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春高2025

流れを引き戻した下北沢成徳高(東京)が連覇 【第76回関東高等学校女子大会】

  • 学生
  • 2022.06.13

 

全国9地方で行われるブロック大会の中でも、例年多くの高校が出場する関東大会は、各都県のインターハイ予選より前に行われる。全国大会を狙う有力校にとっては、前哨戦としても重要な位置づけの大会である。規模が大きいこともあり、男女は完全に別会場、かつ今回は無観客。東京で開催された女子のメイン会場は、春高全国大会の舞台としてもあまりに有名な東京体育館だった

 

 フロアは通常仕様の木床で、決勝でもセンターコートが用意されたわけではなかったが、やはりどことなく特別な雰囲気が漂う聖地・東京体育館での関東大会。勝ち上がってきたのは地元・東京勢が中心だった。出場50チーム中、6月5日(日)の2日目に残ったベスト8の中に東京代表は5チーム。さらに準々決勝を制したベスト4は、今大会に向けて行われた都予選の上位4チームと同じ顔ぶれだった。

 

 決勝で戦ったのは、昨年優勝・東京第一代表の下北沢成徳高と、同ベスト4・第二代表の八王子実践高。第1セットは下北沢成徳高が#3佐藤彩夏の豪快なレフトオープンや、#1谷島里咲の連続サービスエースで大きくリード。八王子実践高も#7春日七海がパンチのあるスパイクを次々に決めて追い上げるが、下北沢成徳高が逃げ切ってセットを先取した。

 

 しかし、第2セットは一転して八王子実践高ペース。下北沢成徳高のミスもあって、9-2と点差が開いた。

 

「1セット目は自分たちの気持ちを作りやすいが、そこを取ったあとの切り替えが課題」と下北沢成徳高の#4武田麗華主将は話していたが、ここでもその弱点がもろに出たかたちである。ただ、そのままズルズルとはいかないのが同校の強さ。#2古川愛梨のスパイクと、力強いサーブを起点に谷島や佐藤らの連続得点で盛り返すと、184cmの1年生#9中田藍美もブロックを決める活躍で、とうとう16-16と同点に追いついた。

 

 八王子実践高も、二枚替えで入った#2小林花凜や、#1成瀬ももか主将、#5野田祐希らを軸に奮戦。ジュースにもつれこんだ末、谷島のブロックが決まって下北沢成徳高が激戦を制した。

 

 3月に行われた全国私学大会では、ベスト16と不本意な結果に終わっていた八王子実践高。今回、本調子ではない中でも、高さと機動力を生かす自分たちの方向性が見える大会となった。決勝に敗れたあと、「いい薬じゃないかな。監督も選手も含め、このまま終わっちゃいけねぇぞ、と」。貫井直輝監督はそう話した。

 

 下北沢成徳高の小川良樹監督は、課題が克服できていない点については辛口だったが、「点差が開いてもがまんして、終盤で追い上げるようなゲームができないと、トーナメントでなかなか勝てない。だからインターハイ予選に向けて、とてもいい練習になっている」と振返った。「関東(大会)を連覇できたことは素直にうれしい」と喜びを語った古川も、「インターハイ予選が迫っているので、それに向けて、また切り替えてやっていきたい」と、次のターゲットを見据えていた。

 

女子決勝

下北沢成徳 2-0 八王子実践

(25-18、27-25)

 

文/豊野 堯 写真/中川和泉(NBP)

 

【第76回関東高等学校大会】優勝は男子・習志野、女子・下北沢成徳 大会2日目(6/5)全14試合結果

 

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