男子日本代表チームの記者会見が5月16日(月)に都内で行われた。川合俊一日本バレーボール協会会長やフィリップ・ブラン監督をはじめとしたスタッフ陣、また14人の選手が参加し、6月7日(火)から行われるネーションズリーグ予選ラウンドへ決意を新たにした
一試合ごとに世界ランキングのポイントが付与されるため、2024年に行われるパリオリンピックの出場権獲得に向け、これまで以上に一戦の重みが増す今大会。3週間をかけて行われ、各週6日間で4試合を消化するタフな戦いとなる中、ブラン監督が「非常に重要」と語ったのがブラジリア(ブラジル)で開催される第1週。日本より世界ランキングが下位のオランダ(15位)、中国(22位)、そしてアジアのライバルであるイラン(10位)と戦い、着実に白星を積み重ねたい。
そして、ブラン監督が第1週とならんでポイントに挙げたのが第3週の大阪大会。「この機会を長い間、待ち望んでいました。体育館で一生懸命練習することも必要ですが、試合の熱気を観客の皆さんと分かち合うことが、私たちがハイレベルなスポーツをする理由の一つです」と世界大会では2019年のワールドカップ以来となる有観客開催を心待ちにしている。
今大会で高いパフォーマンスを発揮すべく、これまで2度(4月14日〔木〕から25日〔月〕、同26日〔火〕から現在まで)の国内合宿を実施。特に強化したのが今季課題に挙げるブロックで、「ネーションズリーグでキルブロックの数が明らかに増加していることを願っています」と語った。さらに現在行われている合宿では、サイドアウト率の向上を目指し、スパイクの方法の多様化など、攻撃力の向上を目指しているという。
第2回合宿を5月22日(日)まで行い、その後パドバ(イタリア)、ブラジリアで2度の事前合宿へ。ブラジリアではブラジルチームと親善試合を組み、いよいよ本番に挑む。ブラン監督は「私たちの目標は世界ランキング下位の相手ならびにイランからポイントを獲得し、トップ10のチームに勝利しようとする野心を持つことです」と決意した。
その後、西田有志、髙橋藍ら14人の選手が登壇。イタリアリーグでプレーし、合流が遅れている石川祐希キャプテンを加えた15人の中から14人が予選ラウンド第1週に出場する。西田は「イタリアでプレーして、責任を負うとはこういうことなんだ、と感じており、それを結果で示せるようにしたい。石川選手はリーダーがもう1人、2人必要と言っていたので、その1人になれるように頑張りたい」、髙橋は「自分の持ち味であるレシーブと、そこからの速い攻撃に安定感を求めていきたい。大阪ラウンドで成長した姿を見せたいです」と意気込んだ。
※世界ランキングは5月16日時点
ネーションズリーグ2022男子登録メンバー(25人)
※ポジション表記はOH=アウトサイドヒッター OP=オポジット MB=ミドルブロッカー S=セッター L=リベロ
※☆印のうちの14人がブラジリアで行われるネーションズリーグ予選ラウンド第1週メンバー
<背番号/名前(所属)/身長/ポジション>
1 西田有志(ビーボ・バレンティア[イタリア])/187cm/OP ☆
2 小野寺太志(JTサンダーズ広島)/200cm/MB ☆
3 深津旭弘(堺ブレイザーズ)/183cm/S
4 大竹壱青(パナソニックパンサーズ)/202cm/OP
5 大塚達宣(早稲田大4年)/194cm/OH ☆
6 山内晶大(パナソニックパンサーズ)/204cm/MB ☆
7 高梨健太(ウルフドッグス名古屋)/190cm/OH ☆
8 関田誠大(クプルム・ルビン[ポーランド])/175cm/S ☆
9 大宅真樹(サントリーサンバーズ)/178cm/S
10 髙橋健太郎(東レアローズ)/202cm/MB ☆
11 富田将馬(東レアローズ)/190cm/OH ☆
12 髙橋 藍(日本体大3年)/188cm/OH ☆
13 小川智大(ウルフドッグス名古屋)/176cm/L ☆
14 石川祐希(ミラノ[イタリア])/191cm/OH ☆ ※主将
16 宮浦健人(ジェイテクトSTINGS)/190cm/OP ☆
17 山崎彰都(ウルフドッグス名古屋)/190cm/OH
18 仲本賢優(パナソニックパンサーズ)/187cm/OH
20 山本智大(堺ブレイザーズ)/171cm/L ☆
21 永露元稀(ウルフドッグス名古屋)/192cm/S ☆
22 樋口裕希(堺ブレイザーズ)/191cm/OH
24 高橋和幸(ジェイテクトSTINGS)/170cm/L
26 村山 豪(ジェイテクトSTINGS)/192cm/MB ☆
30 エバデダン ラリー(筑波大4年)/195cm/MB
34 甲斐優斗(専修大1年)/200cm/MB・OP
36 小宮雄一郎(パナソニックパンサーズ)/193cm/MB