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日本男子 準々決勝ストレートで敗退 善戦するも王者ブラジルに涙

  • 男子日本代表
  • 2021.08.03

 

東京2020オリンピックを5位タイで終えた男子日本代表【写真:FIVB】

 

 

 東京2020オリンピックのバレーボール競技は有明アリーナ(東京都江東区)で8月3日(火)に男子準々決勝が行われ、日本はブラジルにセットカウント0-3で敗れた。この結果、決勝トーナメント敗退が決まり、5位タイで大会を終えた。

 

 

■東京2020オリンピック 男子準々決勝

 

日本(A組3位) 0-3 ブラジル(B組2位)

(20-25,22-25,20-25)

 

日本のスターティングメンバー:山内、西田、髙橋、小野寺、関田、石川、リベロ山本

 

 

 29年ぶりに挑んだオリンピック8強の戦いは、FIVB世界ランク1位のブラジルを相手にストレート負け。結果としては力の差を見せつけられることになったが、その差が確実に縮まっていることや、互角に戦い勝利をねらうための具体的な課題が明確に見えてくる、日本男子バレーにとって意義のある戦いだった。

 

 第1セット、いきなりローテーションミスの失点から3ポイントを連取された日本だったが、そこから王者ブラジルに食らいつく。キャプテン石川祐希の技術力が光るスパイクと、エース西田有志の思い切りのいいスパイクが決まり、点差を広げられることなく終盤まで接戦を繰り広げる。20-25で振り切られるが、日本の得点パターンも見えてきた。

 

 そして、西田のサービスエースから始まった第2セットは、中盤まで日本リードの展開。石川のフェイクトスから、フリーになった西田の攻撃も決まり、ブラジルに連続得点を許さず15-12。しかし、ここからブラジルの3Dバレーが本領を発揮。日本の攻撃をしぶとくかわすと、高さとパワーのある空中戦でポイントを重ねてくる。17-17で追いつかれ、そこから一気に17-20と逆転されてしまう。地力に劣る日本は、そこからもう一度挽回することができずに22-25。

 

 背水の陣で挑んだ第3セットも、勢いに乗ったブラジルがじわじわとリードを広げる。しかし、16-22とリードを許し、万事休すの場面で石川が見せた意地のサーブがチームを奮い立たせた。2本のサービスエースと相手のミスで3連続得点し、逃げ切りを図る王者に一矢報いた。

 終わってみれば、最終セットも20-25。ストレート負けながら、全セット20得点以上をマークし、日本男子バレーの可能性を大いに感じさせてくれるゲームだった。試合直後、悔しそうに顔をゆがめた石川の目から涙があふれる。その姿に、今大会でキャプテンが背負っていた重圧と、この一戦にかけた思いの強さが感じられた。

 

 

 

石川を中心にまとまりを見せた男子日本代表【写真:FIVB】

 

 

中垣内監督のコメント

「選手たちの上達を感じられた。ネーションズリーグからの厳しい環境の中で、選手たちはよく我慢し、成績を出すことを忘れずによく頑張ってくれた。この成績があるのは、選手たちのプレーがあってのことなので、彼らに感謝したい。次のオリンピックでは、さらに上を目指せることを感じてもらいたい」

 

石川キャプテンのコメント

「相手の力に圧倒されたのが敗因です。僕たちもいいプレーはしたけれど、向こうがさらにいいプレーをしてきた。(接戦からリードを許しても)ブラジルにはそこから巻き返す力がある。そこに力の差を感じました。負けてはしまいましたが、まだまだ強くなれると感じた一戦でした。僕たちの持っている力はコートで出し切れたと思うし、最高のチームで戦えたと思います。

 この悔しさと、この場所で実力を出せたことを認識して、これからはさらに上を目指せるチームにしていかないといけない。険しい道だと思いますが、一つ一つ乗り越えていきたいと思います」

 

 

 

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