V1男子のパナソニックパンサーズは、福澤達哉が現役を引退することを7月14日(水)に発表した。
福澤は京都府京都市出身で洛南高から中央大へ進み、2009年にパナソニックに入団。高い跳躍力とキレのあるスパイクを武器に活躍、Vリーグでは、リーグ優勝を含むシーズン三冠を3度達成するなど、パナソニックの一時代を築いた。また個人としても最高殊勲選手賞、ベスト6賞など、さまざまなタイトルを受賞した。2015年にはブラジルスーパーリーグのマリンガ、2019年からはフランスリーグのパリ・バレーでプレーするなど海外リーグでもプレーした。
日本代表には大学1年時の2005年に初選出され、同年のワールドリーグで代表デビューした。2008年の北京オリンピックに出場、その後も長きにわたり日本代表で活躍したが、先日発表された東京2020オリンピック代表内定メンバーには入っていなかった。
【現役引退選手】
福澤達哉(ふくざわ・たつや)
アウトサイドヒッター/身長189センチ/1986年7月1日生まれ/京都府京都市出身/洛南高→中央大→パナソニック→マリンガ→パナソニック→パリ・バレー
■福澤達哉コメント
非常に難しい決断でしたが、バレーボール選手としての挑戦はここで終わり、引退することにしました。競技を始めてから約25年、まぎれもなく、バレーボールは私の人生そのものでした。自分の限界がどこにあるのか、それを知りたくて、がむしゃらに必死になってここまでやってきました。今回、私の力がおよばず、東京オリンピックのメンバーから落選しました。これにより、私のオリンピックへの挑戦は終わり、また、清水(邦広)との約束である、「現地集合』を叶えることができませんでした。
アスリートである以上、結果がすべてであり、常に評価される立場にあります。手をあげて日本代表になれるわけでもなく、周りを納得させられる高いパフォーマンスを示さないといけません。年齢は関係なく、そのときどきで評価されたベストメンバーが選ばれる、本当にシンプルでシビアな世界だと思っています。厳しい世界の中で一年一年挑戦し続け、自分を信じるベストな選択をしてここまでやってきました。これまでの過程においてやり残したことはありません。また、その中で、何ごとにも代えがたい貴重な経験を積むことができ、引退する最後まで日本を代表して戦えたことを誇りに思っています。
パンサーズでは三冠をはじめ、多くのタイトルを最高の仲間とともに獲得できました。パンサーズの一時代を築いたこと、その一員として携われたことは大きな財産です。自分が掲げた目標を理解し、3度にわたる海外挑戦をさせてくれた、最高のクラブです。パンサーズでなければ今の私はいないと思っています。
これからはバレーボールと離れて、パナソニックの社員として社業に携わり、新たな挑戦をしていきます。これまでの実績や肩書きが通用しない世界で、これまで経験したことをどのようにビジネスに生かすのか、どこまで自分ができるのか。パナソニックの社員として働くことは入社前から興味があった、もう一つの目標でした。
バレー選手として、世界でどう勝てるかを考えて勝負してきました。ブラジルやフランスで知見を広げることができたグローバルな視点はこれからも生かしつつ、新たなフィールドで頑張りたいと思います。これからも自分らしく、前を見て、限界に挑戦したいと思っています。
最後になりましたが、これまで私を支えてくださった方々、本当にありがとうございました。最高のバレーボール人生を送ることができました。ありがとうございました。