第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)は大会4日目の1月7日(土)に東京体育館(渋谷区)で女子準決勝が行われ、金蘭会(大阪)と誠英(山口)の対戦は誠英が3-1で勝利。10年ぶりの決勝進出を決めた。
ここまでスロースタートぶりが気になる金蘭会だったが、準決勝の大一番は第1セット序盤から積極的な攻撃が機能。#13大森咲愛が先制ポイントをあげると、#1西村美波がブロックやフェイントで得点を重ねるなど、1年生コンビがチームを引っ張る。さらに大エース#5上村杏菜が前衛に上がってくると、強烈なスパイクを誠英コートに打ち込んで点差を広げる。
5-11とリードされた誠英がタイムアウトを要求するが、なかなか流れはつかめない。レシーブこそ上がるものの、ブロックアウトを狙ったスパイクでミスが重なり、そのまま金蘭会がセットを先取した。
第2セットは誠英が軌道修正。#5岩城遥南が先制すると、#3平家愛梨やエースの#4北窓絢音などが覚醒し、ブロックに当てる思いきりのいいスパイクが決まって7-5とリード。しかし、金蘭会は#5上村が前衛に回ると4連続ポイントで逆転。金蘭会はじわじわと点差を広げ、16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
しかしここから、誠英の逆転劇がスタート。#2吉村美乃里のていねいなトスワークから#4北窓が鋭いスパイクを浴びせると、連続ポイントで16-16の同点に。緊迫した展開が続くなか、金蘭会の#5上村がレフトから強烈なスパイクを決めて24-23とセットポイントに到達。誠英はタイムアウト後にポイントゲッターの#5岩城がブロックアウトでジュースに持ち込むと、#1田川楓夏が相手ブロックを弾き飛ばして逆転。今度は金蘭会の池条義則監督がタイムアウトを要求するが、続くプレーで#5上村がブロックに捕まり、26-24で誠英が取り返した。
これで勢いに乗った誠英は第3セットを25-19、第4セットを25-20で連取して逆転勝利。軟打と強打を織り交ぜ、相手レシーバーを前後に揺さぶる多彩な攻撃や、要所で金蘭会#5上村を捕らえたブロックが光った。
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