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春高2025

【トップアスリートを支える人】選手が「一番いい」と思うシューズ、大会で履きたいと思うシューズを提供したい

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  • 2021.07.02

■やりがいやプレッシャーを感じながら全うする女子日本代表担当

 

 

 

――バレーボール女子日本代表担当としては、どのようなお仕事をされているのですか?

 

 シューズの担当として、まずは、どの選手がどのシューズを履くのかという確認から入ります。また、今回は得に、ミズノ全体で“東京2020オリンピックを盛り上げよう”というところで、各競技において「ダイバーシティーコンセプト」という同じデザインを採用しているので、そのデザインのシューズを各選手用に作る必要がありました。そこも私の担当業務になります。

 

というのも、現在発売している日本代表モデルは「ウエーブライトニング Z6」と「ウエーブモーメンタム」の2モデルですが、この2つ以外のモデルを履いている選手もいます。そういった選手には、特別に、今回のコンセプトカラーに沿ったモデルを作っているんですね。そのために、デザイナーとデザイン制作し、工場へ設計図を投げる。そして、出来上がったシューズを受け取り、自分の手で検品作業をします。そうして最後に、選手たちに商品を手渡すまでが私の仕事です。

 

 

――世界の舞台で戦うトップアスリートのシューズづくりに携わるやりがいや大変さを、どのような時に感じますか?

 

 テレビでその活躍を見るようなトップアスリートが、自分が用意したシューズを履いて戦っているということは、やりがいを感じるところです。先日行われた国際親善試合でも、シューズを履いた選手たちの姿を見てホッとしました。ですが、その気持ちと同時に、怖さもあります。「大丈夫だろうか?問題はないだろうか?」と不安になり、ケガがないかなども心配です。試合をウキウキしながら見ることはないですね(笑)

 

■日本代表モデルの特徴。数量限定発売の特別カラーモデルは必見!

 

――今回発売されている、日本代表モデルの特徴を教えてください。

 

 ウエーブライトニング Z6については、軽量モデル。軽量かつクッション性があり、バランスのいいモデルです。ウエーブモーメンタムに関しては、ウエーブライトニングよりは多少重さがありあますが、よりクッション性や安定性にフォーカスしたモデルになっています。モデル自体は、以前から発売していたもので型が新しい訳ではないですが、21年度代表モデルとして色やデザインを新しくしたところが魅力の一つです。「JAPAN」の文字が入っていますし、“勝利を勝ち取ってほしい”という思いを込めて金色のロゴがあしらわれています。

 

HINOTORIシューズ

https://www.mizuno.jp/volleyball/hinotori/?pid=cstop_vb

 

 

 

 今回のデザインに関しては、2021年度シーズン、競技横断でダイバーシティーコンセプトを採用しています。ダイバーシティコンセプトは、選手と応援するすべての人々のそれぞれの思いが融合することで、躍動する日本の一体感と沸き立つエネルギーを表現しています。

 

ダイバーシティーコンセプト

https://www.mizuno.jp/reachbeyond/2021/product/

 

【関連記事】お客様がうれしそうな顔をしてくれるような「ものづくり」をしていきたい

 

――もともとは一般の方々向けの製品でもあるということですね。

 

 モデル自体は以前から一般発売されているものですので、ぜひ手に取っていただきたいです。27センチのサイズで約295g(片足)なので、とにかく軽くてクッション性に富んでいるのがウエーブライトニング Z6。市場にあるこの軽さのシューズの中では、いちばんクッション性があると言っても過言ではないと思っています。また、モーメンタムについては、ぜひ柔らかさやクッション性のすごさを味わってほしいです。代表選手が履いているものと同じシューズですし、数量限定で国内発売しているので、「JAPAN」のロゴが入った限定モデルを、自信を持って履いていただきたいです。

 

■選手たちの要望に応えながら最適なシューズを提案。代表選手たちのシューズは、実はバラバラ⁉

 

――インタビュー冒頭では、「今回発売している代表モデルとは違うシューズを履いている選手もいる」という話がありましたが、選手たちが履くシューズはどのようにして決まるのですか? 特注なのでしょうか?

 

 選手たちは、今回発売している2つの代表モデルをそのまま履いてくれている方が多いです。ですが、その中でも、シューズの幅を調整したり、足首のカットの高さを調整したりしている選手もいます。選手によっては、一般発売しているライトニングよりも少し幅が広かったり、狭かったり。選手の足に合ったシューズを用意することがある、というのがノーマルなカスタマイズですね。また、もう一段階踏み込むと、現在発売していないモデルのシューズを着用している選手もいますので、その場合はシューズを特別に作って提供することがあります。

 

 

 

――特別に制作するシューズには、具体的にどのような工夫をされるのですか?

 

 例えば、荒木選手のシューズは「アッパーカラー変更」にあたります。毎年、日本代表の皆さんに、チーム全体で同じカラーのシューズをご着用いただいております。今年はそのカラーが「ダイバーシティーブルー」と「エナジーレッド」を組み合わせたデザインなのですが、このカラーに関して発売されているのは、モーメンタムのローカットモデルとライトニングのローカットモデルのみ。しかし、荒木選手はモーメンタムのミッドカットモデルを着用されているので、一般発売をしていない分、特別にカラーを合わせてミッドカットモデルを作っている、というイメージです。

 

――モデルの違うシューズで、見た目を統一されているということですね。シューズの機能的な組み合わせも、カスタマイズできるのでしょうか?

 

 多少の制限は出てきますが、選手の好みに合わせて工夫をすることはありますね。基本的には、発売されているそのままの型がいちばん力を発揮してもらえる形だと認識しているので、まずはそのままのシューズを提案します。ほとんどの選手は発売モデルのままで問題ないのですが、選手の中には「どうしても合わない」という方もいますので、その場合は対応を考えていきます。また、機能的な面で言えば、発売中のモデルには採用されていませんが、日本代表の選手たちには「ミズノエナジー」と新素材を入れ込んだシューズを提供させてもらっているんです。反発性やクッション性のある素材を特別に入れることで、パフォーマンスを上げてほしいという思いです。

 

日本代表着用リスト ※4月現在

https://www.mizuno.jp/volleyball/hinotori/?pid=cstop_vb

 

――選手たちとシューズについて話をする中で、印象に残っていることはありますか?

 

 印象的なのは、ミズノエナジーを使用しているシューズに足を入れた時の、選手たちの反応ですね。ミズノエナジーを使用する場合、シューズの設計を大きく変えるというよりも材料を入れ替えることになるのですが、“素材が極端に柔らかい”とかいうわけではありません。当初は、実際に反発性などを選手に感じてもらえるのかな、思っていました。しかし、ミズノエナジーを使ったシューズを着用した選手たちは、「こっちのほうがクッション性がいい」「反発性も感じる」という反応がありました。やはりトップの選手たちは感覚も敏感なんだ、と感心しました。自分もいろいろと試しに履いたりしますが、自分の感覚はあてにならないな、と痛感しました(笑)

 

■印象深かった長岡選手とのシューズ選び。一番大切にしていることは「選手が履きたいシューズを提供する」こと

 

――基本的な型が合わない選手に対してはスペシャルオーダーを行われている中で、ゴールにたどり着くまでに時間を要した選手や印象深かった選手はいますか?

 

 印象に残っているのは、長岡選手です。まだケガが完治されていない状態で難しい時期ということもあって、どのモデルのシューズがいいのか、最後まで試行錯誤しました。元々はウエーブライトニングZ6を少し改良したモデルを履いていましたが、その改良のポイントにもいろいろこだわりがあって、何回も試作を繰り返しました。実際に私たちが足を運んでヒアリングできましたので、いろいろとお話を聞かせてもらいながらシューズ作りを行いました。そして、最終的には、日本国内ではハンドボールシューズとして販売している「ステルス」というシューズに落ち着きました。長岡選手はシューズの安定感をすごく気にされていました、ハンドボールシューズは他の競技に比べて安定感が高いんです。そういう部分が気にいってもらえたかなと思います。

 

 

――選手に寄り添った提案ができるのも、竹村さんが室内シューズを全般に担当されているからこそですね。

 

 そうですね。いろいろな競技向けのシューズを作っていますので。やはり、いちばんはバレーボールシューズを履いてほしいという思いの中で試行錯誤していますが、どうしてもうまくいかない場合の奥の手と言いますか…。選手が「一番いい」と思うシューズ、大会で履きたいと思うシューズを提供したいですし、そこで強制して「バレーボールシューズを履いてください」というふうにはしたくはないな、ということが我々の方針でもあります。優先事項としては、代表選手たちに、本人が納得できるシューズを履いてほしい、ということがいちばんですね。そして選手たちが結果を求めて精一杯戦えるように、サポートしていけたらと思います。

 

ミズノバレーボール

https://www.mizuno.jp/volleyball/hinotori/?pid=cstop_vb

 

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