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インターハイ前回女王下北沢成徳が都を制覇 小川良樹監督ラストイヤーで今季初の全国制覇へ【インターハイ2022東京予選(女子)】

下北沢成徳

 令和4年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)予選兼国民体育大会予選(女子)が東京体育館(東京)で6月26日(日)に行われ、下北沢成徳高が第1代表、八王子実践高が第2代表で本戦出場を決めた。下北沢成徳高は6大会連続21回目、八王子実践高は3大会ぶり41回目の出場。

 

 なお女子のインターハイ本戦は、7月28日(木)から徳島県で行われる。

※出場回数は2020年度の中止大会を含まない

 

 関東女王の下北沢成徳高が、目標である三冠への第1関門を突破した。優勝が決まると、控えの選手たちが一斉にコートへ駆け出し、瞬く間に歓喜の輪ができ上がる。喜びを分かち合うと、古川愛梨や、1年生で唯一スタメンを任された中田藍美が涙。古川は「この大会だけを目標にして、(関東大会から)3週間やってきたので。結果が出てほんとうにうれしいです」と胸をなでおろした。

 

 全勝対決となったベスト4リーグ第3試合は、関東大会都予選決勝、関東大会決勝に続き、八王子実践高と激突。ともにすでに本戦出場権を獲得していたが、試合前から緊張感が漂った。

 

 第1セットは相手の両エースに二段トスを打ち込まれ、中盤まで5点ビハインド。しかし、小川良樹監督が「よく頑張ったと褒めてあげたいです」と振り返った、高校からセッターに転向した久保田彩巴のオープントスをスパイカー陣が打ちきり始める。エースの谷島里咲や古川のスパイクで徐々に追い上げると、谷島の連続得点でジュースへ。最後は古川と中田のブロックが決まり、セットを奪った。

 

 優勝に王手をかけた第2セットは、序盤は一進一退の攻防を繰り広げる。それでも、小川監督が「苦しい展開を切り抜けてから、邪心がなくなり思いきりプレーするようになりました」と語ったように、力強いスパイクから自分たちのペースに持ち込む。中盤には武田麗華キャプテンのブロックや中田のサービスエース、そして佐藤彩夏のスパイクやサービスエースなどで2度の4連続得点。過去2度の対戦と同じくストレート勝ちを飾った。

 

 今季限りで勇退する小川監督にとっての最初の全国大会の切符をつかみ、古川は「優勝します」と力強く宣言。日本代表メンバーに選ばれた第21回アジアU20(ジュニア)女子選手権大会(※)に向けては「日本と世界の違いを感じながら、どうすればもっと成長できるかを頭に入れて、帰ってきたいです」と笑顔を見せた。

 

 八王子実践高は3大会ぶりの本戦出場権を手にしたが、喜びよりも悔しさが上回った。瀧澤凜乃、春日七海の両エースを軸とした攻撃で、第1セットは中盤までリード。しかし、ブロックと課題のレシーブ面で徐々に崩れ、相手の強力なスパイクを止めることができなかった。貫井直輝監督は「我慢比べができなかった。ちょっとしたボタンの掛け違いで、自分たちを追い込んでしまいましたね」と悔やんだ。瀧澤は「3回目は負けないと言ってきたのに、第2セットは今までで一番悪い内容になってしまった。悔しいし、情けないです」と声を震わせ、「自分たちの課題を一つずつ潰して、インターハイでは勝ちたいです」と巻き返しを誓った。

 

※7月4日(月)〜11日(月)、ヌルスルタン(カザフスタン)にて開催

 

文/田中風太 写真/石塚康隆、編集部

 

 

26日の試合結果
ベスト4リーグ

第1試合

★下北沢成徳2(25-15,25-21)0 共栄学園
★八王子実践2(25-12,25-19)0 文京学院大女

 

第2試合

★下北沢成徳2(25-23,25-16)0文京学院大女

★八王子実践2(22-25,25-20,25-8)1共栄学園

 

第3試合

★下北沢成徳2(26-24,25-16)0八王子実践★

共栄学園2(25-18,18-25,25-14)1文京学院大女

 

※★が本戦出場校

 

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