[イタリア21/22]ルーベがフルセットを制してファイナル先勝 「最高の試合だった」とシモン
- 海外
- 2022.05.03
世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2021/22シーズンはいよいよファイナルがスタート。ルーベとペルージャがスクデット(リーグタイトル)を目指して、火花を散らします
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■“カリブ海の巨人”シモンが最多20得点! ルーベがフルセットを制する
[MATCH OF THE ROUND]
◆《決勝R第1戦》ルーベ 3-2 ペルージャ
(25-17,26-28,20-25,25-17,15-13)
(現地5/1)
やはり、この2チームが出そろった。今季のファイナルの対戦カードは、前年度王者のルーベと今季コッパ・イタリア王者のペルージャ。これで2017/18シーズンから4季連続(19/20はコロナ禍のためレギュラーシーズンで打ち切り)での顔合わせだ。
<試合前の整列でイタリア国歌が響く>
ペルージャのホームで行われた第1戦で先手を奪ったのはルーベ。序盤はOHリカルド・ソウザ(ルカレリ/ブラジル)やOHマーロン・ヤント(キューバ)のサイド陣にボールを集めつつ、Sルチアノ・デセッコ(アルゼンチン)は中盤以降でクイックを多用。しっかりとサイドアウトを取るなど優位に試合を進め、最後はMBロベルランディ・シモン(キューバ)のサービスエースが決まり、第1セットを先取する。
第2セットも出だしで4-1とリードしたルーベだったが、ペルージャも黙っていない。12-12からヤントに連続サービスエースを喫したものの、チームの武器であるブロックが機能し、食らいつく。ジュースに持ち込むと、このセットだけで8本目となるブロックシャットを浴びせて、セットを取り返す。これで勢いに乗ったペルージャはOHマシュー・アンダーソン(アメリカ)が高い決定力を見せて、続けざまに第3セットを奪った。
<愛称“ブロックデビルズ”が本領を発揮した第2セット>
対するルーベは第4セット開始時からMBシモーネ・アンザーニ(イタリア)に代えて、ブロック力に定評あるMBエンリコ・ディアマンティーニ(イタリア)を投入。ペルージャの攻撃を切り返しては、ヤントとルカレリが得点を重ねる。そうして、再びシモンのサービスエースでセットカウントをタイに戻した。
<⑬シモンの圧倒的な高さから繰り出されるクイック>
最終第5セットは序盤でルーベが連続ブロックシャットを浴びせて6-3とリード。8-4から5連続失点で一時は逆転を許したものの、シモンの強烈なクイックがペルージャのブロックを切り裂き、ルーベが第1戦を制した。3本のサービスエース、3本のブロックポイントを含め、両チーム通して最多20得点をマークしたシモンは文句なしのMVPに選出され、「最高の試合だった。まずは休んで、次の試合にフォーカスするよ。道のりはまだ長いからね!!」と語った。
<ルーべは7度目のスクデット獲得へまずは1勝>
*****
◆《5位決定PO予選ラウンド》チステルナ 3-0 ターラント
(25-15,31-29,25-22)
(現地4/27)
ホームのチステルナは好調をキープするOHスティーブン・マー(カナダ)が最多14得点、OHジャコモ・ラッファエッリ(イタリア)が12得点と続いたほか、OPペータル・ディリッチ(クロアチア)が最多4本のブロックポイントをあげてストレート勝ちを収めた。
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》ピアチェンツァ 3-0 モンツァ
(25-17,25-20,25-23)
(現地4/27)
この試合で5位決定プレーオフ開幕3戦連続ストレート勝ちを収めたピアチェンツァ。3本のサービスエースと4本のブロックポイントを含む12得点をマークしたMBマックスウェル・ホルト(アメリカ)が試合のMVPに輝いた。
<ベテランMBのホルトは試合後に笑み>
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》ミラノ 3-1 ヴェローナ
(28-26,22-25,25-16,27-25)
(現地4/27)
OHロク・モジッチ(スロベニア)が両チーム通して最多25得点をあげたヴェローナに対し、ミラノは最多18得点のOPジャン・パトリ(フランス)を含めた5選手が2桁得点をマーク。総力戦で、5位決定プレーオフ初勝利をあげた。
<高い集中力で得点を重ねた⑨パトリ>
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》ピアチェンツァ 3-2 ヴェローナ
(23-25,25-22,25-19,20-25,15-9)
(現地4/30)
5位決定プレーオフに突入してからチーム初のフルセットになったピアチェンツァだが、最終第5セット開始時から投入されたMBエンリコ・チェステル(イタリア)が攻撃のアクセントになる。試合を通してはOPアディス・ラグンジラ(トルコ)が最多25得点、OHアーロン・ラッセル(アメリカ)が19得点と続いて全勝をキープ。
<5位決定プレーオフで予選通過を決めたピアチェンツァ>
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》ミラノ 3-0 ターラント
(25-17,25-23,25-23)
(現地4/30)
ミラノは今季加入の東京2020オリンピック金メダリストのMBバルテレミ・シネニエズ(フランス)が5本のブロックポイントと3本のサービスエース、アタック決定率は91%(11本中)で18得点をマークするなど大活躍。OH石川祐希(日本)も12得点と続き、2連勝とした。
<①シネニエズがセンターエリアを支配した>
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》チステルナ 3-0 モンツァ
(25-16,25-16,25-13)
(現地4/30)
今季はスーペルコッパ準優勝、CEVカップ優勝を手にしたモンツァだが、5位決定プレーオフではやや息切れ? 今節ではチステルナにOHスティーブン・マー(カナダ)の最多6本を含め計11本のサービスエースを喫して、完敗。2連勝から2連敗となっている。
<チステルナはベテランS⑰ミケレ・バラノビッチ(イタリア)が攻撃を組み立てる>
《イタリア・セリエA》
==プレーオフ/決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ● vs. ルーべ〇
==5位決定プレーオフ順位表==
1 ピアチェンツァ 4勝0敗(勝ち点11)
2 チステルナ 3勝1敗(勝ち点9)
3 ミラノ 2勝2敗(勝ち点6)
4 モンツァ 2勝2敗(勝ち点6)
5 ヴェローナ 1勝3敗(勝ち点4)
6 ターラント 0勝4敗(勝ち点0)
==レギュラーシーズン最終順位表==
1 ペルージャ 22勝2敗(勝ち点67)
2 ルーベ 19勝5敗(勝ち点57)
3 トレンティーノ 17勝7敗(勝ち点53)
4 モデナ 18勝6敗(勝ち点51)
5 ミラノ 13勝11敗(勝ち点41)
6 ピアチェンツァ 12勝12敗(勝ち点37)
7 モンツァ 11勝13敗(勝ち点31)
8 チステルナ 10勝14敗(勝ち点30)
9 ヴェローナ 10勝14敗(勝ち点27)
10 ターラント 8勝16敗(勝ち点26)
11 パドヴァ 9勝15敗(勝ち点24)
12 ビーボ・ヴァレンティア 7勝17敗(勝ち点22)
13 ラヴェンナ 0勝24敗(勝ち点2)
==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ〇〇 vs. チステルナ●●
・モデナ〇〇 vs. ミラノ●●
・ルーベ〇〇 vs. モンツァ●●
・トレンティーノ〇●〇 vs. ピアチェンツァ●〇●
==プレーオフ/準決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ●〇●〇〇 vs. モデナ〇●〇●●
・ルーベ●●〇〇〇 vs. トレンティーノ〇〇●●●
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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