【スポーツ現場で働く】お客様がうれしそうな顔をしてくれるような「ものづくり」をしていきたい
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- 2021.07.01
■商品のコンセプトを考える企画担当。2019年からはバレーボール女子日本代表担当に
――グローバルフットウエアプロダクト部に所属されている竹村さん。主なお仕事内容を教えてください。
もともとは開発の部署にいたので、トレーニングシューズやランニングシューズ、インドア系シューズの設計などを研究していましたが、2019年からは企画を担当する部署にいます。商品のコンセプトを決めるなど、デザイナーと共にものづくりをしていくお仕事ですね。主にバレーボールやハンドボールなど、インドア種目全般のシューズ担当をしていますが、その中でバレーボール担当になり、同時に女子日本代表を担当することになりました。代表選手の皆さんが要求されるシューズを準備するなどの役割があります。
――「コンセプトを決める」ということですが、具体的にどんなことが行われるのでしょうか?
商品の方向性を決める役割、というイメージです。「市場にある課題が何で、それに対する打ち手は何なのか」ということを考えていくということ。これはあくまでも例ですが、“市場にクッション性のあるシューズが必要だ”という課題があるとするならば、“クッション性の高いシューズを作ること”が、その課題に対する打ち手になる、という感じです。ただ「クッション性の高いシューズを作りました」ではなく、「雲の上にいるような」「高く跳べる!」など、お客様にどういった感覚を持ってほしいのか、どのようなターゲットのお客様に届けたいのかを決定していく仕事です。
■学生時代はサッカー、バレーボール経験者ではないことを武器に、選手たちの思いに寄り添う日々
――バレーボールの担当をされる中で、バレー経験者ではないことのメリットやデメリットを、どう感じていらっしゃいますか?
選手たちが考えていることを、感覚的に理解することは難しいです。そこは、デメリットになるのかなと。例えば、私が経験してきたサッカーであれば、「シュートをする時はこういうふうに体重移動をする」というイメージが何となく沸きますが、バレーボールとなるとそのイメージが沸きにくい。とはいえ、その部分は、逆転の発想をするとメリットにも繋がってきます。バレーボールでの動作に対しての“思い込み”がないので、選手の要求は素直に受け取ることができます。「どうしてそういう要望があるのだろう」と、深堀りできる。思い込みというのは怖いな、とつくづく感じています。
――バレーボールの動作などについては、どのように学んでいるのですか?
やはり、いちばんはバレーボールの動作をどれだけ見るかだと思います。自分でプレーしたとしても、その動作が選手たちの動きと合うかはわかりません。いちばん頼りにすべき情報は、実際にプレーしている選手自身の情報だと考えているので、その選手の動きを見ることが重要なのかな、と。かつ、我々は研究施設を持っておりますので、実験のデータも参考にします。“理系っぽいな”と思われるでしょうが、極力、自分自身の思い込みは排除しながら、事実に沿ってものづくりを行うことを心掛けています。
――日本代表の担当として、特にうれしかった瞬間などはありますか?
シューズを手配するところから、長い期間の中でいろんな方々が関わって、その協力の末に選手たちの手元に商品が渡る。なので、実際に選手たちがシューズを履いているところを見るとホッとします。
■「説明しなくてもコンセプトがわかる」シューズをお客様に届けたい
――ものづくりにおけるモットーを教えてください。
モットーになるかはわかりませんが、お客様がシューズを手に取った時に、うれしそうな顔をしてくれるような「ものづくり」をしていきたいです。
――今後、どのような商品をお客様へ提供していきたいですか?
私は、シューズを企画する中で“コンセプトを決める仕事”をしていますが、お客様がシューズを手に取った時、そのコンセプトについて説明しなくても理解していただけることが理想です。そういうシューズを継続して作り続けられたら、メーカーとしてすごく強い部分だと思うので、頑張っていきたいです。商品のモデルもそうですが、どのようなカラーがお客様から求められているのかを考えながら、私たちが作った意図を感じてもらえるようなシューズを作りたいなと思っています。また、バレーボールシューズとはいっても、ポジションもさまざまでその用途は多岐にわたるので、購入の際にはできればお店で試し履きをしていただきたいです。いろいろなラインナップがあるので、ほんとうに自分に合うものを手に取っていただきたいですね。
ミズノバレーボール
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