月刊バレーボール1月号(発売中)のVリーグチーム紹介企画「ハイQランド」では、V1男子に所属するウルフドッグス名古屋が登場。バルトシュ・クレクキャプテンと、椿山竜介選手のオポジット対談で、本誌には掲載できなかった内容をお届け!
左から椿山選手、クレク選手
――打数も多く、攻撃専門とも言えるオポジットで、おススメの筋トレはありますか?
クレク 私のポジションにとってフィジカルの強さは重要ですが、ただ体が強いだけでは、いつか自分よりも強靭な選手が現れます。なので、オポジットはテクニックとフィジカルのコンビネーションが重要だと思います。より強靭な体を作るため、私にとって一番重要なトレーニングは、(バーベルを使った)スクワットです。
椿山 打つ本数が多いので、肩のインナーマッスルが重要だと思いますね。日本ではオポジットは脳筋、と言われる印象はありませんが(※)、そう言われるとしても、外国人の選手はそれを上回る体格を持っているのでうらやましいですね…。
※「ヨーロッパでは『オポジットは筋肉だけで脳がない』と多くの人が言う」というクレク選手のコメントを受けて(本誌掲載内容)
――では、オポジット以外のポジションをやりたいと思ったことはありますか?
椿山 自分のスキルと関係なく、セッターをやりたいです。頭を使うポジションなので、絶対におもしろいと思います。
クレク 私は、キャリアの半分がアウトサイドヒッターです。どのポジションにおいてもそれなりの成功を収めることができたと思っています。2012年のロンドンオリンピックにはアウトサイドヒッターとして出場し、2015年にオポジットに転向しました。このポジションが好きですが、もし他のポジションをやるならば、今の自分にいちばん近いのは監督だと思います(笑) セッターになれるだけの技術もありませんし、間違いなくリベロにはなれません。ミドルブロッカーはとても難しいので、現実的に監督ですね(笑)
――そのポジションで実際にプレー、指揮するならどうしますか?
椿山 もしセッターをやるなら、バルテック(クレク選手)にしかトスを上げないと思います(笑)
クレク そうなったら、私は1ヵ月後には仕事ができなくなってしまいますね!(笑)
もし私がこのチームの監督になったとしても、コーチ陣が素晴らしい仕事をしてくれているので、そんなに変えることはないでしょう。昨シーズンやっていることを継続するだけです。毎日一生懸命に取り組めていますし、このチームの選手たちは、みんな素晴らしい人たちばかりです。みんなとともに仕事ができて、私は大変光栄です。
~対談終了後~
撮影にあたり、クレク選手の腕にある狼のタトゥーに合わせて、椿山選手の腕に近裕崇選手がウルドくんの絵を描くことに…
クレク この油性ペンで描くんですか!? 消えませんよ!? 私が日本語で唯一書けるのは、自分の名前だけなんです。それも完璧ではありませんが…、ほんとうに描くんですか!? 見てみたいですけれども!
ノリノリで撮影するクレク選手
椿山選手の腕には近選手の描いたウルドくん
バルトシュ・クレク
Bartosz Kamil Kurek/1988年8月29日生まれ/ポーランド/オポジット/身長205㎝/最高到達点370㎝
椿山竜介
つばきやま・りょうすけ/1988年7月18日生まれ/福井工大附福井高(福井)→つくば→サントリー/オポジット/身長196㎝/最高到達点340㎝
取材/白土 恵(編集部) 撮影/中川和泉