世界三大リーグの一角、ロシア・スーパーリーグ男子の模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SUPER LEAGUE RUSSIA』。2021/22レギュラーシーズン第16節は注目の上位対決から!!
(Photo:volley.ru/Deta:VolleyService.ru)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■逆境も強敵もはね返す、ノヴォシビルスクの“ぽっぽや(鉄道員)”たちが勝利
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第16節》ノヴォシビルスク 3-2 モスクワ
(25-23,14-25,21-25,25-17,15-10)
(現地2/5)
コロナ禍のため、2週間ぶりの公式戦となった両チーム。そのせいもあり、立ち上がりからミスが目立つ試合となる。アウェーのノヴォシビルスクは第1セットを先取しながら、第2セットはサーブレシーブが崩れ、14-19から6連続失点。その流れは変わらず、第3セットも落としてしまう。それでも逆境を突き抜けるのが、今季の“ロコモティブ(機関車/チーム名)”だ。
<今季は優勝争いに名乗り出ているノヴォシビルスク(写真は第10節)>
第4セットはMBイリヤス・クルカエフとMBドミトリー・リジク(ともにロシア)が中心となって、計4本のブロックポイントをマークし奪取すると、最終第5セットではOPドラジェン・ルブリッチ(セルビア)がサービスエースにアタックに、と決定打を放ち勝負あり。ルブリッチが最多15得点、OHセルゲイ・サビン(ロシア)が14得点と続いて、激闘を制した。
<ロシア代表でも活躍が期待のクルカエフ(写真右)>
試合を終えて、ノヴォシビルスクのプラメン・コンスタンティノフ監督は「決して質の高い試合ではなかったが、順位の近いモスクワを相手に勝つことが何よりも重要だった」とコメント。敗れたモスクワのSパベル・パンコフ(ロシア)は「自分たちのミスが多く、いい内容ではなかった。冷静になって試合を分析する必要がある」と唇をかんだ。
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◆《第16節》ニジネヴァルトフスク 3-0 ニジニ・ノヴゴロド
(25-13,25-22,25-17)
(現地2/5)
前節で連敗をストップすることに成功したニジネヴァルトフスクは今節で快勝を収め、2連勝。OHルスラン・ガリモフ(ロシア)が3本のブロックポイントを含むチーム最多16得点をマーク。21歳の若きポイントゲッター、OPナザル・リツビネンコ(ロシア)も14得点と続いた。
<ニジネヴァルトフスクのMB②ユーリ・チェプコフ(ロシア)も3本のブロックポイントで貢献>
++++
◆《第16節》クラスノヤルスク 3-1 ウファ
(25-17,25-21,24-26,25-15)
(現地2/5)
4連敗中のクラスノヤルスクはセットを重ねるごとにブロックが機能する。OPキリル・クレツ(ロシア)が両チーム通して最多5本、OHイバン・バレエフ(ロシア)が4本と続くなど計11本のブロックポイントをあげて、約2ヵ月ぶりの勝利を手にした。
<ウファのOH⑰エゴール・フェオキストフ(ロシア)をアタック決定率23%(22本中)に封じ込めたクラスノヤルスク>
++++
◆《第16節》サンクトペテルブルク 3-1 ベルゴロド
(25-18,23-25,25-15,25-19)
(現地2/5)
ベルゴロドは4人、サンクトペテルブルクは5人が2桁得点をマークするなど、総力戦となった今節。攻撃力の差は被ブロック数に表れ、ベルゴロドの計13本に対して、サンクトペテルブルクは計6本。「拮抗したゲームでしたが、攻撃面で大きな差となりました」と、トーマス・サムエルボ監督は勝因を語った。
<ベルゴロドのOP⑪モハメド・アルハクダディ(モロッコ/写真左端)がサンクトペテルブルクのブロックと真っ向勝負>
++++
◆《第16節》カザン 3-0 スルグト
(25-19,25-17,25-21)
(現地2/6)
ホームのカザンはSマイカ・クリステンソン(アメリカ)が戦線復帰を果たす。2セットを連取してからの第3セットでは計4本のサービスエースと計3本のブロックポイントをあげて、スルグトを圧倒。10連勝の大台に乗った。
<カザンのOH⑮ドミトリー・ボルコフ(ロシア/写真コート奥右端)は第3セットでベンチに下がるも、チーム最多12得点>
++++
◆《第16節》オレンブルクvs.ケメロヴォ
…延期(振り替え日程は未定)
◆《第16節》レニングラードvs.ウレンゴイ
…現地3月15日に延期
《ロシア・スーパーリーグ男子 レギュラーシーズン》
==順位表/第16節終了時点==
1 カザン 15勝1敗(勝ち点46)-
2 ノヴォシビルスク 13勝1敗(勝ち点38)-
3 サンクトペテルブルク 11勝3敗(勝ち点31)▲
4 モスクワ 11勝3敗(勝ち点30)▼
5 レニングラード 9勝5敗(勝ち点25)-
6 ケメロヴォ 8勝7敗(勝ち点24)-
7 ニジネヴァルトフスク 7勝8敗(勝ち点20)▲
8 ニジニ・ノヴゴロド 6勝8敗(勝ち点19)▲
9 ベルゴロド 5勝8敗(勝ち点19)-
10 スルグト 5勝11敗(勝ち点14)-
11 クラスノヤルスク 5勝11敗(勝ち点14)-
12 ウレンゴイ 4勝10敗(勝ち点10)-
13 ウファ 2勝11敗(勝ち点9)-
14 オレンブルク 0勝13敗(勝ち点4)-
※勝敗(勝ち点)記号は前節からの推移
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕