸に据えながら、オポジットはパトリとボワイエを併用、息子のケバン・ティリをアタッカーとリベロで兼任させるなど、戦術の幅が広い点が特徴だ。
<パトリ(写真右端)やシネニエズ(同2番目)ら“旬”な選手たち(写真:FIVB)>
そうしたティリ監督の手腕は、2020-21シーズンから指揮するパナソニックパンサーズでも見られ、まさに“誰が出ても強いチーム”へと進化させている。クラブシーズンを終え、ティリ監督は男子日本代表との対戦に思いを馳せた。
「この1シーズン、日本で監督をやらせていただき、日本の選手が上手になっていると感じました。強くなっていますし、山内晶大のように身長の高い選手もいるのでおもしろい。きたる東京2020オリンピックでは別グループなので、実際に戦うとなれば、準決勝か準々決勝でしょう。そうなれば私たちフランスが予選(グループ戦)をクリアできているということなので、うれしいかぎりだと思います」
東京2020オリンピックを前にした最後の国際大会であるネーションズリーグ。“前哨戦”で、名将率いるフランスが日本の前に立ちはだかる。(文/坂口功将〔編集部〕)
<ロラン・ティリ(Laurent Tillie)(写真:FIVB)>