サイトアイコン 月バレ.com【月刊バレーボール】

10年ぶりに府予選で敗れた金蘭会高が土壇場から第1代表へ 四天王寺高は4大会ぶりの本戦切符【インターハイ大阪2022大阪府予選(女子)】

金蘭会【Photo:月刊バレーボール】

令和4年度春季大会二次予選(大阪男子インターハイ予選)のベスト4最終日リーグが岸和田市総合体育館(大阪)で6月19日(日)に行われた。第2試合を終えた時点で4チームが1勝1敗で並ぶデッドヒートを制し、金蘭会高が第1代表、四天王寺高が第2代表で本戦出場を決めた。金蘭会高は9大会連続10回目、四天王寺高は4大会ぶり44回目の出場。なおインターハイ本戦は、7月28日(木)から徳島県で行われる。

 

※出場回数は2020年度の中止大会を含まない

 

 土俵際で踏ん張った金蘭会高が、第1代表を死守した。

 

 前日のベスト4リーグ戦初戦(対四天王寺高)で、府インターハイ予選では10年ぶりの敗戦を喫し、もう負けが許されない中で迎えたこの日の初戦。第1 セットは先にセットポイントを奪いながらも、城南学園高に24−25と追い詰められたが、相手のミスで追いつき、#1井上未唯奈の連続得点でセットを奪った。しかし、第2セットは相手の#4土屋美咲を軸に得点を許して前日に続くフルセットへ。3 −7とリードを許してタイムアウトをとるなど、第3セット序盤は押されたが、エース#5上村杏菜のサーブからブレイク。#3西村美波のスパイクなどで5連続得点を挙げて10−9と逆転すると、その後も上村の強烈なスパイクやブロックで突き放した。

 

 この勝利で息を吹き返し、続く履正社高戦ではセッター#9中川さつきが、第1セットは上村に頼らないトスワークを展開。19点目にスパイクを決めるまでは井上や、ライトの#11佐藤彩音が得点を重ねた。第2セットは井上のブロックやスパイクで中盤に均衡を破ると、その後も上村が得点を重ねてストレート勝ちした。

 

 金蘭会高の池条義則監督は「気持ちを入れて第1セットを取っても、第2セットを取られるのがパターンになってしまっているので、インターハイに向けてレベルを上げようと話しました。(インターハイに向けて)いい経験になりましたね。ほっとしています」と胸をなで下ろした。#2德本歩未香キャプテンは「四天王寺高に負けてこのままではダメだ、と焦る気持ちがありました。チームが一つにならないと予選は突破できないと感じられて、インターハイにつながってよかったです」と気を引き締めた。

 

【次ページ】エースどうしの激しい打ち合いを制したのは…

 

 そして、もう一つの出場権は、エースどうしの激しい打ち合いを制した四天王寺高が勝ち取った。勝者が本戦に進むことができる城南学園高との第3戦。第1セットを相手に奪われたものの、四天王寺高は前日金蘭会高撃破の立役者となった2年生の#3中曽舞、#4近藤さらが、この日も大活躍。粘り強い守りから両エースにつなぐと、それを打ち切り、最終第3セットへ持ち込んだ。

 

 序盤は中曽のスパイクでなどで5連続得点。その後も2人のスパイクが次々と決まり、19-12とリードを広げた。しかし、そこから城南学園高の#10西碧月のスパイクなどで5連続失点。さらに、土屋の連続得点などで追い上げを許す。先にマッチポイントを迎えたものの、ミスでジュースに持ち込まれると、その後は両校のエースによる打ち合いへ。しかし、最後は近藤が力強くスパイクを決め、歓喜の瞬間が訪れた。

 

 四天王寺高の宿里翔監督は「選手たちがほんとうによく頑張りました。うちが勝つ試合は接戦しかないので、そういった練習をしてきましたが、最後までやりきったので、ほんとうにすごい子たちだと思います。まだ若いチームなので、(本戦では)一つでも多くの試合を経験したいです」と4大会ぶりの大舞台を見据えた。

 

文/田中風太 写真/田邊裕文、編集部

 

19日の試合結果
ベスト4リーグ

2試合目
履正社2(25-20,25-20)0四天王寺★
★金蘭会2(27-25,21-25,25-19)1城南学園

3試合目

★四天王寺2(19-25,25-19,28-26)1城南学園
★金蘭会2(25-14,25-16)0履正社

 

※★が本戦出場校

 

【次ページ】大阪府予選フォトギャラリー

モバイルバージョンを終了