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春高2025

ユニフォームは西武ライオンズ!? 文星芸大附高が掲げる全力の姿勢と、その歩み

  • コラム
  • 2022.06.09

<守備力とコンビを磨くことでサイズの不利を補い、勝利を目指す>

 

競技経験のない監督が伝える、大事なこと

 

 とはいえ、当時のバレーボール部は、部員数0。「最初は私が担任をしたクラスから、3人ほどを集めてスタートさせました。体育館はコートが2面張れる広さがあるものの、そのころからバスケットボール部が県内でも常に決勝を争うほどの強さを備えていたので、コートを割いてもらうのも難しくて。なので、外でバレーボールをしていました」と小林監督は懐かしむ。

 

 いざ指導するうえで大切にしたのは、競技力向上ではなかった。

 

「生活指導から、です。そもそも私自身に競技歴がなかったものですから、教えるのはバレーボールではなくて、礼儀やあいさつ、道徳といったこと。バレーボール選手である前に、一人の人間としてきちんとした立ち居振る舞いができるように、ということを常に心がけてきました」

 

 そうして始まった文星芸大附バレーボール部は、いつしかその一生懸命な活動ぶりが認められ、バスケットボール部からも「どうぞ」と、体育館を使用できるようになったという。

 

 「ですから、現役部員たちには、そうした先輩たちの姿があったからこそ今があるんだよ、と話しています。周囲に好かれるような、一生懸命な人間であれ、と」

 

<懸命にボールを追いかける姿が見られる>

 

全国大会出場を目指して

 

 栃木県の勢力図を見れば、過去に全国大会優勝の実績を持つ足利大附高と今年6月の関東大会ベスト8入りを果たした作新学院高の2強がいる。文星芸大附高は、そこに続く位置といったところ。

 

 チームは特に、今年度はサイズ的にも小柄な選手が多く、「つなぎの部分を意識して取り組んでいます」と小森優斗キャプテン。それでも、小林監督は「一生懸命な姿勢は、県内でもどこにも負けていない。その自負があります」と胸を張る。

 

 部員たちに、「ライオン主義」とは? と聞いてみた。すると、

 

 「何事にも全力で取り組んで、しっかりとやりきること、です」

 

 と即答した小森キャプテン。

 

 ライオンズブルーのユニフォームをまとい、文星芸大附高の選手たちは今日も全力で汗を流す。

 

<チームのTシャツには「獅子(ライオン)主義」の言葉と、『あしたのジョー』の作者であるちばてつやさんオリジナルの絵が描かれている>

 

(取材・文/坂口功将〔編集部〕)

 

>>><次ページ>【ギャラリー】文星芸大附高バレーボール部男子

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