令和3年度皇后杯全日本選手権大会のファイナルラウンド最終日が高崎アリーナ(群馬県高崎市)で12月19日(日)に行われ、女子決勝で久光スプリングスが東レアローズとの熱戦を制し、平成30(2018)年度大会以来2大会ぶり8度目の皇后杯を獲得。シーズン最初の栄冠に輝いた。
前回決勝で敗れた東レは今回、クラン・ヤナと石川真佑を軸に堅実なバレーで得点を重ねて、再度決勝まで勝ち上がった。対する久光はアキンラデウォ・フォルケや中川美柚ら高いブロックを持ち味に、ラリーに持ち込んで連続得点を奪うスタイル。2010年代に連覇を誇った時代からはメンバーも多数が入れ替わり、「伸び伸び挑戦者の気持ちで」臨むと酒井新悟監督は話していた。
第1、第4セットは東レ、間の2セットは久光が奪い合って迎えた最終第5セット。序盤はチャレンジを成功させた久光が一歩抜け出し、東レもクランの強打で追い上げる。終盤は全員でつなぎ、栄絵里香の安定したトスから井上愛里沙らが得点を重ねた久光がマッチポイントにたどり着いた。最後、石井優希が15点目を決めると、チームは喜びを爆発させた。
「若い選手たちがこの経験をできてよかった。私自身、(優勝に)帰ってこられたな、とうれしくて」と話した石井はコートインタビューで涙。アキンラデウォは「優勝は、チーム一人一人の努力のたまもの。ファミリーの一員として貢献できてうれしい」と笑顔で話した。
12月19日(日)
■女子決勝結果
久光スプリングス(V1・佐賀) 3-2 東レアローズ(V1・滋賀)
(18-25、25-21、25-18、25-27、15-11)
個人賞
MVP 井上愛里沙(久光)