スキのないバレーを見せた就実
「第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高バレー)」が1月5日(水)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕。大会最終日の1月9日(日)は女子決勝が行われ、就実(岡山)と古川学園(宮城)が対戦した。
試合序盤から、両チームとも持ち前の堅いディフェンス力を発揮し、1ポイントの攻防でボールが落ちない長いラリーの応酬が続く。しかし、中盤以降、チャンスの場面で着実に得点し、ジリジリとリードを広げた就実。エース#4深澤めぐみが高さのあるスパイクを決めれば、その対角をなす身長162cmの大エース#2曽我紀美が速さのあるスパイクを決め、第1セットを25-18で先取する。
第2セットは、20点以降の終盤まで点数の取り合いに。どちらがとるかわからない展開だったが、身長195cmの#4タピア・アロンドラの高さを生かした攻撃やキャプテン#1鈴木玲香、#10阿部明音らの速い攻撃、それに加えて粘り強さを発揮した古川学園が第2セットを29-27でもぎ取る。
しかし、ここで流れを渡さないのが、前回大会女王の就実。第3セットのスタートから、#4めぐみの連続得点や相手のミスなどで4-0と一気にリードする。その後も、ミスなく高い集中力でスキのないパフォーマンスを見せた就実がリードを守り切り、第3セットを25-18で取った。
こうして流れをつかんだ就実が、第4セットも少しずつ点差を広げていく。セット中盤に、#4めぐみに右足がつってしまうアクシデントが発生し、コートから離れる場面もあったが、#1深澤つぐみや#2曽我、また第3セット途中から入った#16髙濱日菜穂らの活躍もあって点差を守った就実。#4タピアを軸に追い上げを見せた古川学園を振り切り、就実が第4セットも25-20で取って、春高2連覇を成し遂げた。