大塚達宣×髙橋藍 本誌初対談(後編)「東京2020オリンピックの12人に残るつもりで」【プレイバック】
- 日本代表
- 2022.06.17
——今回、日本代表に選ばれたことで、今後、世界と戦っていく舞台に一歩足を踏み入れたわけですが、世界のバレーの印象を教えてください
大塚:パワーが違いますよね。高さもだと思いますが、筋力が違うので「パワーがあって重いボールが高い位置からくるんだろうな」と。
髙橋:あとは、身長が高い分、手が伸びてきたりとか…。日本代表で合宿している中でも、これまでは打って決まっていたスパイクがブロックに当たってしまうので、「もっとブロックを見て打たな」と。普通に練習している中でも意識が高くなります。
大塚:海外の選手は、大きいのに藍が言ったことを当たり前のようにやっていますよね。ふんわりしたサーブレシーブ、ブロックフォローではしっかり下にもぐり込む、とか…。これまでもアンダーエイジカテゴリーで世界と戦う経験をさせてもらって、「そういうところをおろそかにすると自分たちより背の大きい選手には絶対勝てない」と思っています。「世界と比べると小さい自分たちは、さらに緻密なバレーをしていかなければいけない」と思っています。
——シニア日本代表として日の丸をつけて戦うということについて、どう感じていますか?
髙橋:高校卒業前という早い段階でシニア日本代表に選ばれたことで、早く世界のレベルを知ることができるのはうれしいです。高い壁にぶち当たるのは覚悟のうえで、「そこからさらに成長していきたい」と思っていたので。すごく貴重ないい機会をもらったと感じています。春高で優勝して自分に自信がありましたが、世界と戦っていくことになるとそこまでの自信はまだないので不安もあります。でも、これからの自分の成長が楽しみでもあります。
大塚:僕も似たような感じになりますが、中3からアンダーエイジカテゴリーでやらせてもらっているのは、こうしてシニアにつなげるため。ずっと上を意識してやってきました。そして実際、シニアの合宿に参加させてもらうことで自分に何が必要なのかを知ることができると思います。まだ20歳になってないこの段階でメンバーにも選んでいただいたチャンスをムダにはしたくないですし、やるからには年齢は関係ありません。どんどん自分ができることをアピールして、最後の12人のメンバーに残るつもりでやっていきたいと思っています。
高橋:僕も、もちろん残るつもりです、合宿中に成長して。今も、「これまで関わってくれた家族、指導者、仲間、応援してくれる人たちに恩返ししたい」という思いを持っていますが、これからはどれだけ自分が強くなっていけるかも大切になってくると思います。自分の人生を懸けて、バレーに向き合っていきたいと思っています。
大塚達宣
おおつか・たつのり/2000年11月5日生まれ/身長194㎝/アウトサイドヒッター/早稲田大2年
髙橋 藍
たかはし・らん/2001年9月2日生まれ/身長188㎝/アウトサイドヒッター/日本体大1年
この対談から1年。第2回「たつらん」対談を掲載した月刊バレーボール2022年7月号のご購入はこちら
【関連記事】
大塚達宣×髙橋藍 本誌初対談(前編) もし高校3年生どうしで戦ったら?【プレイバック】