月刊バレーボール11月号のVリーグチーム紹介企画「ハイQランド」では、V1男子に所属するVC長野トライデンツが登場。チーム最年長29歳の森﨑健史と、その1つ年下で今季から選手兼任コーチとなった長田翼の対談で、本誌には掲載できなかった内容をお届けする。筋骨隆々の森﨑の、体づくりの秘訣とは――
写真:左・森崎、右・長田
――森﨑選手といえばトレーニング。長田選手にはその取り組みはどう映っていますか?
長田:異常ですね(笑) Vリーグの中でも、自宅にトレーニングジムがある人って健史さんくらいしかいないんじゃないですか? ストレッチポールやマットがあるとか、そんなレベルじゃないんですよ。ダンベルが2つあって、スクワットや懸垂器具など、そこだけで練習が完結するくらい。全部、自腹で買ってね。
森﨑:いちばん最初は、初任給が入ったときにベンチプレス台を買いました(笑) 100㎏くらいまで上げられる2万円くらいのものです。空いている部屋があったので、絶対使うからトレーニング用の部屋にしようと思って。そこからだんだんアップグレードしていきました(笑)
基本的にはチームとして行うトレーニングだけですが、長いオフになったときに自宅でも行います。あとは、(V・)チャレンジリーグ時代はウエイトが週に1回だけで、それではウエイトキープにしかなりませんでした。もっと上にいかないといけないと思っていたので、どんどんトレーニングをしましたね。
長田:大学生のときはチームの中でもいちばん細かったくらいでしたよね。昔の写真を見るとやばいですよ。
森﨑:チームに入ったときもそうかな。大学である程度トレーニングをしていましたが、Vリーグに来て、大学よりトレーニングメニューが細かくなったので、それで筋肉がつきましたね。
――食事面も気を使われているのですか?
森﨑:ふだんから商品名を入力したら自動でカロリーを計算してくれるアプリを使用していて、外食でも食べ過ぎないようにしています。昔はガンガン食べて、練習やトレーニングをしていましたが、27歳のときにケガをして体重が落ちないことがあって、コンディションを気にするようになりました。もともと野菜を多く取っていましたが、もっと細かくなったのは、ケガをして、年齢を重ねるようになってから。ただ練習やトレーニングをするだけではなくて、リカバリーのことも考えるようになりました。
長田:きっちりとプロテインをとるところも見習わないといけません。朝昼晩と、すごく栄養を管理できていて、なかなかほかにはいない選手だと思います。
――同級生の山本憲吾選手が引退し、森﨑選手がチーム最年長になりました
森﨑:体はまだ動きますが、きつい部分もあります。でも、続けられる限りは続けようと思います。
長田:マイペースだった健史さんがだんだん人に合わせるようになって、今や最年長。僕からすると、年齢問わず、人柄の面でも今のVCには必要な先輩だと思うので、あと5年くらいはやってほしいですね。
森﨑:そのときは34歳だね。
長田:(2028年の)長野国体までやりましょう!
森﨑健史
もりさき・けんし/1992年7月25日生まれ/武生高(福井)→宇都宮大/ミドルブロッカー/身長187㎝/最高到達点340㎝
長田 翼
おさだ・つばさ/1993年4月30日生まれ/清水商高(静岡)→静岡産大藤枝校舎/セッター兼コーチ/身長175㎝/最高到達点310㎝
取材/田中風太 撮影/長尾里絵