2023年1月4日(水)~8日(日)、東京体育館(渋谷区)で開催中の第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)。金蘭会(大阪)は大会3日目、6日(金)に行われた女子3回戦の鹿児島実(鹿児島)戦、準々決勝の共栄学園(東京)戦に勝利し、準決勝進出を決めた。
第1シードの金蘭会は、3回戦(対鹿児島実)では前日行われた2回戦とスターティングメンバーを大きく変更。司令塔となるセッターは#17花岡千聡から#9中川さつきに、攻撃陣では#12前川唯奈、#18平野シアラの2枚を、#3扇谷葵衣と#11後山七星とし、層の厚さを見せつける。
1セット目、序盤の競り合いから先に抜け出したのは金蘭会。7-7から一気に4連続ポイントを決める。鹿児島実の岩下哲也監督は、たまらずタイムアウトを取ると「ブロックは当たっている。攻撃までつなげるぞ」と激を飛ばす。鹿児島実選手は監督の言葉に応え、金蘭会#5上村杏菜のサーブをきれいにセッターに返すと、エースの#4假屋瑞稀につなげて得点して連続失点を阻止。しかし、そのあとすぐ、金蘭会#5上村は、鹿児島実の好調なレシーブを弾き飛ばすような強烈なバックアタックで空気を引き戻す。2回戦に引き続きコートに立ったルーキー#13大森咲愛も活躍して着実に点数を重ねる。高いレシーブ力で金蘭会の攻撃を懸命にしのぐ鹿児島実だが、決定打を欠き得点が続かない。逆に金蘭会が切り返す状況が続き、最後は25-17の点差で金蘭会が1セット目をものにした。
続く2セット目も同様の流れで試合は進み、気づけば20―9と大差をつけて金蘭会が大台に突入。手を緩めない女王の攻撃で24-10とセットポイントを握った金蘭会に対し、笑顔を絶やさずいい雰囲気を保ち続けていた鹿児島実業だが、#3松下凜が1点をもぎ取るのが精いっぱい。最後は金蘭会#1西村の強打でゲームセット。25-11で金蘭会が貫録のストレート勝利を収めた。
続く準々決勝の共栄学園戦では、1セット目を20-25で今大会初めて落とし、2セット目も19-22と終盤までリードを許した。しかし、このセットからミドルブロッカーではなく、本職のアウトサイドヒッターとしてプレーした#1西村美波の活躍が光り、試合を振りだしに。第3セットは中盤からリードを広げ、25-14でフルセットをものにした。
明日の準決勝(14時15分開始予定)では、誠英(山口)と対戦する。
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