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[イタリア21/22]第26節 西田が奮闘もビーボ・ヴァレンティアは降格へ

世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2021/22シーズン第26節(後半第13節)はレギュラーシーズン最終節、熾烈な残留争いも決着しました

(Photo:legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ

 

 

西田がSP5本含む最多21得点もビーボ・ヴァレンティア残留ならず

 [MATCH OF THE ROUND]

◆《第26節》ピアチェンツァ 3-0 ビーボ・ヴァレンティア

(31-29,25-23,25-20)

(現地3/20)

全13チーム中の下位2チームが自動降格となる今季のスーペルリーガ。全敗で終えたラヴェンナには早くも当確ランプが点灯し、残り1枠から逃れようと、どのチームも生き残りに必死だった。そんななか、ビーボ・ヴァレンティアは第23節(後半第10節)から連敗が続き、いよいよ窮地に立たされる。そうしてホームでのレギュラーシーズン最終節に臨んだ。

<ホームの声援を受けて戦ったビーボ・ヴァレンティア<コート奥>>

 

 第1セットはサービスエースとブロックポイントでいずれも4本をマークするなどピアチェンツァに食らいつく。だが、ジュースの末に先取されると、第2セットでは計4本のブロックシャットを浴び、第3セットではチームのアタック決定率も24%に抑え込まれる。OP西田有志(日本)が両チーム通して最多5本のサービスエースを含む21得点と気を吐いたが、ストレート負けを喫した。

<代名詞のサーブを繰り出す西田>

 

 最後は4連敗と失速し、12位でレギュラーシーズンを終えたビーボ・ヴァレンティアは降格が決定。来季はセリエA2(2部)で戦うことになるが、チームのフィリッポマリア・カリッポ副会長は「私たちは困難と向き合うことに慣れています。これまでよりも強くなって再出発します」とコメントした。なお、西田は試合後に自身のSNSで「なかなか結果が出ない中でしたが、個人としてはレベルも上がりプレーの質も上がってると思います。このチームでの経験はこれからのプレイヤーとしてのレベルアップに必ず良かったと思えるように頑張ります」とつづった。

 

<自身初の海外挑戦を終えた西田>

*****

 

◆《第26節》ペルージャ 3-0 ルーベ

(25-21,25-22,31-29)

(現地3/20)

すでに順位は決まっていたものの、首位のペルージャと2位のルーベが最終節で激突。ホームのペルージャはOHウィルフレド・レオン(ポーランド)が最多5本のブロックポイントを含む22得点、OPカミル・リキリチ(ルクセンブルク)が20得点と続きストレート勝ちを収める。二コラ・グルビッチ監督は「最初の2セットはレオンのサーブが違いを生んでいた。(競り合った)第3セットは相手にリードされても屈しなかった点で、非常に価値のある戦いだった」と満足げに話した。

<プレーオフへ弾みをつけたペルージャ>

 

++++

◆《第26節》モデナ 3-1 パドヴァ

(33-31,25-19,23-25,25-22)

(現地3/20)

 ホームのモデナは、オポジットに入ったイオアンディ・レアル(ブラジル)が最多22得点、OHイアルバン・ヌガペト(フランス)が20得点をあげて、しっかりと勝利を収める。パドヴァは勝ち点獲得とはならなかったが、前節のビーボ・ヴァレンティア戦での勝利が大きく、残留を決めている。なお、髙橋藍(日本)はリベロとして出場し、サーブレシーブ返球率54%(24本中)だった。

<試合のMVPに輝いたレアル<コート奥右端>>

 

++++

◆《第26節》ヴェローナ 3-1 モンツァ

(22-25,25-19,25-18,27-25)

(現地3/20)

 他チームの結果待ちとはいえ、勝利してプレーオフ進出を決めたいヴェローナはOPマッズ・エンセン(デンマーク)が3本のサービスエースを含む最多23得点、2月のリーグ月間MVPに輝いたOHロク・モジッチ(スロベニア)が22得点をマークし勝ち点3を獲得。だが、チステルナに勝ち点で下回り、プレーオフにはあと一歩及ばなかった。

<センセーショナルな活躍を見せたモジッチ>

 

++++

◆《第26節》チステルナ 3-0 トレンティーノ

(28-26,25-19,25-23)

(現地3/20)

 自力でのプレーオフ進出を決めるべく勝利を目指すチステルナはMBエイダン・ジンゲル(オーストラリア)が最多5本のブロックポイントをマーク。攻めてはOHスティーブン・マー(カナダ)が最多15得点とチームを牽引し、ストレート勝ちで8位に滑り込んだ。なお、トレンティーノは主力の大半を温存。OHアレッサンドロ・ミケレット(イタリア)がチーム最多22得点をあげている。

<ミケレット<奥>を3人がかりでブロックするチステルナ>

 

++++

◆《第26節》ミラノ 3-1 ターラント

(25-17,23-25,25-18,25-20)

(現地3/20)

 すでにレギュラーシーズン5位が決まっていたミラノはホームにターラントを迎え、第1セットだけで6本のサービスエースを浴びせる。第2セットを落としたものの、しっかりと勝ち切り、プレーオフへ弾みをつけた。なお、ミラノはOPユーリ・ロマノ(イタリア)が3本のサービスエースを含む最多20得点、OHトーマス・ジェスキーが4本のサービスエースを含む17得点と続き、OH石川祐希(日本)は14得点をあげた。

<試合を重ねるごとに、トスワークに磨きがかかるミラノの⑯ポッロ>

 

++++

◆《第18節》ルーベ 3-0 ミラノ

(25-22,25-19,25-22)

(現地3/23)

 未実施だった第18節(後半第5節)は、両チームとも順位は確定しており、いわば消化試合に。ホームのルーベは第3セット開始時から選手3名を交代、ミラノに計4本のサービスエースを浴びたものの、しっかりとストレート勝ちを収めた。最多4本のサービスエースをマークした、ルーベのOPガビ・ガルシア(プエルトリコ)が試合のMVPに選出。MBマッテオ・ピアノ(イタリア)やOH石川祐希(日本)、OHトーマス・ジェスキー(アメリカ)らは帯同しなかったミラノは、OPユーリ・ロマノ(イタリア)が最多16得点をあげている。

<ミラノのOP⑨ジャン・パトリはミドルブロッカーとしてプレー>

 

++++

◆《第26節》休息チーム:ラヴェンナ

 

イタリア・セリエA レギュラーシーズン

==レギュラーシーズン最終順位表==

1 ペルージャ 222(勝ち点67)-

2 ルーベ 195(勝ち点57)-

3 トレンティーノ 177(勝ち点53)-

4 モデナ 186(勝ち点51)-

5 ミラノ 1311(勝ち点41)-

6 ピアチェンツァ 1212(勝ち点37)-

7 モンツァ 1113(勝ち点31)-

8 チステルナ 1014(勝ち点30)-

9 ヴェローナ 1014(勝ち点27)▲

10 ターラント 816(勝ち点26)▲

11 パドヴァ 915(勝ち点24)▼

12 ビーボ・ヴァレンティア 717(勝ち点22)▼

13 ラヴェンナ 024(勝ち点2)-

※勝敗数(勝ち点)記号は前節からの推移

 

==プレーオフ/準々決勝ラウンド組み合わせ==

ペルージャvs.チステルナ

モデナvs.ミラノ

ルーベvs.モンツァ

トレンティーノvs.ピアチェンツァ

 

〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕

 

 

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