世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。コロナ禍のため試合日程に大幅な変更が生じる中、2021/22シーズン第18節(後半第5節)、第24節(後半第11節)と延期されていた一部の試合が実施されました。
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■ホームで貴重な勝ち点3ゲット! ヴェローナが逆転でパドヴァ下す
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第24節》ヴェローナ 3-1 パドヴァ
(22-25,25-18,25-20,25-21)
(現地1/22)
これがホームの力だ。コロナ禍で制限があるとはいえ、今節のパドヴァ戦には850人の観客がホームアリーナのAGSMアリーナに駆け付けたヴェローナ。第1セットは中盤まで競り合うも、徐々にミスが増えて先取されてしまう。「自分たちの出だしが悪かった」と振り返ったのはOHロク・モジッチ(スロベニア)だが、「カウンターアタックと守備、それにサーブが機能したことでリズムが出た」中、自らも反撃の中心となって躍動。終わってみれば、5本のサービスエースに3本のブロックポイントを含む、両チーム通して最多30得点の活躍で逆転勝利に導いた。
<2021年欧州選手権ではスロベニア代表として準優勝を経験したモジッチ(写真左)>
試合後、モジッチは「第1セットを落としてから、集中力を取り戻せたし、観客の存在がそうさせたんだ。ファンの支えがあれば、どんなこともうまくいくんだ。みんなに感謝しています!! また、見に来てください!!」と上機嫌でコメントした。
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◆《第18節》ターラント 3-0 ヴェローナ
(25-23,25-23,25-14)
(現地1/16)
年が明けてから、ヴェローナにとってはコロナ禍も影響し、2週間ぶりの試合となった第18節は敵地でストレートの完敗を喫する苦い結果に。一方で、勝利したターラントはOHファブリツィオ・ジローニ(イタリア)の最多14得点を筆頭に5選手が2桁得点をマーク。中でも、MBアイモネ・アレッティ(イタリア)が最多5本、OPトマッソ・ステファニ(イタリア)が4本、と試合を通してブロックポイントが光った。
<ホームでの快勝を喜ぶターラントの面々>
++++
◆《第24節》チステルナ 3-1 ターラント
(22-25,25-14,25-23,25-15)
(現地1/23)
コロナ禍による延期と休息週もあり、これが新年最初のゲームとなったチステルナはOPペータル・ディリッチ(クロアチア)がチーム最多20得点、OHスティーブン・マー(カナダ)が16得点と続く。また、MBエイダン・ジンゲル(オーストラリア)が4本のブロックポイントをあげて、遅ばせながら2022年白星スタートを切った。
<チステルナのポイントゲッターを務めるディリッチ(写真右端)>
++++
◆《第13節》ピアチェンツァ 3-0 ビーボ・ヴァレンティア
(27-25,25-22,25-23)
(現地1/12)
未実施だった第13節はホームのピアチェンツァがストレート勝ち。OPアディス・ラグンジラ(トルコ)が13得点、OHフランチェスコ・レチネ(イタリア)が12得点と続いた。敗れたビーボ・ヴァレンティアはOP西田有志(日本)が12得点と、チーム最多の数字をマークした。
<ピアチェンツァのOHチボー・ロサール(フランス/写真コート奥中央)が巧みに得点する>
++++
◆《第15節》ルーベ 3-0 ピアチェンツァ
(25-17,30-28,25-21)
(現地1/19)
延期されていた第15節(後半第2節)が実施され、強敵ルーベをホームに迎えたピアチェンツァは誰一人として2桁得点を上げられず、沈黙。対するルーベはOPイバン・ザイツェフ(イタリア)がチーム最多18得点と復調の兆しを見せた。
<ピアチェンツァのロレンツォ・ベルナルディ監督(写真中央)も表情に影を落とした>
++++
◆《第24節》ルーベ 3-0 モンツァ
(25-19,25-16,25-17)
(現地1/23)
ホームでストレート勝ちを収めたルーベはOHマーロン・ヤント(キューバ)がチーム最多19得点をあげたが、この日の主役は誰もが認めるスター選手のOPイバン・ザイツェフ(イタリア)。真骨頂ともいえるサービスエースを5本たたき出し、見事、試合のMVPに輝いた。
<強烈なサーブを突き刺したザイツェフ。いよいよ完全復活か>
++++
◆《第24節》トレンティーノ 3-0 ラヴェンナ
(26-24,25-21,25-14)
(現地1/22)
前半戦を未勝利で終えたラヴェンナはチームにとって後半初戦となるトレンティーノ戦へ。OHマルコ・ウカシノビッチ(モンテネグロ)とOHルカ・ウルシッチ(スイス)の両エースを軸に攻めたて、第1セットをジュースに持ち込むなど食らいついたが、第3セットでガス欠。トレンティーノがMBマルコ・ポドラスチャニン(セルビア)の最多6本を筆頭に計13本のブロックポイントをあげて、結果的にストレート勝ちを収めた。
<自身のセリエA通算ブロックポイントが1000本を超えたポドラスチャニン。『ポルケを攻略したけりゃ、ジャンプしな!!』(ペルージャ時代にファンが対戦相手に送ったチャントの一節)>
++++
◆《第18節》ルーベvs.ミラノ
…現地3月2日にルーベのホームで実施予定
◆《第18節》モデナvs.ラヴェンナ
…現地3月9日にラヴェンナのホームで実施予定
◆《第18節》休息チーム:パドヴァ
◆《第24節》ペルージャvs.ピアチェンツァ/ミラノvs.モデナ
…新型コロナウイルスの陽性反応者が出たため、試合は延期(時期未定)
◆《第24節》休息チーム:ビーボ・ヴァレンティア
《イタリア・セリエA レギュラーシーズン》
==順位表/第18&24節終了時点==
1 ペルージャ 13勝2敗(勝ち点41)-
2 ルーベ 12勝3敗(勝ち点37)▲
3 トレンティーノ 11勝4敗(勝ち点34)▲
4 モデナ 12勝3敗(勝ち点33)▼
5 ピアチェンツァ 8勝8敗(勝ち点25)▲
6 ミラノ 8勝6敗(勝ち点23)▼
7 モンツァ 8勝8敗(勝ち点22)▼
8 パドヴァ 7勝8敗(勝ち点17)-
9 チステルナ 5勝10敗(勝ち点17)-
10 ヴェローナ 6勝10敗(勝ち点16)-
11 ターラント 4勝11敗(勝ち点15)-
12 ビーボ・ヴァレンティア 3勝11敗(勝ち点9)-
13 ラヴェンナ 0勝13敗(勝ち点2)-
※勝敗数(勝ち点)記号は前節からの推移
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕