6月4日(土)、5日(日)、東京体育館、駒沢体育館(ともに東京)にて令和4年度(第76回)関東高等学校女子大会が行われる。前回大会女王の下北沢成徳(東京)を中心に、関東の頂点を目指す注目校をピックアップ。
下北沢成徳が制した前回大会を含め、ここまで東京勢が6連覇中。決勝は3大会連続で東京どうしの対決となっているが、今大会もその強さは続きそうだ。
関東大会都予選では、下北沢成徳が失セット0で1位通過。谷島里咲、佐藤彩夏の両エース、そして今季注目の古川愛梨(以上3年)ら昨年のインターハイの頂点を知るスパイカー陣は、全国トップクラスの攻撃力を誇る。また、同都予選決勝では身長184㎝のミドルブロッカー中田藍美(1年)がデビュー。高さを生かしたブロックとパワフルなスパイクを決め、1年生らしからぬ落ち着いたプレーを見せた。
今大会ではほかにもポジション変更など、小川良樹監督がかねてから温めてきたカードを切るかにも注目だ。
同都予選決勝で下北沢成徳にストレート負けを喫したものの、全国屈指のポテンシャルを秘めるのが八王子実践(東京)。全日本中学生選抜(以下、全中選抜)でプレーし、高校でも下級生時からチームの軸を担う身長183㎝の瀧澤凜乃、179㎝の成瀬ももかキャプテン、177㎝の野田祐希(以上3年)の高身長トリオからは目が離せない。スタメンは昨年度から2人変わったのみで、2大会ぶりの頂点を目指す力は十分にある。
この2校のほかにも、2年生時からレギュラーで、クイックが武器の田中咲樹(3年)を軸に攻撃を展開する3位の文京学院大女、下級生に楽しみな選手が多い4位の共栄学園ら「東京四強」が上位に名を連ねそうだ。
その東京勢に風穴を開けたいのが、前回大会四強の細田学園(埼玉)。昨年度の春高を経験したスパイカー陣が4人残り、中でも栄進中(埼玉)3年生時には全中選抜でプレーしたエース渡曾凪紗、162㎝と小柄だが、鋭いスパイクが持ち味のサウスポー寺田志穂、身長180㎝のミドルブロッカー中田愛那(以上3年)らが中心。全試合ストレート勝ちで制した県予選のように、本戦でも実力を発揮できるか。
また、山梨第1代表の日本航空は、平均身長172㎝と、今大会では上位の高さを備える。渡辺真弥キャプテンの高い打点からのスパイクや、その対角を務める小嶋桃香(ともに3年)、オポジットの岡山ゆら(2年)のサーブを軸に、自分たちのペースで試合を展開したい。
そのほかにも、エースの深澤くるみキャプテン(3年)を軸に攻撃を展開する神奈川女王の川崎橘、西村彩星キャプテン(3年)を中心に、県予選では3大会連続優勝を飾った敬愛学園(千葉)、全試合ストレート勝ちで7年ぶりの頂点に立った高崎健康福祉大高崎(群馬)、17年ぶりの県予選優勝を飾った宇都宮文星女(栃木)、寺門音羽キャプテン、松本亜優(ともに3年)の両エースが牽引し、初優勝した水城(茨城)らが予選で見せたパフォーマンスを発揮できるか。
また、3月に第21回アジアU20(ジュニア)女子選手権大会にむけた合宿に参加し、高さを武器にしたスパイクやサーブが持ち味の田代澪(土浦日大高[茨城]2年)、昨年インターハイ8強を経験したセッター岡庭優衣(帝京三[山梨]3年)らの活躍にも期待だ。
今大会は無観客開催だが、スポーツブル(https://sportsbull.jp/live/kanto-highschool-volleyball/women/76th/)にて全試合無料ライブ配信される(翌朝9時まで無料で見逃し配信も視聴可能)。ぜひ画面越しに熱戦を見届けよう。
※集合写真はチーム提供です。一切の複製、転載を禁止します
(月刊バレーボール)