女王・就実の強さ際立つ
「第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高バレー)」が1月5日(水)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕。大会4日目の1月8日(土)は女子準決勝が行われ、就実(岡山)と金蘭会(大阪)が対戦した。
両校は前回大会の準々決勝、今年度のインターハイの準決勝で対戦しており、就実が2連勝中。今回も就実が強さを見せて白星を増やした。
ともに1・2年生主体のチームだが、カギを握ったのは3年生たち。“最強ツインズ”の呼び声高い#1深澤つぐみと#4深澤めぐみを擁する就実は、今大会初めて#1つぐみをオポジットで起用。金蘭会の#2吉武美佳とマッチアップする形となり、この作戦がピタリと当たる。ブロックとレシーブで#2吉武の攻撃を封じ、金蘭会のミスを誘発。就実が10点の差をつけて、第1セットを25-15で先取する。
第2セット、金蘭会は高さが魅力のミドルブロッカー#1井上未唯奈、驚異のジャンプ力を誇る#5上村杏菜ら1年生たちが躍動。激しい攻防戦となる。しかし守備面でも粘り強さを発揮した就実は、ブロックでワンタッチをとって連続得点したい場面で、#2曽我紀美や#4めぐみが確実に点数へつなげる。こうして就実が中盤以降少しずつリードして、第2セットを25-19で連取した。
第3セットも中盤まで両者の攻防が続く展開に。金蘭会は#1井上のクイック、#3前川唯奈のブロード攻撃や#5上村の強打などで点数を重ねていくが、長いラリーになったときに就実のディフェンスを崩せず連続得点につなげられない。一方の就実は、そのフィニッシュを#4めぐみと#1つぐみ、そして#2曽我の3年生たちがきっちりと得点。この差が終盤に出て、就実が一気に23-17とリードする。最後は#2曽我がレフトから鋭いスパイクを決め、就実が第3セットを25-20で奪取。前回大会に続き、決勝への切符を手にした。