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ジョーカーからエースへ。トルコ女子のエブラル・カラクルトが12日に日本と激突【VNL2021】

 ネーションズリーグ2021女子大会は612日から第4週に突入する。日本が3連戦の初日に対戦するトルコに、ひときわ目を引く選手がいる。

 

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 まっピンクのヘアースタイルに、パワフルなスパイクと激しい感情表現。弱冠21歳のオポジット、背番号99エブラル・カラクルトのことだ。

 

 女子トルコ代表では若くから将来を有望視され、2017年のU18世界選手権でベストアウトサイドヒッターに輝く。その後、シニアでは2019年のネーションズリーグでベストオポジットに選出され、同年のヨーロッパ選手権決勝では結果としてセルビアに敗れたものの、“ジョーカー”としてゲーム途中からコートに送り出された。

 

<個性派ぞろいのトルコ女子で堂々とプレー(左端/写真:FIVB)>

 

 攻撃力はピカイチだが、その破天荒なキャラクターは諸刃の剣でもある。U18世界選手権での一コマは語り草で、準決勝のイタリア戦では強烈なスパイクを突き刺した直後、ネット越しの相手に向かって挑発的なパフォーマンスを繰り出した。これにレッドカードが提示され、劣勢から盛り返そうとしていたチームは一気に消沈。黒星に直結する“ターニングポイント”となってしまった。

 

 とはいえ、若くして宿すプロフェッショナルな一面には特筆すべきものがある。アンダーエイジカテゴリー時代から彼女を知り、ユース世代(U17/18)の女子日本代表を指導する三枝大地氏は以前、こう語っていた。

 

 「当時17歳の彼女が試合でサーブを打つ際、自ら手を叩いて観客を煽っていたんです。そこでサービスエースが決まれば、会場中を味方につけられる。あの年代から、そうしたアクションを習得している点には驚きました」

 

 心身とも成長の兆しを見せ、今回のネーションズリーグではポイントリーダーとしてチームを牽引するカラクルト。その強烈な存在感を味わってもらいたい。(文/坂口功将〔編集部〕)

 

<エブラル・カラクルト(Ebrar Karakurt/身長196センチ/最高到達点315センチ/オポジット/トルコ)(写真:FIVB)>

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