世界三大リーグの一角、ロシア・スーパーリーグ男子の模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE RUSSIA』。2021/22レギュラーシーズン前半戦最後の開幕週となる第13節が行われました。
(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■意地のセット先取も、オレンブルクは逆転負けで開幕13連敗
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第13節》オレンブルク 1-3 モスクワ
(33-31,21-25,11-25,14-25)
(現地1/16)
昨季はスーパーリーグ昇格1年目ながらレギュラーシーズンで6勝をあげるなど健闘したオレンブルク。だが、2年目のジンクスというべきか、今季は開幕から黒星が続く。前半戦全敗は避けたいところだが、今節は前年度王者モスクワをホームに迎えての一戦となった。
<モスクワ(写真コート奥)の厚い壁に立ち向かった>
その第1セットはOHセルゲイ・ニキチン(ロシア)を中心に得点を重ねる一方、計5本のブロックポイントをあげるなどジュースを制して、先取に成功したオレンブルク。続く第2セットは序盤にリードを許して落としたが、強敵を相手に食らいついてみせる。だが、ここまでだった。第3セット以降はモスクワのサーブに崩され思うように攻撃を繰り出せず、計6本のブロックシャットを浴びるなど、11点しか取れない。息切れしたチームは第4セットもなされるがまま終わった。
<サーブレシーブ返球率49%(29本中)でチームをけん引した⑭マクシメンコ>
試合後、オレンブルクのウラジミル・ビルコフ監督は「いいムードだったし、選手たちは立ち向かってみせた。けれども第2セットのスタートで失敗したのが痛かった」とコメント。前半戦13試合で未勝利という結果に、リベロのマキシム・マクシメンコ(ロシア)は「リードしても自信がなく、それが今足りない部分だ」と表情に影を落としたが、「応援してくれたファンの支えを感じた」と感謝した。
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◆《第13節》ニジニ・ノヴゴロド 3-1 ウレンゴイ
(25-17,18-25,25-23,26-24)
(現地1/14)
ホームのニジニ・ノヴゴロドはOPレオ・アンドリッチ(クロアチア)の最多24得点を筆頭に、Sデニッス・ペトロフ(ラトビア)を除く5選手が2桁得点をマーク。競り合いを制し、連敗を3でストップさせた。キャプテンのMBビクトル・ニコネンコ(ロシア)は「サーブで攻めたことで、相手のミスを誘えた」と勝因を振り返った。
<満遍なくトスを散らしたペトロフ(写真コート奥中央)>
++++
◆《第13節》サンクトペテルブルク 3-0 スルグト
(22-25,25-18,25-17,25-19)
(現地1/15)
スルグトに1本もサービスエースを許さず、堅実なサーブレシーブから自在に攻撃を展開したサンクトペテルブルク。OHエゴール・クリュカ(ロシア)が24得点、OHティネ・ウルナウト(スロベニア)が17得点と続いて逆転勝利、6連勝で後半戦へ。
<今夏、自国開催の世界選手権へクリュカ(写真右端)はギアを上げている>
++++
◆《第13節》ケメロヴォ 3-0 クラスノヤルスク
(25-23,25-18,25-23)
(現地1/15)
計5本のブロックポイントをあげて第1セットを先取したケメロヴォは勢いそのままにストレート勝ち。スルグトはOHトドル・スクリモフ(ブルガリア)やMBユーリ・ブラジュニク(ロシア)ら主力選手がケガのためベンチに控える中、OPキリル・クレツ(ロシア)が両チーム通して最多25得点と奮闘したが3連敗を喫している。
<⑬クレツの奮闘も、ケメロヴォ(写真コート奥)の前に屈した>
++++
◆《第13節》カザン 3-0 ニジネヴァルトフスク
(25-19,25-20,25-20)
(現地1/15)
ホームのカザンはOHドミトリー・ボルコフ(ロシア)が4本のブロックポイントを含むチーム最多17得点、OPマキシム・ミハイロフ(ロシア)が3本のブロックポイントに3本のサービスエースを含む12得点をあげて7連勝。今節でトスを上げたSロマン・ポロシン(ロシア)は「ブロックを起点に、自分たちのバレーを展開することができた」と試合を振り返った。
<カザンの⑬MBアレクセイ・コノノフ(ロシア)と⑮ボルコフのブロック>
++++
◆《第13節》レニングラードvs.ノヴォシビルスク/ウファvs.ベルゴロド
…現地4月14日に延期
《ロシア・スーパーリーグ男子 レギュラーシーズン》
==順位表/第13節終了時点==
1 カザン 12勝1敗(勝ち点37)-
2 ノヴォシビルスク 11勝1敗(勝ち点33)-
3 モスクワ 11勝2敗(勝ち点29)-
4 サンクトペテルブルク 10勝3敗(勝ち点28)-
5 レニングラード 8勝4敗(勝ち点22)-
6 ケメロヴォ 7勝6敗(勝ち点21)-
7 ニジニ・ノヴゴロド 6勝7敗(勝ち点19)▲
8 ベルゴロド 5勝7敗(勝ち点19)▼
9 ニジネヴァルトフスク 5勝8敗(勝ち点15)-
10 スルグト 5勝8敗(勝ち点14)-
11 クラスノヤルスク 4勝10敗(勝ち点11)-
12 ウレンゴイ 4勝10敗(勝ち点10)-
13 ウファ 2勝10敗(勝ち点8)-
14 オレンブルク 0勝13敗(勝ち点4)-
※勝敗(勝ち点)記号は前節からの推移
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕