2月5日(土)、仙台市新田東総合運動場(宮城県仙台市)にて行われた、2021-22 V.LEAGUE DIVISION1 MEN V・レギュラーラウンドのサントリーサンバーズ対東レアローズ。その試合前に、春高王者の日本航空高(山梨)と地元の東北高(宮城)によるエキシビションマッチが行われ、日本航空高がストレートで勝利した。春高で最優秀選手賞に選ばれた同校の前嶋悠仁キャプテンは、試合後にかつての戦友と再会を果たした
取材・撮影/田中風太
(左から)中学3年生時に全中選抜でプレーした前嶋(左)と山元
試合前、前嶋の視線は何度もスタンドへ。その先には、世代屈指のハイジャンパー山元快太(仙台商高)の姿があった。中学3年生時に全日本中学生選抜(以下、全中選抜)として、日の丸をつけてオーストラリアで戦った2人。春高では2回戦で涙を流した山元にとって、同大会王者としてエキシビションマッチを戦った前嶋のプレーはどう映ったのか。
山元「余裕が違うというか、さすがでした。春高の決勝であったり、ああいう大きな舞台を経験した選手なので、ふつうの高校生のプレーではなかったです。ディグをしてから余裕がないときのバックアタックの打ち方やプッシュの使い方など、すごくうまくて、自分もまねしたいと思いました」
前嶋 「いや、全然だって(笑) (山元)快太は中学選抜(全中選抜)でも(スパイクを)決めきってくれるエース。頼もしい存在です」
高校生の試合ながら、コートDJや得点後の音響など、会場の雰囲気はVリーグ仕様。山元は「日本トップレベルの試合なので、いずれは自分もこういう場所で活躍したい」と思いを馳せた。夢の舞台での活躍を目指し、卒業後は関東大学1部リーグで火花を散らす。
前嶋「対戦するときは、思いきり楽しんでプレーしたいと思います」
山元「公式戦で対戦したことがないので、ぜひリーグ戦で試合がしたい。やるからには勝ちたいですね!」
前嶋「絶対負けないです!」
2人をはじめ、高校生ながらV1男子のパナソニックパンサーズに加入した牧大晃(高松工芸高)や世代No.1セッターの前田凌吾(清風高)など、有望選手たちが名を連ねた2018年度の全中選抜。高校バレーを終えても、ライバルたちの物語は続いていく。
大舞台でのプレーを目指して、大学で腕を磨く
前嶋悠仁
まえしま・ゆうと/3年/アウトサイドヒッター/身長180㎝/最高到達点330㎝/袋井中(静岡)
1年生時からレギュラーとして活躍。攻守の要としてチームを初の日本一へ導いたキャプテン
山元快太
やまもと・はやと/3年/アウトサイドヒッター/身長192㎝/最高到達点352㎝/将監中(宮城)
世代トップクラスの最高到達点を誇るハイジャンパー。今回の春高では2回戦で敗れたが、昨夏のインターハイでは同校初の8強入りへと牽引
月刊バレーボール3月号(2月15日発売)では、2人をはじめとした3年生の進路情報を掲載。男女ともに春高、インターハイのベスト8以上のチーム、また有力選手たちの次の舞台をリストアップしている
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