金蘭会が8連覇 インターハイ不出場の城南学園が初の準優勝【近畿大会(女子)】
- 学生
- 2022.07.24
令和4年度近畿高等学校優勝大会兼第75回近畿6人制高等学校男女選手権大会(女子)の最終3日目がジェイテクトアリーナ奈良(奈良)で7月23日(土)に行われた。決勝では7連覇中の金蘭会高(大阪)が城南学園高(大阪)を2-1で下して優勝。7月28日(木)に開幕する令和4年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に向けて、勢いづく結果となった
8連覇を飾った金蘭会高が、自信をつけてインターハイ本戦に乗り込む。
城南学園高との決勝は、第1セットは追う展開に。サーブレシーブが乱れると、相手の多彩な攻撃に翻弄されて失い、優勝に王手をかけられた。しかし、第2セットはレシーブから立て直し、スパイカー陣が躍動。ミドルブロッカーの井上未唯奈やサウスポーの後山七星、そしてエースの上村杏菜らそれぞれが持ち味を発揮し、25-10と圧倒して試合を振り出しに戻す。最終第3セットは立ち上がりから上村のサーブで流れをつかみ、6連続得点。その後もミドルブロッカーの扇谷葵衣や後山の活躍が光り、逆転で頂点を勝ち取った。
新チームになってからは上村が大黒柱としてチームを引っ張ってきたが、今大会はベンチ入りメンバーを多く使い、それぞれの力を発揮。池条義則監督は「ここ何年かはダントツの力で大阪を勝って、近畿も連覇していましたが、今年の予選はギリギリ(決勝リーグ戦で1敗しながら優勝)で。途中で負けてもしゃあないな、という気持ちもありましたが、いろんなメンバーを使って、決勝は2セット目から巻き返せたので。格別ですね」と喜びを語った。
抜群のディグでことごとく相手のスパイクをレシーブした德本歩未香キャプテンは「後から入ってくれる選手も自分たちもレギュラーだ、という気持ちで戦ってくれました。サポートしてくれるメンバーも自分たちがやりやすい環境を作ってくれて、チーム一丸となって戦うことができてよかったです」と笑顔。「まずは目の前の1セットに集中して、日本一を取れるようにしたいです」と本戦を見据えた。
ベスト4では唯一のインターハイ不出場校の城南学園高は、初の準優勝。決勝は、第1セットは速いトス回しから土屋美咲、西碧月が相手コートをよく見てスパイクを打ち分け、一度もリードを許さず。しかし、第2セット以降は高さあるブロックに苦しみ、逆転負けを喫した。それでも、廣島慎太郎監督は「準優勝は予想していませんでした。インターハイ府予選の敗戦からチームがうまく変わって実力を発揮することができた結果だと思います」と成長を実感した。
準決勝ではインターハイ府予選で敗れた四天王寺高にリベンジ。エースの土屋は「春高予選ではまた四天王寺と当たると思いますが、そこでも勝ちきれるように。目標は大阪1位です」と宣言。昨年はあと一歩で逃した春高の舞台を目指して、なみなみならぬ思いで秋に挑む。
城南学園高に敗れた四天王寺高は、直前に迫ったインターハイを見据えた戦いを見せた。中曽舞、近藤さらが打ちきるチームスタイルのため、準決勝は連戦の疲労を考慮。両エースは試合途中でベンチに退いた。宿里翔監督は「本戦に向けて、ケガだけはさせたくなかったので。インターハイではこれ(連戦)が普通ですが、コロナ禍で試合も少ないですし、まだ2年生。ただ、これからはこの状況でもしっかり戦えるようにならないと」と注文をつけた。中曽は「いちばん上を目指して、みんなの気持ちを背負って頑張ります」と、本戦でそのパワーをぶつけるべく燃えている。
同じく3位の氷上高は、準決勝で優勝した金蘭会高にストレート負け。第1セットはサーブで攻め、宮崎真菜、池田茉莉の両アウトサイドヒッター、そしてサウスポーの古賀百々音が得点源に。しかし、ミスも生まれてジュースの末にセットを落とすと、第2セットも押しきられた。川釣修嗣監督は「インターハイのことも考えて勝ちにいきました。うまくいったところもありましたが、ミスや相手の高さ対応ができなかったのが少し残念です」と肩を落とした。その大舞台に向け、宮崎キャプテンは「春高で優勝するために、インターハイは今の力を試せる場。いい状態で臨んで、ベスト4以上に入りたいです」と鋭い眼差しで語った。
本日の試合結果
準決勝
金蘭会 2(26-24,25-22)0 氷上
城南学園 2(25-18,25-21)0 四天王寺
決勝
金蘭会 2(22-25,25-10,25-15)1 城南学園
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