世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2021/22シーズンはいよいよファイナル。ルーベとペルージャのスクデット(リーグタイトル)争いは第3戦で決着…、とはならず!!
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■逆転で初勝利のペルージャ。「いいバレーボールができただけで十分」(ジャネッリ)
[MATCH OF THE ROUND]
◆《決勝R第3戦》ペルージャ 3-1 ルーベ
(24-26,25-19,25-18,26-24)
(現地5/8)
ファイナル開幕から2連敗を喫し、窮地に立たされたペルージャ。ホームで迎えた第3戦は試合開始序盤からルーベのMBロベルランディ・シモン(キューバ)の高い打点からのクイックに太刀打ちできない。OHリカルド・ソウザ(ブラジル)、OHマーロン・ヤント(キューバ)の両エースにも得点を許し、第1セットを落としてしまう。
<レオン(左)とユアントレーナ(右)。キューバにルーツを持つ両雄がキャプテンを務める>
厳しい出だしとなったが、第2セット以降はMBステファノ・メンゴッチ(イタリア)がシモンをマークし、決定機を与えず。切り返してはOHウィルフレド・レオン(ポーランド)が得点を重ねたほか、チームとしても計4本のブロックポイントをマークして、セットカウントをタイに戻す。
第3セットは序盤こそ拮抗した展開となったが、11-12からペルージャはレオンのサービスエースを含む3連続得点で逆転。リードしたまま終盤に進むと、23-18からレオンが2本連続のサービスエースを決めて、セットを連取する。
<先発出場のメンゴッチはいぶし銀の活躍>
続く第4セットは開始時からOPガビ・ガルシア(アメリカ/元・プエルトリコ)、OHジリ・コバル(イタリア)を投入してリズムを変えたルーベと終盤まで競り合い、先にセットポイントに到達されたものの、ペルージャがOHマシュー・アンダーソン(アメリカ)のアタックと相手のミスで3連続得点をあげて、待望の初勝利をあげた。
ペルージャはレオンが両チーム通して最多5本のサービスエースを含む21得点、OPカミル・リキリチ(ルクセンブルク)が3本のブロックポイントを含む13得点、アンダーソンが12得点と続いた。攻撃を操ったSシモーネ・ジャネッリ(イタリア)は「いいバレーボールができただけで十分。第3戦は終わりました。まだチヴィタノーヴァ(・マルケ/ルーベの本拠地)で試合ができるチャンスをつかんだので、その試合のことを考えたい」と兜の緒を締めた。
<移籍1年目のジャネッリ(右)。コッパ・イタリアに続く2冠目を手にできるか>
*****
◆《5位決定PO準決勝》ピアチェンツァ 3-1 ヴェローナ
(25-22,25-11,19-25,25-19)
(現地5/7)
予選ラウンドを全勝で通過したピアチェンツァは第3セットこそ4本のサービスエースを許して落としたものの、終わってみればOPアディス・ラグンジラ(トルコ)とOHアーロン・ラッセル(アメリカ)が最多16得点と並んだほか、OHフランチェスコ・レチネ(イタリア)が4本のサービスエース、MBエドアルド・カネスキ(イタリア)が4本のブロックポイントをあげるなど、総力戦で試合を制した。
<ヴェローナのOPマッズ・エンセン(デンマーク/手前)をはね返したピアチェンツァ>
++++
◆《5位決定PO予選ラウンド》チステルナ 3-1 モンツァ
(15-25,25-20,25-22,26-24)
(現地5/7)
ホームのチステルナは第1セットを大差で落としたが、第2セットだけで計5本のブロックシャットをあげて反撃。試合を通してOHジャコモ・ラッファエッリ(イタリア)とMBエリア・ボッシ(イタリア)が4本のブロックポイントで並んだほか、攻めてはOPペータル・ディリッチ(クロアチア)がチーム最多17得点をマークして逆転勝利に成功した。
来季のCEVチャレンジカップ出場権が勝者に与えられる5位決定プレーオフの決勝は現地5月13日にピアチェンツァで実施される予定。
<攻撃でもアクセントになったチステルナのボッシ>
《イタリア・セリエA》
==プレーオフ/決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ●●〇 vs. ルーべ〇〇●
==5位決定プレーオフ順位表==
1 ピアチェンツァ 5勝0敗(勝ち点14)
2 チステルナ 3勝2敗(勝ち点10)
3 モンツァ 3勝2敗(勝ち点9)
4 ヴェローナ 2勝3敗(勝ち点6) ※セット率0.91
5 ミラノ 2勝3敗(勝ち点6) ※セット率0.90
6 ターラント 0勝5敗(勝ち点0)
==レギュラーシーズン最終順位表==
1 ペルージャ 22勝2敗(勝ち点67)
2 ルーベ 19勝5敗(勝ち点57)
3 トレンティーノ 17勝7敗(勝ち点53)
4 モデナ 18勝6敗(勝ち点51)
5 ミラノ 13勝11敗(勝ち点41)
6 ピアチェンツァ 12勝12敗(勝ち点37)
7 モンツァ 11勝13敗(勝ち点31)
8 チステルナ 10勝14敗(勝ち点30)
9 ヴェローナ 10勝14敗(勝ち点27)
10 ターラント 8勝16敗(勝ち点26)
11 パドヴァ 9勝15敗(勝ち点24)
12 ビーボ・ヴァレンティア 7勝17敗(勝ち点22)
13 ラヴェンナ 0勝24敗(勝ち点2)
==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ〇〇 vs. チステルナ●●
・モデナ〇〇 vs. ミラノ●●
・ルーベ〇〇 vs. モンツァ●●
・トレンティーノ〇●〇 vs. ピアチェンツァ●〇●
==プレーオフ/準決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ●〇●〇〇 vs. モデナ〇●〇●●
・ルーベ●●〇〇〇 vs. トレンティーノ〇〇●●●
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
【関連記事】
大塚達宣(パナソニック)ベストパンサー率は40%超え! ファイナルステージ進出へ重圧も楽しむ
「自分からいいですか?」前嶋悠仁が憧れの浅野博亮さんに聞きたかったこと
パナソニックパンサーズ 大塚達宣のジュニア時代を恩師が振り返る「チームを引っ張れる選手だった」