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春高2025

[イタリア21/22]準決勝R ルーベが大逆転で進出 決勝は2季連続でペルージャと対戦

  • 海外
  • 2022.05.01

世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2021/22シーズンはプレーオフと5位決定プレーオフが実施中。トップ4がしのぎを削るプレーオフ準決勝ラウンドが決着しました。決勝に進出したのは…!?

(Photo:legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ

 

 

■ブレンジーニ采配的中!! 2連敗からの3連勝でルーベが決勝進出を決めた

 [MATCH OF THE ROUND]

《準決勝R第5戦》ルーベ 3-2 トレンティーノ

(27-29,25-21,21-25,25-15,15-11)

(現地4/27)

 OPイバン・ザイツェフやOHオスマニー・ユアントレーナらイタリアバレーボール界を支えてきた面々がそろいながら、準決勝ラウンドで開幕2連敗を喫したルーベ。U21イタリア代表がそろうトレンティーノに引導を渡すか。そんな言葉すらチラついたが、ここから巻き返し、戦いの行方は最終第5戦へもつれ込む。舞台はチビタノーヴァ・マルケ。応援団「プレデターズ」がチャントを奏でて、選手たちの背中を押した。

 

 第1セットはLファビオ・バラーゾ(イタリア)が、相手エースのOHアレッサンドロ・ミケレット(イタリア)のアタックをダイブしながら片手で拾い上げる“神レシーブ”を繰り出すも、ジュースの末に落とす。それでも第2セットはザイツェフに加え、OHマーロン・ヤント(キューバ)が高いアタック決定率を弾き出し、奪い返すことに成功する。

<アタック決定率60%(18本中)と奮闘したヤント(右端)>

 

 第3セットは序盤で攻撃にミスが目立ち、追う展開に。12-18からMBロベルランディ・シモン(キューバ)が連続サービスエースをあげたが、追撃は届かなかった。

 

 あとがなくなった第4セット、ルーベは16得点をあげていたヤントを下げて、守備に定評のあるベテランOHジリ・コバル(イタリア)を投入し、OHリカルド・ソウザ(ブラジル)とポジションを入れ替える。また、3セットをプレーし9得点のザイツェフをOPガビ・ガルシア(アメリカ/元・プエルトリコ)に交代。そのガルシアとシモンの強固なブロックが機能し、開始から3連続得点でスタートダッシュを決めると、9-6からはガルシアのバックライトからのアタックがさく裂し、一挙7連続得点。第4セットを大差で制すと、勢いは止まらず。

<プエルトリコ代表の①ガルシアはシーズン中にアメリカの市民権を獲得。アメリカ代表入りを目指す>

 

 最終第5セットも序盤から連続ブロックシャットを浴びせるほか、Sルチアノ・デセッコ(アルゼンチン)が巧みに攻撃を分散させ優位にゲームを進めると、最後はシモンがこの日4本目のサービスエースをノータッチで相手フロアに叩き込み、見事、決勝ラウンド進出を果たした。ジャンロレンツォ・ブレンジーニ采配が的中したルーベ。まだまだ、スクデット(リーグタイトル)の保有権を譲る気はない。

 

*****

《準決勝R第5戦》ペルージャ 3-1 モデナ

(19-25,25-20,27-25,25-15)

(現地4/27)

 ここまで4試合を戦い、いずれもアウェーチームが勝利する“逆・内弁慶シリーズ”となったペルージャ対モデナのカード。最終第5戦をホームで迎えたペルージャは第1セットでOHウィルフレド・レオン(ポーランド)がいま一つのパフォーマンスという印象で、対するモデナにブレイクを重ねられ先取を許す。

<ペルージャ(奥)は持ち味のブロックから立て直しに成功した>

 

 だが、第2セットから戦況は一変。ペルージャが愛称“ブロックデビルズ”のとおりに序盤からブロックシャットを浴びせると、対するモデナもOPニミル・アブデルアジズ(オランダ)が3連続サービスエースを決めるなど、流れが行き来する展開に。計6本のブロックポイントをマークしたペルージャがこのセットを取り切ると、続く第3セットは要所でブロックポイントをマークしたほか、Sシモーネ・ジャネッリ(イタリア)のトスワークもさえ渡り、OPカミル・リキリチ(ルクセンブルク)やOHマシュー・アンダーソンがしっかりと得点を重ねる。

<⑥ジャネッリがモデナを翻弄した>

 

 そうして2セット目を奪ったペルージャは第4セット、11-18からレオンのサービスエース2本を含む5連続得点で一気に突き放し、そのまま勝利に到達。応援団「シルマニアチ」のアイコンである白色のTシャツで埋め尽くされたスタンドが興奮のるつぼと化した。

 

 これでペルージャはコッパ・イタリアに続く今季2冠の挑戦権を獲得。一方のモデナはSブルーノ・レゼンデ(ブラジル)やOHイアルバン・ヌガペト(フランス)ら2015/16シーズンの三冠メンバーが戻ってきたものの、無冠で今季の戦いを終えることになった。

 

イタリア・セリエA

==プレーオフ/準決勝ラウンド勝ち取り表==

ペルージャ●〇●〇〇 vs. モデナ〇●〇●●

ルーベ●●〇〇〇 vs. トレンティーノ〇〇●●●

 

==5位決定プレーオフ順位表==

1 ピアチェンツァ 20(勝ち点6)

2 モンツァ 20(勝ち点6)

3 ヴェローナ 11(勝ち点3)

4 チステルナ 11(勝ち点3)

5 ミラノ 02(勝ち点0)

6 ターラント 02(勝ち点0)

 

==レギュラーシーズン最終順位表==

1 ペルージャ 222(勝ち点67)

2 ルーベ 195(勝ち点57)

3 トレンティーノ 177(勝ち点53)

4 モデナ 186(勝ち点51)

5 ミラノ 1311(勝ち点41)

6 ピアチェンツァ 1212(勝ち点37)

7 モンツァ 1113(勝ち点31)

8 チステルナ 1014(勝ち点30)

9 ヴェローナ 1014(勝ち点27)

10 ターラント 816(勝ち点26)

11 パドヴァ 915(勝ち点24)

12 ビーボ・ヴァレンティア 717(勝ち点22)

13 ラヴェンナ 024(勝ち点2)

 

==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==

ペルージャ〇〇 vs. チステルナ●●

モデナ〇〇 vs. ミラノ●●

ルーベ〇〇 vs. モンツァ●●

トレンティーノ〇●〇 vs. ピアチェンツァ●〇●

 

〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕

 

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