葭原昂大×坪谷悠翔(東福岡)大エース不在は全員でカバー
- 高校生
- 2021.08.01
月刊バレーボール8月号(7月15日発売)では、7月27日からいしかわ総合スポーツセンター(石川)ほかにて行われる令和3年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)を大特集。男女出場全101チームの注目選手を紹介しています。今回は、昨年度の春高男子優勝校である東福岡(福岡)の葭原昂大選手と坪谷悠翔選手の本誌には掲載できなかった対談の内容をお届け!
キャプテンとしてチームを引っ張る葭原【写真:月刊バレーボール】
――昨年度の春高優勝メンバーが6人残るものの、同大会で最優秀選手賞に輝いた柳北悠李選手(東亜大1年)が抜けました
葭原:(柳北)悠李さんはトスを上げたら決めてくれる安心感があり、「絶対やってくれる」とみんな が思えました。試合を重ねるごとに信頼も増し、春高のセンターコートでは「これが3年生のエースの姿だ」と思うほど、すごく頼もしかったです。
坪谷:ことしのチームはなんでも決めてくれる大エースはいないので、悠李さんの分を全員で補えるように練習しています。その分、つなぎや二段トスの精度、ブロックの手の出し方など、細かいプレーを詰めないといけません。
――新エースは2年生の川野史童選手が託されました
葭原:大きい選手(身長199㎝)なのに、器用なプレーもしてすごいと思います。1年生のときは周りに付いていくだけでしたが、今は当時より意見を言うようになりました。体もできてきて、「こういうことをしたい」という考えもあると思います。史童と共に、2年生でコートに立つのがミドルブロッカーの(木下)魁十。中学校でバレーをはじめ、レギュラーの中ではキャリアがない分、やりにくさもあると思いますが、ほかの6人に必死でついていこうという気持ちが伝わってきます。
坪谷:昨年度は悠李さんに引っ張ってもらったので、今年は史童と魁十がプレーしやすい環境を、自分たち3年生が作っていければと思います。
攻守で安定感の光る坪谷(右)と、エースとして活躍が期待される川野(左)【写真:月刊バレーボール】
――多彩なスパイカーがそろうこともあり、今年度もセッターの近藤蘭丸選手はカギを握りそうですね
葭原:セッターが主導権を握っていろんな組み立てをしてくれることで自分たちのバリエーションが増えるので、蘭丸はキーポイントになると思います。3年生になって自分がやらないといけないという思いが出てきていますね。同じポジションに大久保(奨)がいるので、レギュラーを取られないように、という気持ちが伝わってきます。
坪谷:試合ではトスを上げるときに、「いけー!」という声をかけてくれます。トスから気持ちが伝わってくるし、3年生になって勝ちたい思いは同じだと思います。
――昨年度の春高優勝校として、周囲からもマークされると思います。注目しているチームはありますか?
葭原:昨年度、春高決勝で対戦した駿台学園(東京)です。やっぱり昨年度とサイドの選手(渡邊秀真、中島彬ら)があまり変わらないという点で、ことしも上位までくると思います。層が厚く、誰が出ても活躍するイメージがあります。
坪谷:自分も同じで、すごく意識しています。
葭原:選手で言うと、春高の3回戦で対戦した畑選手(虎太郎/福井工大附福井3年)は高さも柔らかさもあって、すごくポテンシャルが高いと思います。
坪谷:畑選手以外にも、昨年度の春高で対戦したチームにはすごい同級生がたくさんいました。個人の勝負だったら自分たちは勝てないと思いますが、チームとしての力だとそれをひっくり返せると思います。そういう選手がいるチームに負けないようにしたいです。
葭原昂大
よしはら・こうだい/3年/アウトサイドヒッター/身長177㎝/最高到達点327㎝/三筑中(福岡)
攻守で高い安定感を発揮。ストイックにチームを引っ張るキャプテン
坪谷悠翔
つぼや・はると/3年/アウトサイドヒッター/身長184㎝/最高到達点326㎝/中之口中(新潟)
昨年度の春高では2年生として唯一優秀選手賞に輝く。副キャプテンとして葭原とともにチームを牽引
取材/田中風太
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