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大混戦を制した昇陽高が涙の本戦初出場【インターハイ2022大阪府予選(男子)】

昇陽

令和4年度春季大会二次予選(大阪男子インターハイ予選)のベスト4リーグ2日目が岸和田市総合体育館(大阪)で6月19日(日)に行われ、昇陽高が本戦初出場を決めた。なおインターハイ本戦は、8月3日(水)から香川県で行われる

 

※出場回数は2020年度の中止大会を含まない

 

 ベスト4リーグを終えて、3校が2勝1敗。全試合2-0だったため、セット率も並んだ。決着は得点率しだい――。閉会式の開始が遅れ、会場をざわめきが包む中、集計が終わって昇陽高の優勝を告げるアナウンスが流れた。全国大会を2度制した名門・昇陽中の兄弟校として、創部から7年。初の全国大会出場を決め、選手たちは泣き崩れた。「最後までドキドキしていました。(アナウンスを聞いて)信じられませんでした」と#1西澤大翔キャプテンは興奮気味に振り返った。

 

 前日の大塚高との第1試合は、40点越えのセットをものにできず、ストレート負け。崖っぷちでこの日を迎えたが、大塚将太監督が「1試合を落としましたが、最善は残り2試合でストレート勝ちすること。相手の結果しだいですが、できることをしようと臨みました」と語るように、予選突破しか見ていなかった。

 

 この日の初戦となった近畿大附高戦でストレート勝ちすると、第3戦は2勝0敗の興國高との大一番。粘り強い守りから、昇陽中3年生時に全日本中学生選抜(以下、全中選抜)に選ばれ、下級生時から経験豊富なエース#4秦健太郎が得点を量産。さらに、#3生田宗原、#5仲村正也の両ミドルブロッカーや、サウスポー#7小山海皇がアタックを決めるなど、スパイカー陣が秦に負けじと躍動し、ストレート勝ちを飾った。

 

 大型選手がそろい、昨年度から全国大会初出場が有力視されていたが、本戦出場権が懸かった春高予選準決勝(対大阪産大附高)で、秦が足をつってフルセットの末に敗戦。そのスタメンが7人残る新チームでは、守りを鍛え、秦に頼らない攻撃を目指してきた。大塚監督は「日本一強く、いいチームを目標に作ってきました。(インターハイは)自分たちの大会にします」と力強く宣言。秦は「目の前の敵をすべて倒して、日本一になります」と活躍を誓った。

 

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 2位の大塚高は、興國高戦ではサーブで押され、チームスタイルであるコンビバレーを発揮できず。だが、#1森内悠里キャプテンを軸に、#3大坪興太郎、#5牛川勇人のクイックを軸に仕掛ける攻撃は、「サーカスバレー」の復活を予感させた。惜しくも全国大会には届かなかったが、2019年度の春高以来遠ざかる大舞台へ、期待が高まる大会となった。

 

 昇陽高と同じく初出場を狙った3位の興國高は、あと一歩で涙をのんだ。昇陽高戦では、第1セットを落とし、後がなくなった第2セット。リードを許す中で、タイムアウト時にエースの#2村瀬仁巨良主クウェスィが仲間へトスを要求したが、同じく全中選抜でプレーした秦との打ち合いを制せず。「今まででいちばん全国大会に近づいただけに悔しかった。チームを勝たせられなかったのはエースの責任。春高予選では勝たせるエースになりたいです」と力強い眼差しで語った。

 

 4位の近畿大附高は、ベスト4チームでは唯一の全敗。それでも、6回戦では昨年度春高出場校の大阪産大附高からフルセットの末に白星を挙げた。昨年のレギュラーと大きく顔ぶれが変わったが、#1桐生力輝キャプテンを中心に、2年ぶりの春高出場を目指す。

 

文/田中風太(編集部) 写真/田邊裕文、編集部

 

本日の試合結果
ベスト4リーグ

2試合目
★昇陽2(25-18,25-18)0近畿大附
興國2(28-26,26-24)0大塚

3試合目

★昇陽2(25-18,25-21)0興國
大塚2(25-18,25-19)0近畿大附

 

※★は本戦出場校

 

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